1996年8月21日(水)《BN》
【熊大迷宮:カテジナさーん部隊】
「今日こそクリア出来るかな」
「もう出来ても良いころだよねー」
暗黒エリアを歩きながら上出 夏姫が発した言葉に、大野木 海が笑顔で返事を返した。ここは熊大迷宮地下1階。カテジナさーん部隊は本日も地下5階のボスであるどさんぴん戦を行いに、ただいま地下1階の暗黒エリアを移動中である。地下の階層に移動するにはエレベータを利用するので、階段を降りていくよりも格段に楽であるが、エレベータまでの道のりは流石に歩いて移動しなければならず、その途中で亜獣とも遭遇する。ただ、地下1階で遭遇する亜獣とはあまりにも実力差がありすぎて、呪文を使うこともなく、戦士3人で瞬殺できる状況だ。
「じゃあ降りますね」
全員がエレベータに乗ったのを確認して、立原 和貴がレバーを操作する。
うーん、うーん、うーん
いつもの変な音が響き渡り、1階ずつ下に移動し、地下4階へと到着する。ここからは地下5階に降りるエレベータに乗り換えるため、エレベータを降りて通路西側へと移動する。そしてこの突き当たりに地下9階まで通じるエレベータがあるので、これを利用して地下5階へと降りることになる。
うーん
レバーを1回操作することにより、地下5階へと到着する。どさんぴんの部屋はエレベータを降りてすぐ隣の扉の奥なので、この扉の罠を立原が華麗に解除して、全員で中に侵入する。この時点で罠解除士の立原と僧侶の藍 泰久、魔術師の秋野 麻生は特にすることもなくなり、戦士がどさんぴんと戦うのを見学するだけになる。
「じゃあいつものように俺から出現させるな」
こう口にしながら隊長の磯田 健史がカエルの彫像へと向かう。そして彫像を動かすことによってどさんぴんが出現した。
「兄より優れた弟など存在しねえ」
こう言葉を吐き捨てたどさんぴんは戦うことなく消滅していく。これは磯田がどさんぴんをクリアしたことを意味するのである。
「おお、磯田くんおめー」
「私もいけるかな」
クリアを確認し大野木が祝福の声をあげ、次に上出がカエルの彫像へと移動する。
「上出、俺の名を言ってみろ」
まだクリアではないらしく、上出はどさんぴんとの戦闘に入る。だが、すでにどさんぴんの攻撃はほとんど喰らわなくなっているので、次回でクリアできても全然おかしくない状況である。この後、大野木もどさんぴんと1戦し、次の彫像移動で上出はどさんぴんから戦闘を拒否られる。そして大野木はこの後どさんぴんと2戦し、その次の彫像移動でどさんぴんが戦うことなく消滅したので、本日を持ってカテジナさーん部隊は地下5階の探索を終えることとなったのである。
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