大学時代の思ひ出(白衣を身に纏いし病院に巣食うシロアリ5年生編)

お久しぶりです。皆様お元気でしょうか。
今回は前回4年生時の思い出の続きとなります、5年生の時の思い出について書いていこうと思います。

4年時に、必死こいて勉強したおかげでOSCE、CBT合格をもぎとり、ついに5年に進級しました。
そして新たな肩書を手に入れたのです。

Student Doctor

言うなれば一般人以上研修医未満といったところでしょうか。医師の指導のもとある一定数の医療行為が可能となり、病院内実習をするためのいわば仮免許のようなものです。

厳しかった座学を乗り越え、やっと白衣を身に纏い、お医者さんのようなことをできるようになり、テンションはばち上がりしていました。
入学したばかりの新入生からは学内で白衣を羽織りイキッ…生き生きとしてる5年生はかっこよく見えたのではないでしょうか?
実際、卒後の進路決定が近づき、長らく交際していた医学部カップルが整理され、ここで別れた男子医学生で白衣マジックを使って可愛い新入生をゲットする者は一定数いました。

さて、実習では何をするかというと、、、

ひたすら上級医の先生の後をついてまわり、外来や手術見学
レポートの作成
教授や講師の先生方からの少人数授業


この3つがメインとなります。

たまにやる気があり、学生を好きな先生に当たると採血や手術の一部などを任されることもあります。(もちろん医療行為は患者さんの同意の上です)

そういった内容を1年半(4年生の終盤から6年生の序盤まで)かけて、全診療科を回ります。

4年生までで全診療科の授業を一通り終え、きつい試験を2つ乗り越え、知識は十分……って思うじゃないですか?

実は全然そんなことないんです。座学で学んだものは実臨床という氷山のごく一部なのです。
病棟で飛び交う医療用語はよく分からんし、上級医から聞かれる内容はおろか、質問の意味さえ分からない。日々、自分のレベルの低さを可視化され、落ち込むこともあれば開き直って酒をかっくらうこともありました。

ここでそんな実習生活の上で味方となるものと敵になるものをお伝えしようかと思います。

まずは味方から。
その一、優しいシゴデキ中堅医師。

これはだいぶ助かります。大体学生の時は遊ぶものという認識があり、飲み会大好きで学生も飲みに連れてってくれたり(もちろん奢り)、遊び呆けてた割に要領がよく医師となってからは仕事に没頭し、分からないことはすぐ教えてくれるし、ちょっと質問に答えられただけで「君天才だね!」とすぐに褒めてくれる。さらには医局の裏事情なども教えてくれるため実習中に先生方の地雷を踏むことも少なくなります。
さらにカンファレンスで教授からの詰問で答えに詰まっていると、さらっと助けてくれたり、特にきつい外科系診療科の時などは本当に抱かれてもいいくらい好きになります。見た目は東京03のお三方のような見た目の先生が多い印象です!


その二、初期研修医。

こちらもだいぶ助かります。初期研修医は知識としては学生+αくらいのレベルで大学病院の研修医は特に学生と変わらない日々を過ごすことも多いため、一緒に助け合ってサバイブする仲間となります。さらに部活の先輩などと一緒に回ると分からないことも話しやすいですし、学生が声をかけづらい先生にも聞きに行ってくれたり、助けになってくれることが多いです。
但し、もちろん研修医も完璧ということはないので、上級医から聞かれた質問で研修医も分からないこともあり、一緒に不勉強を怒られることもありますが、一緒に怒られる仲間がいるっていいですよね(白目)


その三、優秀かつ優しい班員

これは最強です。上級医の質問にバンバン答えてくれて、優秀なまとめや資料を回してくれ、さらに先生方からも信頼されているため、連絡係になってくれることもあります。このタイプの同期と同じ班になるかならないかはかなり重要です。ただ、ポイントは「優しい」ことです。後述しますが、優秀だけど性格が終わってる方もいますので、注意が必要です。また、優秀な同期が班員だと自分ができない側になりますので必然と先生方からの避雷針になり、目をつけられることもあるので注意です。

さて上記はかなりお世話になりました。お次に実習の敵となるものをお伝えしましょう。


その一、厳しい教授もしくは上級医

このタイプの先生がいる診療科は地雷扱いでその期間は地獄となります。教授が厳しいと診療科ルールが厳しかったり、厳しいルール上等のイカれた先生が集まるため、実習自体が厳しいことが多いです(具体的には朝の集合時間が早い、レポート提出要件が厳しい、外来やオペの合間の質問が難しい等)
ただ、まだ教授が厳しい分には関わる時間が短いのでマシですが、直属の指導医が厳しいor頭おかしいとどっときつさが増します。1日その指導医と過ごすことが多いので単純にストレスです。
弊学では厳しい診療科の1番きついカンファレンス直前にストレスで倒れた同期がいるため、ストレス耐性がないとつまづく要因となっております。


その二、看護師

大学病院においてカースト最低位に位置するのは初期研修医ですが、さらにその下にあり、存在が無視されるような存在が学生です。初期研修医がゴキブリだとするなら学生はホコリの様なものです。上級医の手伝いをしようと手を出すとそれを制すような動きと速さで仕事を奪い、邪魔やなこいつ…みたいな視線で我々を一瞥し仕事に戻っていくのです。そのくせ上の先生たちには猫撫で声で笑いかけ、談笑しているのです。
さらに我々より立場の弱い看護学生のことを理不尽な怒責と無視で追い込んでる姿を見て、私は卒後、大学ではなく市中病院での研修を選びました。
とにかく邪魔扱いしかされないので、一部の医師が看護師にキツく当たるのは学生や研修医時代に冷たくされたりいじめられたんだろうなぁと思ってしまいます。


その三、性格の悪い班員

これが一番の敵です。単に性格の悪い人と一定期間一緒に過ごすのが苦痛です。ただ、普通の性格でもちょっと空気の読めない感じの人でさえ、実習という班員同士が密に関わるものでは普段以上に鬱陶しく感じてしまうものです。
先生にいらん一言を言って機嫌を損ね、終わり時間が遅くなる、優秀なのはいいが、その勉強などを班員にも押し付けてくる、話しかけても返答がないコミュ障等々、普段は別になんとも思わないタイプの人でさえ無理になるのが実習です。多分ここで性格の悪い医学生が上記のいわゆるハズレと言われる先生になるんだろうなと思います(小声)


そんなこんなで時に楽に、時に忙しなく、実習の日々を乗り越え、最終学年と歩みを進めるのでした。
ん?試験?

…あるよ(田中要次vo.)

まあ数人留年するくらいの簡単な(大嘘)試験だし…


次回は最後の6年生ですね!次回がいつになるかわかりませんがその時はまた読んでください!

じゃ、また。

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