2023年8月の聖書タイム「はじめまして、聖霊さん」
by 山形優子フットマン
「風は思いのままに吹く。あなたはその音を聞いても、それがどこから来て、どこへ行くかを知らない。霊から生まれた者も皆その通りである。」
ーーーヨハネによる福音書3:8
酷暑の中、みなさん、いかがお過ごしですか?(ここ英国は冷夏で雨ばかりです。)地球の温暖化が加速する折、軒先に風鈴をつけ、涼風の渡りを楽しむ日本独特の風情は、今では昔話?昔人は風の音を聞き、それを浮き彫りにする風鈴の響きを喜び、微風をも楽しんだのでしょうか。
冒頭の聖句は三位一体の一つである聖霊について、キリストが描写されたくだりです。三位一体とは、ご存知のように父と子と聖霊で、父は天の神様、子はイエス・キリストです。3番目の聖霊の正体はどのようなものでしょうか。冒頭の聖句のように聖霊が風のようなものなら「思いのままに吹く」し、軒先の風鈴の助けを借りて、よりはっきりと「その音を聞いても、それがどこから来て、どこへ行くかを知らない」、掴みどころの無い、目には見えないもののようです。
皆さんは目に見えないものをわかろうとする時、どうなさいますか?暗闇では音に敏感に
なり、手探り、すり足になりませんか?視覚意外の知覚を総動員して「敏感に感じよう」とするはずです。人間が聖霊を知ろうとする時も、同様に暗闇の中に置かれた時かもしれません。自分の考えや自信がやや後退し、比較的弱い状態になってはじめて息を飲み、目を凝らし、敏感になろうと注意を払うからです。では、聖書の中に描写される聖霊さんの正体をいくつか拾ってみましょう。⭐️星印に注意してください。
ヨハネによる福音書14:26でキリストは聖霊について次のように語りました。「弁護者、すなわち、父がわたしの名によってお遣わしになる聖霊が、あなた方にすべてのことを教え、わたしが話したことをことごとく思い起こさせてくださる。」と。つまり⭐️聖霊は弁護者で、あなたの立場を弁護する方、英語ではadvocator(弁護士)です。⭐️聖霊とは父なる神がキリストの名前にかけて送ってくださる霊で、神の知恵を伝えてくださり、私たちが忘れっぽくてもリマインドしてくださる⭐️最高の教師のようです。
キリストはまたヨハネによる福音書16:13で、聖霊さんを⭐️「真理の霊」と、紹介しています。「その方、すなわち、真理の霊が来ると、あなた方を導いて真理をことごとく悟らせる。」と。では「真理」とは何でしょう?キリストはまた語ります。「あなたたちは真理を知り、真理はあなたたちを自由にする。」ヨハネによる福音書8:32。
実は聖霊先生は真理を学ぶための具体的な教材を用意してくださいました。⭐️聖霊先生こそが世界のベストセラー、聖書の本当の著者です。テモテへの手紙2、3:16には「聖書は全て神の霊の導きの下に書かれ、人を教え、戒め、誤りを正し、義に導く訓練をするのに有益です。」とあります。この聖霊を指す「神の霊」とはギリシャ語でTheopneustos「神のインスピレーション」を指し、その意味は文字通り「God breathed」=神の息です。
自由に吹く真理の風、⭐️聖霊とは神様の息です。ここで創世記2:7に書かれた天地創造を思い出しませんか?「主なる神は、土(アダマ)の塵で人(アダム)を形づくり、その鼻に命の息を拭き入れられた。」と。⭐️聖霊は、あなたに内在する風で、外側からビュンビュン吹きつけるような風ではありません。
風と表現されていた⭐️聖霊は神様が私たちにわけて下さった神ご自身の息吹。ヨハネ第一の手紙4:13には「神はわたしたちに、御自分の霊を分け与えてくださいました。このことから、わたしたちが神の内にとどまり、神もわたしたちの内にとどまってくださることが分かります。」とあります。ですから大切にし「神の聖霊を悲しませてはいけません。」ーーーエフェソ人への手紙4:30
⭐️聖霊は、あなたの内側から希望を溢れさせてくださいます。ローマ人への手紙15:13には「希望の源である神が、信仰によって得られるあらゆる喜びと平和とであなたがたを満たし、聖霊の力によって希望に満ち溢れさせてくださるように。」と書いてあります。
⭐️聖霊はまた、癒す方です。
「もし、イエスを死人の中からよみがえらせたかたの御霊が、あなたがたの内に宿っているなら、キリスト・イエスを死人の中からよみがえらせたかたは、あなたがたの内に宿っている御霊によって、あなたがたの死ぬべきからだをも、生かしてくださるであろう。」ーーーローマ人への手紙8:11
こんなにも豊かな聖霊さんが、あなたに内在していること、お気づきですか?⭐️聖霊さんは忙しくあなたを助ける方で、その尊さを全てここに書くことは不可能です。キリストは言われました。「聖霊をうけなさい」と。ーーヨハネによる福音書20:22
あなたが聖霊さんに「はじめまして」と挨拶し、迎え入れることができるなら素敵です。それには、あなた自身がすすんで自己紹介をすることが肝心です。
「イエスが神の子であることを公に言い表す人はだれでも、神がその人の内にとどまってくださり、その人も神の内にとどまります。」ーーーヨハネによる福音書4:15
PS・9月の聖書タイムは夏休みのため、おやすみです。