不滅の空
祖母は逝ってしまった。
前の私が見ていた世界と
今の私が見ている世界が
すっかり変わった。
気がついたら
空ばかり見るのが当たり前になった。
私の上に当たり前のように
どこまでも広がる。
いつも約束を守ってくれる
祖母を思う。
これは悲しみじゃなくて
始まりなんだ。
後ろを振り向くまいと
追い風に乗った。
泣くまいと上を見て広がる色は
祖母が写真の中で着ている着物と同じ
深く澄み切った優しい青。
祖母がくれた心がいつも映る
不滅の空。
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