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香水を楽しむ備忘録

 最近、リサイクルショップでミニサイズの香水を購入した。
 で、ラベルをよく見ると「オードパルファム」。そういや香水っていろんな種類があるよな。これはどうやって使えばいいんだ?
 というわけで調べてみた。検索が簡単、良い時代である。
 そもそも精油はAEAJという団体が認定制度を定めたりしているが、香水に関しては「これがパルファム、これがオーデコロン」といったラインが定められておらず、各社の方針があるらしい。そのためあえて出典リンク等は残さず、参考程度にとどめようと思う。



■香水の種類

 大前提として、この分類は定められたものではない。あくまで参考程度。最終的にはそれぞれの好みに合わせて付け方を変えればいいし、濃厚な香りは一日以上残ることもある。とはいえ素人としては、ある程度の目安が欲しいため、軽く調べてまとめた。

パルファム【仏 parfum】
香水。特に香料の含有量が高いものを指し、どのメーカーにおいても最上級フレグランスである場合が多い。
エタノール濃度が15~30%と高く、持続時間が半日程度と長い。濃度が高く、少量で強く香る。
1、2滴を肌に落とし、点を打つようにつける。

オードパルファム【仏 Eau de Parfum】

Eau de とは英語でWater of、すなわち「水の」という意味。直訳すると「パルファムの水」という意味になり、パルファムを希釈したものというイメージになる。
エタノール濃度が10~15%程度だが、持続時間は半日程度と比較的長め。濃度もパルファムに近いが、価格帯がやや下がる。
1、2滴を落とし、線を引いて伸ばすイメージでつける。

オードトワレ【仏 Eau de Tilette】
Eau de とは「水の」という意味。Toilette とは「化粧、身づくろい」という意味であり、直訳すると「身づくろいの水」となる。オードパルファムよりさらに軽いイメージ。
エタノール濃度が5~10%程度、持続時間は2~5時間ほど。数時間ほんのりと香りが残る。
1、2滴を落とし、線を引いて伸ばすイメージでつける。

オーデコロン【仏 Eau de Cologne】
Eau de とは「水の」という意味。Cologne とはドイツのケルンという都市であり、直訳すると「ケルンの水」となる。本来のケルン水は香水成分ではなく精油を調合して作るもので、当初はアルコールにハーブを漬け込んだ、胃薬の効能を持つものだった。
エタノール濃度が1~5%と低く、持続時間も1~2時間と短め。気分転換やお風呂上りなど、ライトに使用できる。
ある程度の面に広げるように塗布する。

練り香水
香料を蜜蝋やパラフィンワックスに練り込んだもの。持続時間は1〜2時間と短めのものが多く、時間経過による変化は少ない。
周りに拡散しにくい。アルコールフリー、保湿性がある場合が多い。


■つける際の特性

・血管が表皮に近い部分につけると、体温が高いため揮発しやすく、香りやすい
・時間がたつと香りが下から上へあがってくる特性がある。
・自分でわかるほどだと付けすぎだとよく言われる。嗅覚がマヒするほか、匂いに酔うこともあるため注意する。
・複数個所につけたい場合、こするのではなく、叩くようにつける。
・付けすぎた場合はアルコールで拭うととれる。

◆じっと傍にいるとき、印象的に香らせる

髪の毛、耳の後ろ
・頭を動かしたり、近づいた瞬間に、動きとともに香りが立つ
手首、腕や肘の内側
・日常的によく動かすため、小さな動きだけでも香りが立つ

◆食事の邪魔にならず、動き回るときに香らせる

お腹、腰
・そばにいるときはほのか。立ち上がり歩き出す瞬間に、動きとともに香りが立つ
膝の裏、足首、くるぶしの裏
・座っている間は邪魔にならず、立ち動いた瞬間に残り香として香る。

◆肌に塗る以外の付け方

衣服(目立たない場所)
・肌荒れの心配がない。肌の温度が伝わる箇所にすると、香水の香りが立ちやすい。
ハンカチ等
・カバンの中に香らせたり、
空にスプレーして、下をくぐる
・優しい香り立ちになる。持続時間が短い。
保湿クリーム等に混ぜる
・練り香水は保湿クリーム剤と合わせている場合が多く、直接塗布しても香りに酔いにくい。

◆避けた方がいいポイント

×首や喉…皮膚が敏感で日にさらされやすく、シミなどの原因になることがある
×鼻………嗅覚は疲弊による麻痺が起きやすく、自分の香りに酔いやすい
×脇の下…汗と混ざると香りが変質してしまいやすい
×両耳と胸の中心を結ぶ三角ゾーンは変質や香り酔いしやすく、避けた方が良い


■香り方の変化

塗布直後エタノールが飛び、その後香水としての香りが立つ。
一般的に、トップ、ミドル、ラストノートと香りが変化していく。持続時間も種類によって千差万別で、数時間で消えるもの、数日保つものなどがある。

【トップノート】
はっきりした香水の香りをしているが、アルコールを含むため、本来とは違う印象の可能性が高い。
体温が低く汗をかきにくい人のほうが、トップノートの時間は短いと言われる。

【ミドルノート】
付けてから10~20分以上経ち、完全にアルコールが飛んだ香り。
皮脂の分泌量が多く汗をかきやすい人のほうが、香りが強く表れやすいと言われる。

【ラストノート(ボトム・ベースノート)】
終盤に残る香り。フローラル系だとトップからラストまで12時間ほど、ウッディ系だと24時間ほども香りが続くと言われる。


■ちなみに

 香水は男性用、女性用、ユニセックスなどがあるが、日本は性別へのこだわりが低く、女性が男性用を、またその逆を使用していても、変に思われることは少ない。また傾向としては、女性が男性用に挑戦する場合のほうが多いらしい。
 アメリカでも性別へのこだわりは低いが、女性用を男性がつけているとゲイセクシャルと思われることがある。
ヨーロッパではこの差ははっきりしていて、女性は特にフローラル系が多いという。