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2024年5月6日(月)《GB》

《悲しい時ー、悲しい時ー、何もせずにゴーデンウィークが終わった時ー、何もせずにゴールデンw(ry》
【AXIS:井上 奏多・栗原 聡美・中村 瑞穂・富田 水無】
「ゴールデンウィークも今日で終わりだねー」
「せっかくのゴールデンウィークだったのに無駄に過ごしたな」
 食後のドリンクをまったりと楽しみながら井上 奏多が漏らした言葉に、栗原 聡美がため息混じりに返事を返す。ここはゲーム&喫茶『AXIS』喫茶部。本日はゴールデンウィーク最終日であり、わざわざここに来る必要も無いので、店内は客も少なく落ち着いた雰囲気である。何となくここに昼食を食べにきた井上と栗原、中村 瑞穂だったが、特にこの後の予定もなく、ここでまったりと時間を潰しているのである。去年はまだ大学に入ったばっかりで、もちろん冒険者組織とも関係ない状況だったので、知り合いも多くなく、普通に実家に帰って過ごした。だが、今年は知り合いもたくさん増えたので、友達同士集まって旅行にでも行こうなどと話していたのである。結果的にはうまく話がまとまらずに旅行の話はおじゃんになり、軽く1日飲み会をするぐらいのイベントしかなかったのである。
「まあ、そんなもんじゃないかなー。私も特に何もしなかったよ」
 お冷を注ぎにやってきた富田 水無が3人に声をかける。この3人と富田は同じ熊大生であり、冒険者でもある。また、いわゆるセカンドチルドレンであるという共通項があるので、冒険者の期こそ違うものの、結構近しい間柄なのだ。
「水無は店の手伝いもあるからね」
「まあこれはこれで楽しいんだよ」
 声をかけてきた栗原に富田は笑顔で返事を返し、水を注ぎ終わると、カウンターへと戻って行った。この後3人はのんびりしながらもこの後の予定を話し合い、あまりにも決まらなかったので取り敢えず店を出て、目の前のバス停でサクラマチ行きのバスに乗ったのである。ちなみに冒険者の子供が冒険者になった場合、当初は2世冒険者という名称で呼ばれていた。だが、この呼び名が2世議員とか2世タレントと同じ感じがするので、2世冒険者達が変更を求める運動を起こし、この結果、2世冒険者からセカンドチルドレンへと名称が変更されている。

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