【クラファン残り6日】素敵なこの子をどうにかしたい。干し芋アイス開発秘話【後編】
干し芋アイス、開発秘話の後編です!
試しに新潟伊勢丹POPUPで販売してみた冷凍干し芋。その結果は…?
説明しなければ伝わらない…
佐藤:
「新潟伊勢丹のPOPUPで、真空・冷凍の皮ごと干し芋を販売しました。
ところが…お客様にはうまく伝わらず、店頭に立って説明することが多かったのです。お客様の中では、干し芋は黄色くて、スライスしてあるものを想像されるので、この皮ごと、丸ごと干したこれはなんなんだ?と。しかも冷凍で。
当時は一口カットの試食も配布しました。
その場でご試食された方々の心は確実に射止めることができたので、とても自信になりました。ただ、そのコミュニケーションがなければ、なかなか手が伸びませんでした。
そこで次は、この試食用カットのアイデアをもとに、アイスのピノみたいにカットして売るのはどうか?となりました」
食べやすさを重視してみたが?
佐藤:
「そして、次シーズンの伊勢丹POPUP で販売してみました。
こちらの方が、お客様の反応が良かったですね!食べやすいですし、お芋の黄色が見えて見た目もなかなか素敵。
POPUPの次の回でも『あの美味しかった皮ごとの干し芋ないの?』と来店してくださるお客様がいらっしゃいました。
ただ、このままいくことにも、迷いが生まれました。
『干し芋』だからこそ、ギュッと中身が凝縮されて、ねっとり美味しいのだ、という部分がうまく伝わらないのです。
食べやすさと、伝わりやすさ。あと『この形でなければならない意味』。
これらを解決することが大事で、私たちはもう一度、カットしない、丸ごとの形で検討するようになりました」
名称を変えてみよう
佐藤:
「この間、ある販売イベントでご縁ができたデザイナーの迫さんにも、何度か相談し、ご助言いただくようになりました。
その中で、このまま売るなら、何者か伝わらないこの子に名前をつけてあげよう、という話になりました。そこでできたのが『天空のスイートポテト』。
「天空の畑で育てられていること、そのイメージと味に雑味がない清らかさ。そしてスイートポテトのよな濃厚さ。
そして、ちょうどこの頃、インスタのフォロワーさんが運動をする方が増えてきた、ということ、サッカーのワールドカップで選手たちのもぐもぐタイムは干し芋だ、という情報をキャッチし、次のテスト販売はスポーツイベントで販売しようと決めました」
「そうして、山形のトレランイベントに出店!そしてこのイベントの翌週には東京ビッグサイトでのギフトショー出展、その翌日には東京でファンミーティングと、お客様と触れ合う時間が立て続けに盛りだくさんでした。
でもこれが、私たちが大きく変わる、すごくいいきっかけとなりました」
真実はお客様が持っている
佐藤:
「トレラン出店、ギフトショー、ファンミーティング。どれも素晴らしい体験でした。何よりも大きかったのは『お客様が真実を持っている』と痛感したことです。
トレランイベントでは、お客様との対話、反応を見ながらリアルタイムで看板を書き換えて行きました。つまり「冷凍干し芋」としたら伝わるのか?「天空のスイートポテト」だとどうか?「冷やし干し芋」だとどうだろう?と、実験的に実施できたのです。
イベントが2日間の開催だったことも大きいですね。
つまり、1日目にトレランに出場した方がリピートしてくださり、会話できましたし、その場でお客様がどんなふうに食べているのかも観察できました。
その時に、食べにくそうだなぁと感じたのと、やはりネーミングと中身のイメージの一致が重要と確信し、さらなる改良の必要性を感じました」
「ギフトショーでは、私たちの干し芋が、トップバイヤーたちにも通用する商品だ、と自信を持つことができました。方向性は間違ってないんだ、と。この成功体験は本当に大きいです」
「そしてファンミーティング。こちらでは、ふるさと納税のクラウドファンディングを以前行った時の支援者さんを中心に、クローズドで開催しました。
ここでご試食いただいた『天空のスイートポテト』。
いやぁもう超具体的なご感想、ご意見をいただけて、本当に良かったです!改良点の解像度が上がりました。
トレラン出店で感じたことが『やっぱりそうか!』と再確認もできましたね。
食べにくい、このままだと手が汚れる、パッケージと中身のイメージが一致しない。でもすごく美味しい。ではこれらをどう解決しよう?私たちはたくさんの宿題を持って、十日町に帰りました」
アイスとして売ろう!商品開発、とうとうスパーク!!!
佐藤:
「諸々の体験をデザイナー迫さんにも共有しました。
この子を何者として売るのか?がポイントだと感じました。スイートポテトではない。ならば、もうアイスとして売ろう!
じゃあ世間で売れてるアイスってどんなやつ?その場で調べました。
で、ここがスパークポイントでした!!!!
当たり前なんですが、世間のアイスは棒に刺さっているんです!!!
そうか〜〜〜!と私、すごくテンション上がりました。
この子たちをアイスとして売るならば、棒に刺してみよう。そうしたら、全ての悩みがするする解けるのでは?そうして加工所に戻り真っ先に試作しました」
「それがもう、めちゃめちゃ可愛くて、みんなで感動しました…!!!これだ!!と」
「そして、完成品を子どもたちに食べてもらいました。こどもたちも手にとってパクパク、どんどん喜んで食べてくれました。これはもう、涙ものでしたね。
しかも、ここですごいことに気づいたんです。
この干し芋アイス、ドロドロに溶けないから、最後まで汚れずに、当時1歳3ヶ月程度の息子も完食できたのです!!
うわああ、溶けないアイスだ!しかもお芋だけの!!
「もう嬉しくて嬉しくて。いろんなものを突破した瞬間でした」
約2年かけた商品が、ついに出来上がりました!
佐藤:
「もうここまで来れば、あとは細かな微調整です。
サイズや重さをおおまかに決めたあとは、どんな製造工程にすればより良いか、どこを気をつけたらいいか?など、この部分は私は苦手なので、現場で製造しているメンバーのみんながすごく丁寧に試行錯誤し、積み上げてくれ、とうとう完成品とすることができました!
wofaはほんと、ものづくりのプロ集団です。
商品としての完璧さ、上質さ、そのためにどうしたらいいか、を製造側でもきっちり整えてくれました。さすがとしか言いようがありません。
たくさんの方々の助言、ご試食、サポートをいただき、とうとう日の目を見ることができました!」
「自信作です!
ぜひ、一人でも多くの方にご賞味いただけますと幸いです」
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