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街歩きスケッチ: 大船の「観音食堂」

明治時代から続くという「大船仲通商店街」は活気があって楽しい。
初めてそこを歩いたとき、鮮魚店と併設された昭和レトロな食堂が目に留まった。「かんのん」と書かれた年季を感じさせる看板と、紫色の暖簾が特に印象的。その店の佇まいに惹かれてスケッチさせてもらった。

2019年時点の「観音食堂」

食事するには時間が中途半端だったので中には入らなかった。また大船に来たときには必ず寄ることにしようと密かに誓いながら、先を急いだ。
 
その2年後、用事があって大船に行った時に、スケッチした食堂での昼食を楽しみに「仲通り商店街」をまた歩いた。ところがその食堂があった場所が更地になっていた。なんと!店舗火災のため全焼し、しばらく休業するという内容の立札があった。
 
帰宅後ネットで調べたら、「観音食堂」として親しまれていた当店は2021年1月、隣接の店舗からの火事で鮮魚店ともども全焼したことが分かった。
あの昔懐かしの姿はもう見られないのかと、残念に思った。
 
そして2023年5月、「観音食堂」がめでたく営業再開したというニュースを「神奈川新聞」で読んだ。おめでとうございます!
 
新しい姿を見に行こう、そして今度こそ食事をしようと思っていたら、いつの間にか年が明けてしまった。ようやく今年の1月、訪問することができた。

和モダンに変身して営業再開した「観音食堂」(2024年1月)
スケッチした時にあった玄関はなくなっていた。
横道に面した側に玄関があり、懐かしの紫暖簾がかかっていた。

初めて中に入った店内は、庶民的な雰囲気で活気に溢れていた。注文した刺身の盛り合わせは誠に美味で、一気にファンになってしまった。
 

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