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ポジポジ病を患う僕たちの処方箋

わかっているさ
MTF分析ね
上位足の方向だろ?
ただ、この5分足は綺麗な三尊なんだ!
転換を狙って・・・天井ショートでしょう!

日足ではレンジ上限
1時間ではダブルトップ
天井チャンスなのか?そうなのか?
5分足は安値切り上げてきているが…
上位足に従うだったな…
ここはショート一択!

みなさんこんにちは、或いはこんばんは。(しつこい?)専業トレーダーのdaiceです。
今日はチャートを見るとエントリーしたくなるポジポジ病を患っている皆様へ送るMTF分析(マルチタイムフレーム分析)の落とし穴とその乗り越え方をお伝えしていきます。
あ、ちなみに私もポジポジ病を絶賛発病中なので毎日ポジション持ちますよ。(これやめたらもっと勝てる気がするw)

このマルチタイムフレーム分析っていうのは、上位足から相場の方向性を見定めながらトレードする方向(買いか売りか)に当たりをつけて、実際にエントリーできる短い時間足まで徐々に分析を落としていって、売買できそうならポジションを持つという判断をしていくという、いわば王道的な相場分析方法です。

ただね…このMTF分析には落とし穴があるんです。

それは
「徐々に時間足を落としていくことで、一つ前の時間足の波の大きさをすでに忘れてしまっていることが多い」ということ。

具体的にいうとこんな場面です。

①日足は上昇トレンド中。前回高値が意識されたのか少し下がってきた場面。





②4時間足は上昇トレンドも、日足前回高値付近からの調整下落中で4時間足押し安値付近での推移。





③1時間足は下降トレンド中で、直近の戻り高値へのプルバックと思われる動き。




④5分足は直近の上昇トレンドが1時間戻り高値で反転下落、上昇ダウが崩壊。三尊形成でネックラインをブレイクしたところ。



さて、あえて上位足がスクロール内に残らないように隙間を開けてみましたが1番下まで見た後に
「もしかして売れるかも」
とちょっとでも思ったあなた!はい!ポジポジ病確定ですww

まぁ確定は言い過ぎですが、今の現象が俗に言う「木を見て森を見ず」状態というわけです。直近の動きが早く大きい下位足の値幅に翻弄されてしまって上位足のことは棚に上げて見えなくなってしまっている、または上位足は認識しているけどチャンスに見えてしまっている状態です。

普通ならここで勝っている方々からのお叱りコメントで
「ちゃんと上位足から環境認識をして、それをもとに下位足でその方向にポジションを持っていいか確認しなきゃダメだよ!」
となりますね…

はぁ〜?うっせぇ!うっせぇ!うっせぇわ!
(引用:adoさんの楽曲より)
↑書かないと色々ありそうなので( ̄◇ ̄;)

さて、私も初めはこうなりましたw
わかっとるわ!と。
わかってるけど下位足の三尊見たら売りたくなるだろっ!と。
ネックライン付近やぞっ!と。
反転なら天井やぞっ!と。

………はい。落ち着きましたか?

まぁこの辺がMTF分析の落とし穴というか、分析していって最後にガン見するのは結局下位足でそこの動きに翻弄されるのがオチですよ。ということです。

頭では私たち(あ、含まれとる)もわかってるんですよ?日足が上昇中で4時間も上昇中の中、5分足のダウ転換と三尊程度で相場が反転することはないって。
でも、その足を見てたら反転するって思っちゃうじゃないですか?

MTF分析の落とし穴というか、本来は「再度上位足確認」という項目があって然るはずなんですが、実際にトレードしている人たちというのは「分析し終わった足の確認をもう一度しない」ということが本当に多いです。

うーん…なんとなくその気持ちはわかります。
4時間足なんか半日放っておいても3本増えているだけで、動きがない日中なんか分析なんて変わるはずないし、日足に関してはまだ確定さえしてないですからねー。

た・だ・

もう一度見に行かない=もう覚えてないor重要視できていない

ということなんですね。
だって覚えていたら上位足に逆らわないという原則に逆らってポジション持ちませんからw

そう、上位足の環境認識なんて過去の産物。過ぎ去ったもの。今はココにあるんだっ!レガシーなんかに興味はないっ!!!!!


…すみません。取り乱しました。

まぁ端的に言えば、
「確かに上位足は上昇中だけどさ、下位足で反転の示唆が出ているわけだし(都合いい解釈)、形も申し分ないし(完全な私見)、日足だって反転しそうだし(原理原則無視)、反転する時はいつだって下位足からの波及でしょ?(希望的観測)」
と、言い訳の材料を探している状態ということです。

全部に当てはまらなくとも、ポジポジしている時ってどれかに当てはまっていると思うんです。特に形綺麗だよなーってやつとかね。

思い当たる節、あるでしょ?


と、しっかりと傷口に塩を塗りたくったところで、みなさんの声が聞こえます。

「まぁその通りなんだけどよ、あんた乗り越え方があるとかどうとか言っていたなdaiceさんよ。それ聞かせてもらおうか?」

やば(^◇^;)
そろそろ本題に入らないとホントに危ない気がするので行きましょうかww

ここから先の内容はdaiceがポジポジ病を発症しながらも、その欲望を制御しながらなんとか生き残ってこれた処世術です。
合わない方もいると思いますし、効果のない方もいるかもしれません。
ただ、もしかしたら僅かな人のためになるかもしれないので書き記していきます。

今回の記事は全て無料で読めます。
もしこの内容がタメになったと感じたなら
daiceに幕内弁当を奢ってください。
皆様の幕の内弁当で私の体は作られて…
まだ、いませんww


今回皆様にお伝えするポジポジ病を乗り越えるdaice的理論は至極単純です。

「逆MTF分析」

はい!怒らないで!ブラウザ閉じないで!
クレーム入れないで!

順を追って説明していきますね。

今回はなるべくわかりやすくする為に擬似的に会社内の上下関係を取り入れてみました!
では、いってみましょー!


①事件は会議室で起こっているんじゃない!現場で起きているんだ!

ポジションを常に持ちたいと思っているトレーダーというのはどうしても短期足での分析を重要視しがちです。これはチャンスがくる回数が多いことや、そのままエントリーボタンを押せてしまうということからなんですが、ただ逆に言えばいつも見ている時間足なので、その短期足の細かい動きを認識するのに長けていることもある可能性もあります。(いつも見ている短期足の速度に慣れているということです)

となれば1番長けている短期足から分析していくという環境認識もアリだというのが、この「逆MTF」の考え方です。

そうです。まずはお好きなだけ短期足だけで分析しまくってください!
事件はいつも現場から始まるのです!

さて、まずは自分がいつもエントリーする時間足を分析して、「買いなのか?売りなのか?流石に見送りか?」の3択でとりあえずアタリをつけるところから始めます。この辺は皆さん得意ですよね?いつもやっていることですから!

今回は買いで行けそうなパターンとして話しを進めていきますね。

※今回は設定上、短期足を15分足、中期足を1時間足、長期足を4時間足、として進めていきます。

②お客様から持ち込み相談。現場としてはやりたい案件が来た!

今回の例として最近の豪ドル/ドルを用意しました。
説明のために少し無理くり感はありますが、そこはご了承下さいねww

さて行きましょう!
あなたは商社にお勤めのサラリーマンで役職は主任。入社3年目のイケイケな時期です!!(トレード歴3年ってとこでしょうか!)

まずは15分足で今どうなっているのか分析していきます。
まずは①の場面。パッと見た感じ上昇中ですが一気に上がってきているので、さすがにここから買うなんてことはしませんので見送りですよね。
(取引先からなかなか良さそうな案件の持ち込みがありました。上手くいけば大きな利益に繋がりそうな取引。しかし1度目の相談ではさすがに現場でも受けれないような条件でしたのでごめんなさいって感じです)

少し進めます。

1時間後②の場面。15分足では先ほどの位置から調整のような下落が見て取れます。直近のアセンディングトライアングルにも見える三角持ち合いの上限のライン(赤線)に支えられそうなところ。小さいですがレジサポの転換も確認できており、しっかり反発してきそうなイメージを持てる場所に見えてきました。
ここでラインまで落ちてきて反転しようものならアセンディングトライアングルの上限、つまり前回のレジスタンスラインに支えられたと考えられるところ。「ここまで落ちてきたら買いたいなー」と考えてしまいますね。
(取引先が一度持ち帰って検討し、再度持ってきた2回目の案件は条件も申し分無く、現場としてはやってみたい案件になっていましたー)

15分足

ココです!まずはこの上位足(上司)なんか関係なく見た感じで買いたいなーと思ったところから「逆MTF」が発動します!(その後に上司に相談だ!ってことですね)


③ここで一旦深呼吸!課長の判断を仰ぎましょう!

現場でやりたいと判断しても勝手にやってしまうと会社では怒られますね。勇足をせず、まずは課長(中期足の1時間足)にお伺いを立てにいきましょう。
現場(15分足)はやりたいと思っていますが、さてさて上司(課長)の見解はいかに?

では、先程の場面を1時間足で見ていきます。

1時間足では見える範囲のチャート内では下降トレンドが崩壊し、上昇トレンドへ転換したと確認(最近の市場調査ではこの商品の感触はユーザーにかなり高評価を受けている状態)できる上昇が見て取れる場面。
左側からの情報は前回のトレンドの高値と現在地が重なっており、反転すれば1時間レベルでもレジサポ転換が行われる(テレビでの特集が企画され始めているような)絶好の位置。まだまだ反転するかどうかは置いておいて、なかなかチャンスと見えるところにいることは確か。

15分のレジサポが破られても1時間レベルのレジサポが後ろに控えているとう強気な場面。(課長としても多少のリスクはあるが、これからの商品ということもありGOサインを出してあげたいところ)
1時間足的にも15分のレジサポで一度勝負に出てもいいかもしれないと判断できました!最終判断は4時間足(部長)の分析(承認印)がどうか?(出るか?)というところに委ねられました!

なんとなく買いたいなー(やりたいなー)と思った15分足(現場)のロング(案件)はついに上位足(上長)である4時間足(部長)の分析(承認印)を迎えるところまで来ました!

1時間足

さて、この案件!どうなるのでしょうか!

④堅物の部長を説き伏せられるのか!ここがプレゼンの最前線だ!

さて、課長のGOサインは出たものの部長の承認印がなければ何も進まないのがサラリーマン。是か非かの運命を決める部長との最終決戦。ここからは対話式でお送りしましょう。


部「課長、彼を呼びたまえ」

課「なにか書類に不手際でも?」

部「この案件(ロング)、君もOKを出しているんだね?」

課「はい。多少にリスクはあるものの、私のところまでは受けない理由はありませんでした」

部「ふむ。ではやはりこの案件(ロング)を受ける理由(優位性)を彼から直接聞こう」

課「では、すぐに」

・・・・・・

自「部長、お呼びでしょうか?」

部「君のこの案件(ロング)、大変よくできている。通常の状態なら特に君を呼び出すこともなく課長がOKをだしているんだ。承認はするだろう。ただし、どうしても引っかかることがあってね。そこを君に説明してもらいたい」

自「ありがとうございます。しかし部長、引っかかることとはどんなことでしょうか?」

部「君はこの案件の我が社のシェアが年々下がっていることは知っているか?僅かづつだが徐々に(4時間足が僅かだが直近安値を実体で割ってしまっていて下げダウが継続)、しかし確実に。
ここを見越した上でこの案件を受ける(ロングする)ということかと問いたい」

4時間足

自「いえ…お言葉ですが私はダブルボトムかと見ておりました。確かに現状は僅かに下がっておりますが(右足は切り下げておりますが)、シェアの低下もほんの誤差の範囲ですし(安値更新幅が狭い)、先方の条件も(15分足の上昇示唆パターン)、最近の市場調査も好感触の商品(1時間足上昇トレンド中)であることを踏まえて、私はこの案件(ロング)を自信を持ってお勧めします!」

部「なるほど。では、我が社のシェアが下がっている中(4時間足が直近の安値を割って下げダウが継続している中)、この商品で勝負を仕掛けた場合(この場所からロングを仕掛けた場合)、競合他社にシェアを飲み込まれ(ショート勢が戻り目と判断して)、失敗に終わった時(損切りになる時)の損失はどれぐらいだ?
そこまでしてリスクを取ってまで得られるリターンはあるのか?」

自「それは・・・よくて1対1かと・・・」

部「君の話しは現場の肌感触(動きの激しい下位足のパターン認識)と市場調査のデータによる商品の人気度(下位足の一つ上の時間足のトレンド方向)を基にした一般的な戦略に過ぎない。
自分の会社のその商品に対するシェア率(大きな時間足の方向)を全く見ていない。
今回の案件は却下とする」

自「………わかりました」

⑤部長からは即却下!納得がいかない!

自「なんだあの部長(4時間足)!全然わかってない!今がチャンスなんだ!ここで受ければ(買えば)シェアの拡大(転換の底を取る)だってできるかもしれないんだぞ!

課「おい、残念だったな。力になれなくてすまなかったな」

自「あ、課長。ありがとうございました。でも部長の反対意見には納得できません」

課「それが会社(為替)ってもんだ。上長(上位足)には絶対に逆らえない。私のところ(1時間足)まででの判断では君の意見は間違っていない。私でもあの案件はやる(ロングする)と言う。
ただ、上長(上位足)に逆らって例え一時的に上手くいったとしても、その後に必ずしっぺ返し(上位足の方向へ進む)がくる。それがサラリーマンの常(為替の原理原則)なんだよ。
もしそれが嫌なら自分で会社を起こして小さなシェアの中(5分足や15分足の波の中)で細々とやるといいさ。大きくは稼げないと思うが、自分の好きに生きられる」

自「小さなシェアの中…もしかして私は現場の目に見える小さな世界の話し(15分レベルの反転示唆)を、経済全体(4時間足)まで広げようとしていたということですか?」

課「そういうことだ。言いたいことはわかるし、やっていることは間違っていない。ただ、見ている目線が低い、視野が狭い(短期足のみでエントリーしている)ということだよ。その目線でやるならその目線までのシェア(利益)で納得しなきゃダメだってことだ。」

自「その目線までのシェア(利益)…」

課「ただ、イノベーション(転換)は常に小さな世界(短期足)から起こる。その目線を持ちながら、一つずつ上の目線(1時間→4時間)で必ず見て確認するようにすれば、そのイノベーション(転換)は本物なのかどうかが見えてくるんじゃないか?」

自「一つずつ上で確認する…初めに小さな世界から始めてもいいということですか?」

課「よく言われる[木を見て森を見ず]という言葉があるが、この場合は[木を見てから森を見みにく]とでも言うのかな?
なんの木が生えている森なのか(今短期はどちらに向かいたいのか?)、まずは木を見てから全体を確認しに(長期はどっちに向かいたいのか)行くという感じだな。なんの木が生えている森なのかわかれば、その後の展開も考えやすくなるといった感じだな」

自「そんな考え方ありですか?」

課「誰がどちらから確認するのが正解と決めたんだ?原理原則が守れていればどちらから確認してもいいだろう?
枠に囚われるな。今の君の視点(短期分析)は上出来だ。それをもっと広い世界(長期分析)でも後からでいいから確認するようにしてみなさい」

自「はい!なんだか行けそうな気がします!」

⑥まとめ 逆MTFのその先に

はい。いかがだったでしょうか?
もう途中から私もどっちがメインか分からなくなって括弧が反対になってましたねww
えー、為替の話がメインですw

今回の話しはポジポジ病の人たちへ送る簡易的な処方箋として書いてきました。もちろん1番いいのは、過去の名トレーダー達が実践し、実証してきた「長期足からの分析」なんでしょうが、目の前の動きに翻弄されがちな人ならばこういった斜めから攻める考え方もあっていいと思います。

長期足から分析して、そこまで到達する時間が長くて待ちきれずに下位足のちょっとした動きでポジポジしちゃうのがポジポジ病の主な発症原因です。
ならば今ポジれそうだ!というところを常に分析させておいた上で、後から上の時間足を確認する作業をすれば、売っていいのか、買っていいのか、待ちなのかについては納得できるはずです(私がそうでした)。

ポジポジ病の人は待つのが嫌なんです。機会損失が嫌なんです。天底取ってドヤりたいんです。

なので、ドンドン短期足で分析しましょう!ただし!必ず課長と部長の承認印をもらうこと!一度でも破ればクビ(退場)と言うぐらいの気迫でやってみてください!
課長と部長の承認印がもらえた状態で失敗したなら、きっと2人は助けてくれます。
もう一度チャンスは回ってきます。

この会社(為替相場)で成り上がるためには、自我を通しながらもルールは必ず守ってみてください!

皆様のトレードライフに僅かな足しになることを願って。

daice


このnoteに記載の手法並びに考え方を基に実際の取引をされる場合は、必ず自己責任でお願いします。このnoteに基づき取引したいかなるトレードについても、daiceおよびnoteは一切責任を負いませんのでご了承下さい。

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