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2024年4月29日(月)《GB》

《幼馴染の女の子に起こされるというのは良くあるシチュエーション。一度体験してみたかったなあ》
【富田邸:富田 正継・前田 綺羅・大塚 陽菜】
「ほら、まー君、起きて!」
「まー君起きろー」
 毛布にくるまって眠っている富田 正継の毛布を剥ぎ取って、前田 綺羅と大塚 陽菜が大声で叫んだ。ここは富田邸の正継の部屋。本日は祝日なので部隊のメンバーと一緒に朝から集合して、どこかに遊びに行こうと話をしていた。そこで集合時間の9時に間に合うように15分前に富田邸にやって来たのである。そしてチャイムを鳴らすと、姉の富田 穂樽が出て来てまだ正継は起きて来てないと告げられる。そこで2人は家に上がらせてもらい、正継の部屋へ突撃したのである。
「あれ?綺羅と陽菜じゃん。どしたの?」
「完全に寝ぼけてるな」
 完全に目が開いてない状態で正継が言葉を発し、それを聞いた前田がため息をつきながら不満の声を口にする。少しずつ目が覚めた正継は状況をやっと理解し、完全に目が覚める。
「ちょ、何勝手に人の部屋に入って来てんだよ」
「だってまー君がおきてないからだよ。待ち合わせの時間まであと10分だよ」
 動揺している正継の声に大塚が笑顔を浮かべながら返事を返す。これを聞いた正継はスマホを手に取り、そこに8:50という文字が表示されているのを見て全てを理解する。
「寝坊したか。急いで準備するから部屋の外で待っててくれて良いかな」
「えー、私ら気にしなくて準備すれば良いよ」
「良いから外に出るべし」
 準備をする為に部屋から出てもらおうと思ったが、出る気がない感じだったので、正継は2人を押しながら無理やり部屋の外へ出して部屋の扉を閉めた。
「ごめん。少し遅れるってラインしといて」
 さすがにどんなに急いでも間に合わないことは確実なので、連絡を入れてもらように依頼する。これを聞いて前田がグループラインにまー君寝坊とラインを送った。この後9時を少し過ぎた頃に準備が終わり、3人は富田邸を後にする。
「うわ、めっちゃ雨やな」
「天気はしゃーないわね」
 外は結構激しい雨が降っており、3人は傘を差しながら歩いて待ち合わせ場所の駐車場へと向かう。そして原田 祐一、村川 学、中尾 静馬と合流し、原田と富田の車2台で取り敢えず北に向かってドライブを開始したのである。

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