#68 2023年秋の受験分析と小学校受験MAP'24
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大変お待たせいたしました。毎年ご好評を頂いている受験分析編の3期目となります。
出願倍率(実質倍率)をベースに、小学校受験の全体の流れから、カテゴリーごとの検証、取材情報も加えながら、各校の特色や特筆すべき変化を考察してお届けします。
倍率はネットで拾えますし、他のブログ等でも倍率に触れる記事はありますが、データを基に小学校受験を分析する記事はあまり見掛けないでしょうか。
個々の志望校対策とは異なるかもしれませんが、受験戦略であったり、志望校周辺の変化への理解の一助になれば幸いです。
それでは以下、かなりの長文(17,000字)となりますが、お時間ある際にお付き合い下さい。
もしくは、まずは全体検証と総括をご覧頂ければ、本noteの考察主旨はご理解頂ける構成となっております。
なお、アンケート結果に基づく分析箇所は無料公開となっております。是非ご一読下さい。
第一章 2023秋の受験分析
■はじめに
・データソースについて
昨年よりデータ収集範囲を首都圏に広げ、「お受験じょうほう」ならびに「お受験インディックス」、お教室のヒアリング情報を基に、集計可能な学校全てを掲載しております。
一昨年の「都内の通学圏内目安」の55校から昨年は74校に、今年はそれに3校が加わり、合計77校の実績集計となりました。
■全体検証
■市場規模 [無料公開]
まずは、首都圏の小学校受験全体の市場規模を改めて紐解きます。
今年度の最大の目玉は、12月にX(Twitter)にてアンケートを取らせて頂いた、各家庭の出願数です。
これにより、メディアで騒がれる総出願数に惑わされることなく、小学校受験の参加家庭数(市場規模)をかなり正確に算出ことができます。
・一家庭あたり出願数の算出
23年受験の皆さま、たくさんのアンケートのご回答を誠にありがとうございました。
アンケート結果より、一家庭あたりの出願数は平均3.9校となりました。
なお、Xポストにある通り、「1〜2校」を1校、「5校以上」で複数回答がない場合は5校、「8校以上」は8校として算出したため、実数はもっと多いと思われます(10校以上の出願家庭も多数いらっしゃいます)。
平均で4校以上の出願数は確実でしょう。
・小学校受験の市場規模(首都圏)
この平均出願数を、23年秋受験の首都圏77校の実績合計に当てはめたのがこちらになります。
ご覧の通り、平均3.9校出願で、市場規模は6,700家庭。全体倍率は1.17倍に留まります。前述の通り、平均出願校数を少なく見積もってますので、実際の市場規模は6,000家庭ほどと推察され、全体倍率はほぼ1倍が見えてきます。
・小学校受験の市場規模(都内通学圏)
もう少し範囲を絞って、一昨年から実績集計した、「都内通学圏目安の55校」で同様の検証をしてみましょう(対象校は後ほどの一覧表をご覧下さい)。
さすがに倍率は多少上昇して、平均3.9校出願で全体倍率は1.44倍となりました。
一方で、郊外層に比べ、通学圏内の学校が多い都内層の方が出願数は多いでしょうから、結局のところ、市場規模は5,000家庭強、倍率は1倍台前半に寄っていくと推察できます。
・市場規模の真実から見えること
以上から、私立小学校受験の市場規模は、首都圏全体で6,000家庭、都内近郊で5,000家庭が最大値と見て良いと思います。そこから導かれる全体倍率は、ほぼ1倍という数字です。
つまり、「小学校受験は過熱している!」「倍率10倍超の学校が多数」と、SNSやメディアで囃し立てられますが、私立小学校受験の参加家庭数と募集総数はほぼ同数といっても過言ではありません。
「そりゃ知名度の低い学校も全て組み込めばそうなるだろう」と聞こえてきそうですが、首都圏全体はともかく、都内通学圏の55校は皆さまご存知の学校ばかりです。
ここから導かれることは、「相性選考の本質を理解して、適切な受験戦略を練れば、小学校受験は決して高いハードルのものでない」ことです。中学受験も全体倍率としては1倍であることを言われて久しいですが、小学校受験も同様です。
早慶だ雙葉だに惹かれることを諦める必要もありませんが、本当に成功体験を導くために出来ることはあります。
そして、幼児期に成功体験を与えて自己効力感を育むことは、その後の人生に絶対的に必要なものです。
※無料部分はここまでとなります。アンケートのご協力、本当にありがとうございました。ここまでお読み頂いたら、スキ(ハートマーク)をお願いします!
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