ボクシングジムに行こうや

こんにちわ。宮田圭田です。

ボクシングジムに通った方が良いとクレジットカードの申請中に言われたので通うことに

金銭面だけでなく肉体面でも信用を得られなければ楽天カードは作れないらしい。

せっかくジムの前に来たもののどうやって入れば良いのか分からず20分ほど立ち往生していたら
中のボクサーやトレーナーがザワザワしだしたのでそろそろ入らなければと思った僕は

「コント こんなボクシングジムはセパタクロー
　ドームだ」

なんて手をあげて行ってみたがミットの音にかき消されイマイチ伝わっていない様子。

お笑いの世界ならこれで入れるのに
どうやら入り方を間違えているらしい。

その後もパイプ椅子を持ってきたり
「いや〜今日は天気がええな〜。おっ！こんなところにボクシングジムあるやんけ！入ったろ！」

なんて古のスタイルで挑んでみたが、中のボクサーは皆アフロを掻きむしるばかり。
掻きむしる時くらいグローブとかミット外せよ。

苦肉の策で玄関っぽいところにコンコンと
ワンツーを入れたら「ハイハイ〜今行きますね〜」と中から聞こえてくる。

初めて人のために拳を振るった瞬間だった。

ドアが開くと50代くらいで少し色黒。少し雑なアフロにカールおじさんみたいな口髭を蓄えた男が出てきた。

異名をつけるとしたら『ナニワのブチ抜く力』だろう。

「入会希望者かい？最近多くて困っちゃうよ
　ブレイキング・・・ダウン？だとかドラゴンボ
　ールスパーキングメテオを見てだとか・・・。
　だいたいそんな奴は厳しいトレーニングに耐え
　きれず溶けて無くなっちゃうんだけどね。
　俺が若い時はみんなチャンピオンになりたいっ
　て言って入ってきたもんだ。男に生まれたから
  には最強に・・・」

「ごちゃごちゃうるせえから拳で入会させろよ」

男は一瞬びっくりした様子だったがすぐさま不敵な笑みを浮かべ
「久しぶりに骨のある奴が出てきたってもんだ。
　体型はフェザー級だが気持ちはヘビー級だね」

と認めてくれた。
男がどうしてジムに入りたいか聞いてきたので

「クレジットカードを作ってニコニコ動画のプレミアム会員になりたい」

と伝えたら、それだったらカードじゃなくても携帯のキャリア決済でいけるしコンビニとかに売ってあるプリペイドカードでも十分決済できる旨を伝えてくれた。

その手があったのか・・・
男から決済についての右フックを喰らわされた僕はその場にダウン。
キャリア決済で済ませることにし、最後に記念のクリンチしてそのジムを出た。

僕もあの男のような正しい強さを持った人間になりたい。