【轟音感想】Suffocation-Hymns From the Apocrypha


はじめに

2023年は大御所中の大御所が新譜を発売するイヤーですね。
10月にCryptopsyが、9月にInternal  SufferingとMardukが、そして11月にSuffocationが。
どれも音楽におけるBrutalという性質を深く好きになるキッカケになったバンドなので嬉しい限りです。
Suffocationとかブルデスの始祖の一つに数えられるバンドで、スラッシュメタルを激化させたデスメタルを更に激化させた当事者(と思っている)じゃん。
それが今も変わらず、丸くならずに刺々しく激しい音を出してるって凄い。

Suffocationについて

僕が語らずとも、というところはありますがSuffocationは1988年にアメリカはニューヨーク州ロングアイランドで結成されたブルデスバンド。
ブルデスというジャンルはまだ生まれておらず、デスメタルも生まれて数年というレベルの話というわけでSuffocationの話=デスメタル&ブルデスの歴史になってしまうのですが、1991年に発表された「Effigy of the Forgotten」はブルデス誕生の一枚ともガテラル誕生の一枚とも云われています。
ともあれ、かなりの完成度を誇る一枚で、ブルデスの一つの完成形であることは間違い無いと思います。
スゲーアルバムです。未だに惹きつける魅力と激しさを兼ね備えた一枚。
そのあとSuffocationは93年、95年にアルバムを発表し、98年に解散。
2002年に再結成し、その後は活動継続中。
2〜5年おきにアルバムを発表していて、合計で9枚。
全部聴いて思うのは、SuffocationはSuffocationでありながら常に新しいSuffocationであろうとしている、ということです。
デスメタルバンドとしてキャリアが最年長クラスでありながら、精力的に活動を続けているのは常に新陳代謝を意識しているのでは無いかなぁと感じます。
”窒息”というバンド名にも関わらず常に新しい空気を吸って吐いてるなぁと。
バンド間で同じような音で飽和してるデスメタル界隈でオリジナリティを保っていられるSuffocationさんスゲーといつも思ってます。

今のメンバー

そんな新陳代謝を繰り返すSuffocation、今のメンバーは以下の通り
Terrance Hobbs Guitars
Derek Boyer Bass
Eric Morotti Drum
Charlie Errigo Guitars
Ricky Myers Vocals
レジェンドバンドというだけあって、メンバーも錚々たる顔ぶれ。
BaのBoyerは元Decrepit  Birth、元Dying  Fetus、元Disgorge
GtのErrigoは元Pyrexia、元Internal  Bleeding
VoのMyersはDisgorgeの現役メンバー、というか結成当初からDrを叩いてる方。
2017年からSuffocationのメンバーになったり抜けたりでスタジオ収録は今回が初めて。DIsgorgeもSuffocationとは異なる方向性でブルデスの完成形を作ったバンド、その中心メンバーがSuffocationでマイクを握るって胸熱ですね。
でもDisgorgeの新譜も待ってます。お願いします。
中心メンバーはGtのHobbs。
SuffocationとはTerrance  Hobbsです。
この人がいる限りSuffocationはSuffocation。

収録曲


1.Hymns from the Apocrypha 05:44
2.Perpetual Deception 04:15
3.Dim Veil of Obscurity 04:23
4.Immortal Execration 04:25
5.Seraphim Enslavement 04:26
6.Descendants 04:20
7.Embrace the Suffering 04:33
8.Delusions of Mortality 03:49
9.Ignorant Deprivation 05:27
Total 41:22

感想

2023年の、SuffocationがSuffocationしてるアルバムでした。
ブルータルデスメタルはスラッシュメタルから激化している系譜なんだよ、と歴史を感じさせる印象を受けました。
どこをどう取ってもデスメタルで、Suffocationにしか演奏できない堂々としたデスメタル。
奥底でガラガラと鳴るベースとかすげぇかっこいい。大体の曲にギターソロも入ってて、そこがスラッシュメタルからの連綿と続かせてきた音の歴史か、歴史の音を感じた。
1stと比べると音がガラッと変わってるんだけども、変わっていなくて、その辺の説明できないような伝わる感じが大御所だなぁとなんだか小並感しか出てこないアルバムで、やっぱりSuffocation好きです。

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