武器兵器調達課#79: 「Su-32」
今回は「Su-32」について見て行きましょう。
「Su-32」: ロシアのスホーイ社が開発したSu-27戦闘機の複座型戦闘爆撃機です。NATOコードネームはフルバックです。ロシア空軍では多機能航空機、またはSu-24と同様前線爆撃機と呼ばれています。
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開発経緯
Su-32は、1980年代頃にソ連空軍がSu-24の後継機となる戦闘爆撃機を求めたことから開発されました。スホーイ設計局はSu-27戦闘機の発展型として複座型のSu-34を開発しました。名称内の末尾番号を4としたのは、Su-24との任務上の関連性を示すためです。
Su-34との違い
Su-32はSu-34と多くの共通点がありますが、いくつかの重要な違いがあります。
海軍型: Su-32は海軍向けに開発された型で、Su-34よりも航続距離が長く、対艦ミサイルなどの対艦兵器を搭載できます。
電子機器: Su-32はSu-34よりも高度な電子機器を搭載しており、電子戦能力が向上しています。
エンジン: Su-32はSu-34よりも推力の高いエンジンを搭載しており、機動性が向上しています。
運用状況
Su-32はロシア海軍航空隊で運用されており、シリア内戦やウクライナ侵攻などの実戦で使用されています。
性能諸元
全長: 21.9m
全幅: 14.7m
全高: 6.4m
翼面積: 62.0m^2
空虚重量: 22,500kg
最大離陸重量: 45,000kg
エンジン: AL-31F-M1 ターボファンエンジン 2基
推力: 13,770kgf x 2
最大速度: 2,200km/h
巡航速度: 1,300km/h
航続距離: 4,000km
実用上昇限度: 17,500m
武装: 30mm機関砲 GSh-30-1、各種空対空ミサイル、各種空対地ミサイル、爆弾
Su-32の詳細情報
補足
Su-32は、Su-27戦闘機をベースに開発された複座型戦闘爆撃機です。Su-27と比べて、以下の点が改良されています。
複座式: 前席にパイロット、後席にウェポンズシステムオフィサー(WSO)が搭乗します。WSOは、レーダーや電子機器の操作、兵器の運用などを担当します。
強化された装甲: コックピットはチタン合金製の装甲で囲まれ、対空砲火やミサイルの攻撃から搭乗員を保護します。
新型の電子機器: Su-32は、Su-34よりも高度な電子機器を搭載しており、以下の能力が向上しています。
対地攻撃能力: 地上目標をより精確に捕捉し、攻撃することができます。
電子戦能力: 敵のレーダーや電子機器を妨害することができます。
状況認識能力: パイロットは、周囲の状況をより詳細に把握することができます。
兵器
Su-32は、以下の種類の兵器を搭載することができます。
空対空ミサイル: R-73、R-27、R-77など
空対地ミサイル: Kh-29、Kh-31、Kh-59など
爆弾: KAB-500、KAB-1500など
機関砲: 30mm機関砲 GSh-30-1
実戦
Su-32は、シリア内戦やウクライナ侵攻などの実戦で使用されています。これらの実戦において、Su-32は高い性能を発揮し、以下の戦果を挙げています。
地上目標の精密攻撃: Su-32は、レーザー誘導爆弾やGPS誘導爆弾を使用し、地上目標を精密に攻撃することができます。
敵の防空網の突破: Su-32は、電子戦能力を活かして、敵の防空網を突破することができます。
制空権の確保: Su-32は、空対空ミサイルを使用して、敵機を撃墜することができます。。
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