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叶わなかった恋は美しい

叶わなかった恋は、いつだって美しいと思う。

大学時代、初めて尊敬が好きに変わることを教えてくれた大学の同期。

友達という枠を越えられなくて、想いを伝えることができなかった高校の同級生。

例えばたった数行の、いや一言のLINEを送るだけでも、何度も考えて、送った後は何度も何度もスマホを気にしたり。
LINEが返ってきたら飛び上がるぐらい嬉しくて。

誕生日プレゼントを選ぶのに何週間もかけて
渡す日は一日中そわそわしてるのに
渡す瞬間は可愛げもなく渡してしまい後悔したり。

何年も経った今でも季節の変わり目の風の匂いにのせられて、ふとそんな日々を思い出して懐かしく愛おしい気持ちになる。

反対に、一度でも付き合って終わった恋はどうしても美しさだけでは表せられない感情が入り混じる。

あの時こうしていればという後悔や
忘れてしまいたい記憶。
一度は大好きだったはずの人を、何の感情も抱かなくなることへの虚しさ。

そんな叶わなかった恋では感じることのない感情が入り混じる。

だから私は、大好きだった人への恋は叶わなくてよかったのではないか、と時々思うことがある。

大好きだった人を嫌いにならずに、美しい思い出のまま、今でもあの日々がわたしの支えになってくれたりする。

とはいいつつ、やっぱり一度でいいから大好きでたまらない人と2人で過ごす時間も味わいたかった、と思ってしまうのだけれど。

それでも叶わなかったからこそ、自分の中にある大切な綺麗な思い出を、これからも大切にとっておこうと思う。

ふとした瞬間に思い出す淡い気持ちをいつまでも忘れませんように。

おわり

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