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006 労災事故ゼロ続行中

労災が起これば、労働者本人の健康や生活が脅かされるだけでなく、会社の経営も脅かさる場合があります。
労災事故をできるだけ減らす努力は必要です。

しかしながら、労災事故を減らすまたは無くすという「結果」を追求するあまり、その目的・本質をないがしろにし、結果として労災(請求)が無くなればOKとする組織がままあります。

それが、よく会社の社屋の壁や、建設現場の入り口にデカデカと掲示される
「労災事故ゼロ 〇○○日継続中」
という看板です。

こういう看板を掲げられると、そこで働く労働者がケガをしてしまった場合にどういう行動を取るか容易に推察できます。
特に、建設現場での元請・下請け・孫請けの関係にあるなかで、下請け、孫請けの労働者がケガをした場合に、労災事故ゼロを標榜する元請の会社にどんなことを言われ、また、今後の仕事の受注のことも考えると、とても労災の請求をする気になれません。

労災事故を無くそうとする心がけは認められるべきだし、様々なリスク回避のために企業としては当然のことなのですが、一方で、労災事故発生があった場合にその請求を抑制または躊躇させるような取組は絶対にやめるべきです。

人間は必ず失敗し間違いを起こします。
その前提に立って、どうやって失敗や間違いを減らすかを考えるべきだと思いませんか?




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