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そもそも女性の健康管理で見落としがちな3つのバランス~特に妊活中や生理でお悩みの方に意識してほしいこと~



社会人の労働・活動時間は基本9時ー5時で、この時間は日照時間が基準ではなく、グレゴリオ暦・時計時間が基準になっています。

かつて1次産業が労働人口の大半を占めていたころはおそらく、暗くなる前には活動・労働を終えていただろうけれど、電力供給がいきわたり、2次にも3次にも産業が進んでいる現代では、100%日照時間を基準にした労働時間ではありません。


外は暗くても街灯があり真っ暗ではないし、室内で昼夜関係なく明るいことは時間問わず活動できるメリットがあるけれど、体内にもともと備わっているホルモンに関しては、自然のリズムに合うように設計されているので、冬至に向けてどんどん陽が短くなるこの時期は、目には見えないホルモン量が変わってきて、心身に支障をきたしやすいです。


いかんせん陽の光は目にみえても、陽の光に影響されるホルモンは目に見えないくせに(言い方)、体に多大な影響を及ぼします。


何のホルモンが今優位に働いているのか可視化できたら、心身のマネジメントがしやすいと思うけれど、目には見えない分「なんとなくだるい・なんとなく疲れた・なんとなく乗り気じゃない」など、体感と経験則で現状のコンディションを測るしかありません。


特に女性は日照時間の変化に伴う、幸せホルモンと呼ばれるセロトニンが減るだけでなく、毎月の生理によるホルモンの波があるので、ダブルのホルモン変化が心身に影響を与えます。更年期はホルモンの波の大きさ・タイミングがランダムになるので、体にこたえやすいです。


夏至をピークに冬至に向かって少しづつ日照時間が短くなっていくのですが、10月下旬の霜降(そうこう)・11月初旬の立冬あたりで外気が冷えてきて、体感として寒さを感じはじめ、それに伴い個人差はありますが体がちじこまっていき、呼吸が浅くなっていきます。


生まれつき寒い方が過ごしやすい人は、冷気が逆に気持ちいいといいますが、寒さが苦手な人はどんどん身がちじこまるくらいに寒さが身に沁みます。


東洋の五行学説では、それぞれ体の体質を五臓に照らし合わせて診ていくのですが、五臓の中の「腎」にあたる、体質として冷えやすくむくみやすい人は特に冬をしのぐことに工夫が必要になります。



そしてさらに生理前となれば、骨盤が開いていき、腸のぜん動運動を抑え便秘気味になるのにも関わらず、食欲を促しますし、さらに輪をかけてダイエットをしているもんなら、もはや何が原因で体調が芳しくないのか訳が分からない状態になります。


12月下旬に冬至を迎えると、来年の夏至に向けて少しずつ日照時間は長くなっていきますし(雪は1月・2月の方がすごいですが)、クリスマスな雰囲気と年末・年越しというなんとなくハッピーなイベントがあるので、冬至までの間はとにかく体を冷やさずが1番大切です。


あれもこれもやりたいこと・やらなきゃいけないことが頭の中をループし出したら、優先順位をつけて、できないことを見切っていくことも時には大切です。年末に向けてお仕事が忙しい方は特に、自分への労りと休息を今の2~3倍は心がけてあげてください。


寒いからあまり動きたくないけれど、じっとしてるのもなんだか気が引けるという方にお勧めのアイテムは、触り心地・デザインの両方が好みの『毛布』です。


お気に入りのデザインで、サラサラふわふわの毛布に全身くるまれながら、好きな音楽を聴いたり、推しのものを観たりするとキュンとしたり、ほっこりできて、緊張状態にあった骨盤がスムーズに緩んでくれます。外気は寒くても、心身はゆったりほっこりほくほくしてきます。


ここまで体感が緩めば、じっとすることに気が引けるという考えが消えて、心地よく休息ができます。好きなデザインがなければ、カラーや肌触りだけでも好きなのを選んでください。


気に入るとは、気の中に入ることなので、見たり触ったりするだけで、心地良さを無条件に感じれます。そして音楽は心拍数より少し遅めのリズムですと、省エネモード態勢の体内リズムを急かさずにむしろ心地よく響いてくれます。
それに加えてこたつでぬくぬくできたら、至福感につつまれること間違いなしです。



私はこの時期いつも、クマが冬眠する時に穴を掘って、落ち葉を敷き詰めて丸まっているようなイマージで、毛布に包まれて小さく丸まってのほほ~んとしながら、冬を乗り切るエネルギーチャージをします。


自然界では秋分から冬の間、葉は色づき、地に落ち、それらは最後土に還ります。陰陽でいえば陰にあたるこの時期、大切なのは内側にこもることをネガティヴなものだと思わないことです。


右肩上がりが良しとされる経済環境になじみすぎていると、収束する・下がる・落ちていくことは受け入れにくい概念ですが、自然環境ではむしろ上がりっぱなしの方が不自然なのです。


人はもともとは自然の摂理を源として生きていますので、自然のリズムからは誰も独立しては生きていけません。けれど9時ー5時基準でせっせと動いたり、深夜まで起きていたりすると、陽の光・気温・気圧・湿度など自然のリズムを忘れがちです。


ですが二十四節気という太陽の日長変化・地球に届く太陽の光量に関わる暦を取り入れることで、自然と体にとって一年を通しての好調・不調のタイミングがわかり、体が欲する必要な旬の食材や、心身に無理のない自分に合った時間の過ごし方ができるようになます。


これが身につくと、動きすぎ・働きすぎた後のリカバリーの質も上がります。そして自分が自分の一番身近なセラピストとしていられます



そして生理がある女性に特におすすめしたいのが太陰暦です。生理自体が月のサイクルと同じ周期なので、月のサイクルを暦にしている太陰暦も取り入れてみてください。



毎日の忙しさに追われていると、毎月来る生理に対してネガティブにとらえてしまうことも少なくないと思います。
けれどその生理が、毎日太陽の光に照らされて夜に輝くお月様と同じサイクルなんだと思うと、ちょっぴり体の神秘さにロマンを感じれます。


私はもともと、「女性の感覚をもった男性の肉体がいい」と思っていたくらい、生理を煩わしいと思っていました。渋谷のスクランブル交差点で信号を待つ間いつも月をみていて、ある時ふと「あぁ、私のこの体にはあの月と同じサイクルで巡る臓器があるのかぁ。美しいなぁ・・・。」と思い、それからは生理に対するとらえ方が180度変わりました。
そして月の満ち欠けが乗っているスケジュール帳やカレンダーを買ったりして、月初・月末、平日・週末のリズムとバランスをとるように意識しました。


最近では月の満ち欠けが記載してあるカレンダーやスケジュール帳が沢山ありますので、家の中に置いたり持ち歩いたりするものの中に1つ、月のサイクルが載ってあるものを選んでみてください。



最近ではPMSや生理不順などからピルを検討する女性が多くいますが、まずはご自身が自然のリズム(二十四節気)・ホルモンのリズム(月のサイクル)を意識できているかどうか振り返ってみてください。旬の食材をとりいれた食事ができているか、体温は適切な温度を保てているかなど、扱いやすいデータをストックしていくのもおすすめです。


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私はインストラクター時代、1年半の間に直属になった上司が4人妊娠しました。次々妊娠していき、仕事に負担がかかるけれど、おめでたいことだし、女性なら産休・育休は誰でもあり得ることだなと、だけ、受け止めていました。
4人目に上司が妊娠したのち、ある時3人目に妊娠した上司と仕事のことで電話をしていると「また妊娠したくなったら、めす子ちゃんと一緒に仕事すればいいよね」といわました。



「・・・( ゚д゚)ハッ!。確かに1人めの上司が妊娠したあと次の直属の上司になる人、異動先で上司になった人、みんな妊娠している!」とその時始めて気づきました。しかも3人目上司のその方は、1人目を妊娠するまでに長期間妊活をおこなっており、私がご一緒した、職場復帰してからほんの2か月の間に2人目を妊娠されました。(ちなみに5人目に上司となった方は、妊娠を望まない既婚者でした。)


なぜ私の上司になった人は皆、妊娠するのかなぁと考えて気づいたこと。それは私には圧倒的に自然の中で過ごす時間が長かったのです。


近くに海があったので、休みの日はヨガマットをもってヨガやストレッチや瞑想をしていました。
夏にはテントも持って、朝からビールを飲んじゃうこともありました(笑)。


仕事でお客様や数字と向き合う分、休日は体がとことん緩むことを欲していたみたいで、おのずと浜辺で過ごすことが多かったです。
(浜辺でねそっべていると、お散歩中のワンちゃんが漂流物と間違えてか、よくペロペロしてきました(笑))


休日に自然に触れて、かつ月のリズムを意識していたからか、上司の方々に自然の何かをおすそ分けしていてもおかしくないなぁと、今となっては思っています。


生理不順やPMSでお悩みの方や妊活の方は、兎にも角にも出来ることから自然のリズムとホルモンのリズムを生活の中に意識して取り入れてみてください。

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人間は社会的な生き物なので、グレゴリオ暦を全く無視することはほぼできないかと思います。けれど慌ただしい中でグレゴリオ暦だけで時間を過ごし、そのリズムに心身をゆだねていると、自然のリズムを見失いがちです。


1次産業が主流の頃は、社会時間と自然時間がほぼ同じでしたが、現代の社会時間・社会環境は自然時間・自然環境とずれが生じているように思います。
社会時間と自然時間、社会環境と自然環境に齟齬がうまれた分だけ、心身に影響を及ぼす可能性、東洋医学でいう「未病」の状態が拡大・進行しやすくなります。


いつまでも心身健やかに過ごしていくためにも、①《カレンダー時間のグレゴリオ暦》・②《幸せホルモンに影響を与える太陽の日照時間を基準に、各季節の行事を意識する二十四節気》・③《地球に同じ面しか見せない、生理と同じ周期の不思議な天体の月を基準とした太陰暦》。
この3つの時間軸のバランスを無理のない範囲で取り入れてみてください。


これを取り入れることで、社会時間と並行して体感時間が意識できるようになり、内側からの体が欲している物や事の言語化ができ、スムーズに体内のエネルギーが巡りやすくなります。


心地の良い風、温かい風冷たい風。温かな日光と夜空に浮かぶ月と星々、しんしんと降る雨や、旬のみずみずしい食材に空気に漂う植物の香り。
五感からこういった自然の変化や流れを今以上に感じれて、年々感性が豊かになっていくのを感じるはずです。



そうすると、日本には1年のうちに春夏秋冬と四季折々の豊かな風景があることの不思議さと神秘さを思わずにはいられません。
日本に住んでいるんだったら、日本の豊かさをとことん味わう方がきっと人生の味わいも深まっていくに違いない。



3つのバランスを整えながら自然の豊かさを味わえると、ナチュラルでしなやかな女性らしい美しさが自ずと湧き出てくるはずです。



そもそも『わたし』という生命ができて以来、もともと巡って湧き出ているものをわざわざせき止めているのは、『わたし』なのだから。【完】


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〚note 一言つぶやき〛

なんで自分は〇〇できないんだ
という自責と、
あの人のせいで
という他責に加え、
このイライラはホルモンのせいだ
この鬱積とした感覚はホルモンからだ!
というホルモン責があれば、
(ホルモン自体に非はないが)
もっとホルモンのはたらきや役割を
許容できる社会になれば、
社会全体のリテラシーが
ボトムアップされるのでは・・・。


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【参考資料】
かわいいからだ予報(寺門琢己・ポプラ社)



めす子











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