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今年初めてのバイトが思ったよりよかった話

今年初めて外に出た
インフルエンザだったので、三が日は寝て過ごした
部屋の中で隔離され退屈な時間を過ごした後の外気は「つめたっ」という一言で形容できる

バイトのため服に着替え、早朝に家を出た
通勤する時間が憂鬱だ
ただでさえ遠い店舗へ向かうのに、ヘルプに入れられ2時間半も電車とバスに揺られた

到着するといつもより狭い店舗
眼鏡をかけた人のよさそうなおじさんが声をかけてくれた
「〇〇さん後ろで着替え終わったら接客よろしく」と声をかけられ、はいと返事をして制服に着替える
これからの業務時間を想像すると気分が悪くなった

着替えが終わり扉を開けるとニコニコと微笑む店長が備品の場所について説明してくれた
思ったより優しそうだと警戒心を緩める
私の耳には、店長は厳しくバイトの子を何人も辞めさせたという情報だけが届いていた

他愛のない会話をしながら業務を進める
店長は面白い人だった
考え方に奥行きがあって、面白そうな話題を提供してくれる
初めて会ったのに、趣味や日常の話だけでなく、政治の話や会社のシステムの話までした

休憩時間になると「これでご飯食べてきな」と千円札を渡してくれた
「ありがとうございます!」と返事をし、いつもより少し豪華なお昼ご飯を食べた
帰りも遠くから来ていることを気遣って10分ほど早めに上がらせてくれた
こういった気遣いが、憂鬱な気分でバイトに臨んだ自分に染みた

帰り道、店長に対して偏見を持った自分を恥じた
少し後で偏見を持つこと自体は当然のことでないかと思考が変わった
今日は偏見を持ちつつもフラットな目線で対応できた自分を褒めてあげることにした

利益が生まれたことに喜びを覚える自分と目先の利益に感情を振り回される自分を外の世界から眺めた
今日は嬉しいことを素直に嬉しいと受け止めてもいいじゃないかと思えた

2024初外出だ
いい年になりますように

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