見出し画像

【クラファン残り7日】素敵なこの子をどうにかしたい。干し芋アイス開発秘話【前編】

wofaはさつまいもを生産し、その9割ほどを干し芋にしてお届けしています。
けれど、人間にも多様な個性があるように、さつまいもにも植え方、栽培の仕方、気候だけでなく、圃場の場所・状態によって、本当に多様な形、個性が生まれます。


その中でも、どうしても干し芋にできない子がいます。
スライスできないほど小さく、さらに丸干しにもできないほど細い子です。

生産性や効率を重視した農家さんなら、畑に捨てるような、または大袋に詰めてお得に販売する農家さんが多い中、どうにかこの子にも、その子なりの良さを引き出してお届けできないのか?

私たちはずっと悩み、そしてそんな思いを叶えるべく、2年の開発期間を経て完成したのが干し芋アイスです!

今日はその開発の裏側をたっぷりお届けします!


突き動かしたのは、母としての価値観


佐藤:
「この、お芋の細くて小さい子は加工所ができた2021年からずっと、どうにかできないか考えていたものです。

同じ形、同じ大きさの美しき選ばれしものたちだけに価値がつくような農業界において、生産性向上や効率化を重視している農家さんなら、畑にそのまま捨てたり、あるいは大袋にざっと詰めてお得に販売するよう小さいお芋や曲がったお芋も、どうやって良さを引き出すかアイデアを練り、丁寧に人の手をかければ、

その子らしい価値が生まれるのでは?それこそ人間ができることでは?と、その情熱だけで進んできた開発でした」

「wofaはお子さんがいらっしゃる女性農家さんが多いのですが、どんな子もその子らしく輝ける世界にしたいよね、多様だから美しい世界にしたいよね、という母としての願いや、

人間の社会も、人の価値を一つの側面や、優秀さ、生産性だけで計って欲しくないよね、という思いが、お芋に対してもあって。
愛ですよね!


そんな価値観の表現として、なんとか形にしようともがいた2年でした。」


「そのまま届ける!」サックリ決まった方向性だが…


佐藤:
「wofaの加工所には菓子加工室、惣菜加工室もあるので、この子をペーストにしたり、なんなりして、どんな形にでもできたはずでした。


でも私たちはまず、私たちの干し芋と同じ工程で、初めて皮ごと干してみました。するとこれがほんっっとに濃厚で美味しく、みんな絶賛でした!皮ごと干すからこそ、皮の内側でぎゅっと凝縮されたお芋の濃厚さ、そして皮自体の味の旨みも相まって、新感覚。


さっくりと方向性は決まってしまったのです。この子はそのまんまが、最高だ、と」

佐藤:
「ところが、ここからが結構難航しました。無農薬で栽培しているから、胸を張って皮ごと干し芋をお届けできるのですが、この状態だとお客様にうまく伝わらなかったんです。

お客様から頂いた印象的なお言葉で
『この干し芋、今まで食べた中でダントツで美味しいけど、見た目がタヌキの糞みたいだ』だったんです(笑)私たちは干し芋だと思って「干し芋」と販売していたけれど、見た目は干し芋っぽくない。

お客様が手に取りたくなるような、そして食べた時のイメージが浮かぶような工夫が必要だと感じました」


安全に、どう届けるか


佐藤:
「さらにもう一つ、問題が発生しました。
常温では販売できないことが判明したのです。皮ごと干した干し芋は、かなり気をつけたとしても、皮の菌は完全には取れません。皮の内側でねっとり感がしっかり残っていることと相まって、カビが発生しやすく、常温で販売することは難しいと判断しました。

となると、完全に安全に届けるには、冷凍販売。
冷凍か〜〜〜と、当時はうなだれました。冷凍商品はなかなかお客様の手が伸びにくい商品。販売店舗も限られてしまいます。それでもとにかく、できる届け方を全てやってみようと、試行錯誤が続きました」



「冷やし焼き芋があるならば」干し芋に転用してみたが…


「最初は苦肉の策で、真空冷凍にしました。
そうそう、その頃冷凍焼き芋を取り寄せて、みんなで試食したんです。安直ですが、冷凍焼き芋と同じイメージで、冷凍干し芋として売るのはどうだろう、と試したのです。世間に、冷凍焼き芋ならすでに頭にイメージがあるだろう、と思ったんですね。

そして、それを新潟伊勢丹のPOPUPでテスト販売してみました。

「ところが…」


続きは開発秘話、後半でお届けします!お楽しみに!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?