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【継承する】は、年功序列とは限らない

◇私は、日中、一般のご家庭のペット犬をお預かりして、トレーニング(教育)を行っています。

トレーニングの方法はトレーナーによって様々あるますが、私の方針は犬の教育及び飼い主さんへのレッスンを行うと言うスタイルにて行っています。

これは、私たちトレーナーだけが犬の教育が出来るだけでなく、ご家庭にて愛犬を教育するのは飼い主さんであるため、飼い主さんへ「知識」をお教えしています。

◇トレーニングを行い、社会化教育及び社交性教育がある程度出来た子を「セラピー犬」として認定する制度を設けており、2017年2月から、特別養護老人ホームへボランティアにて「セラピー犬」との触れ合いをして頂き、QOL向上を目的として毎月訪問を行って来ています。
*コロナの影響で現在はデイサービス専門施設への訪問となっていますが

【2022年11月:初めて保育所への訪問を行いました】

年長さんのクラス

◇これまで訪問させて頂いていた施設とは違い、5才~6才のお子様が対象ですので、目的はQOL向上では無く
犬は、ぬいぐるみでは無く、皆と同じように痛みを感じる「命あるもの」と言う事や「犬への挨拶の仕方」等を知ってもらう事を目的に訪問させて頂きました。

【初めにセミナーを行いその後触れ合うセラピーを行いました】
◇ふわふわの毛の犬や、小さくて抱っこしやすい犬等に出会った時に、小さなお子様等は強く抱きしめすぎてしまったり、大きな犬のシッポを強く握ってしまったり、命があり、人と同じく痛みを感じるし嫌だと言う意思表示を行う事がある、と言う事を知ってもらう事に加えて、犬に出会った際の挨拶の仕方もレクチャーさせてもらいました。

◇お散歩中の犬や、公園等で出会う犬への挨拶の仕方を知らずに触ろうとして咬まれてしまう事等の無いように、挨拶の仕方をセミナーにてレクチャーしました。

①犬と犬の挨拶
②人と人の挨拶
③犬と人の挨拶

これらの挨拶の仕方にどの様な方法があるか生徒の皆さんに聞いてみました。

①犬と犬の挨拶は?の問いかけに
「吠える」
「顔と顔を合わせる」
等の答えを頂きました。

②人と人の挨拶は?の問いかけは
「こんにちわ」「こんばんわ」
等ですぐに答えてくれました。

③犬と人の挨拶はの問いかけには
答えが出てきませんでした。

【教えられなければ学べない】
◇人と人の挨拶は、親から学び、挨拶のバリエーション等は成長と共に身について成長していきますが、散歩中の犬や公園で出会う犬との挨拶の方法は親が学んでいなければお子様に教える事は出来ない。

◇外国の多くは犬への接し方は親から教えられ、子供は成長する。
日本を含めた「狂犬病清浄国」以外の国による狂犬病での死者は大勢いる事から、狂犬病非清浄国では、病気予防等を含めて接し方を親が子に教える事は通常であるのに対して、日本では狂犬病清浄国であることから、犬などへ触れる事に危険をあまり感じていない事も理由の一つかもしれない。

【子から親へ】

◇今回訪問し、レクチャーさせて頂いた保育所の年長さんは、お家に帰ってから「犬への挨拶の仕方はこうするんだよ」と、教わった知識を親に伝えてくれたそうです。

◇今回行ったレクチャー内容は
子から親へ
と言う流れで、知識が若い世代から親の世代へ上方へと流れました。

◆知識の継承が次世代では無い流れになりました

親御様からの連絡に
「機会があれば、自分たち親も参加してみたい」というお声を頂きました。

この知識は、子から親へ、親世代でのコミュニティーで話題になればその世代での知識の共有、更に親の親へと先輩世代へ上昇していくことかと思います。

レクチャー通りに犬と挨拶をする生徒さん
セラピー犬ではありますが、挨拶が出来た後なので、よりリラックスして触れ合いが出来ました

◇知識や技術は必ずしも年功序列とは限らず、若い世代から教わる知識も少なからずあるはずです。

◇新入社員の考え方等、若い世代からの意見を意見として聞く耳を持たない年配者もいるかもしれませんが、伝統技術であっても継承していくにつれ新しい考え方や方法を生み出し、より高見を目指すきっかけになりうると言う事も先輩方も理解する事で良い方向へ向かうかもしれません。

◆今回行った保育所でのセミナー及びセラピーに参加してくれた年長さんたちは、今回得た知識を自らの子に継承してくれる事を期待しています。

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