2024年8月9日(金)《GB》
《建物の作りはわからないのですが、リフォームで下の階に水が漏れるもんなんですかね。画が浮かばん》
【いわ幸:竹谷 友莉・鈴木 法子】
「いやー、今日はマジで疲れたわー」
「災難やったね」
乾杯の後で生ビールを口に流し込んだ竹谷 友莉が漏らした言葉に、鈴木 法子が返事を返した。ここは19時過ぎの居酒屋『いわ幸』。金曜日の夜ということもあり、冒険者やサラリーマン、近所のおじ様おば様達が来店して美味しいお酒を楽しんでいる。竹谷と鈴木も先程来店して、今しがた乾杯を行ったところである。竹谷は金曜日は通常であれば午前中魔術師鍛錬場で鍛錬を行うのであるが、本日は鍛錬を休んでいる。というのも、午前中から自宅のマンションのリフォーム作業があったので、家にいないといけなかったのだ。しかもこのリフォームは竹谷が望んで行ったわけではなく、実は数日前からマンションの真上の部屋で、ある程度大規模なリフォーム作業を行っており、それが起因で竹谷の部屋に結構な量の水漏れが発生したのである。その日は午前中は鍛錬を行っていたので、お昼過ぎに家に帰ると、洗面所と台所の天井と水が水浸しになっていたのである。すぐさま管理会社と大家さんに連絡して対応をお願いすると、本日壁紙の張り替え等のリフォーム作業を行うことになっていたのだ。予定では9時半から17時ぐらいまでということであったが、意外と早く作業は終わり、16時には全ての作業が終了している。その後は片付けていた家具などの現状復帰を行って、先程竹谷の部屋は完全に元の状態に戻ったのである。この後ゆっくりお風呂で汗を流し、お腹が空いたのと軽く一杯飲みたくなったので鈴木を誘って飲みに来たのである。
「本当災難だった。上の階の工事がうるさいのは仕方なしと我慢はしてたんだけどね。まさか実害に及ぶとは思わんかった」
「でもまあ無事に終わったのなら良かったってことで、今日は飲みましょう」
軽くため息をつきながら漏らした竹谷の言葉を聞いて、鈴木が軽く肩を叩きながら返事を返す。そして竹谷のジョッキが空いているのをみて、すぐさまおかわりを注文するのであった。
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