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多摩川の生き物とヒト その160 水系 多摩川自然観察会 矢口渡から多摩川大橋から右岸を通り川崎まで ”23/11/19
定例の多摩川自然観察会。年間テーマは「秘境を歩く」と言う事で、長い自然観察会でも歩いていない多摩川大橋下流の右岸を歩くことにした。
矢口渡駅から多摩川大橋を渡り、右岸を通り、川崎駅までを歩いた。以前、目蒲線と呼ばれていた東急多摩川線矢口渡駅に集合。3両のワンマンのかわいい電車で、駅舎も含め、地面に近く、昔からのバリアフリー。参加者7名。
矢口の渡商店街を進む。駅名は矢口渡で、商店街などでは矢口の渡。地名は面白い。商店街の道沿いにはランタナが咲き、ヒメツルソバが延び、やはり、外来種の天下。道路を横断し、多摩川に出る。富士山がよく見える。今日は(2023/11/19)は快晴で、雲量は0である。会にしては珍しい。邪魔なマンションが右岸に建っている。富士山を見るために作ったのか。多摩川を渡ろうとしたが、橋から白く輝く南アルプスが見えた。右側に北岳、左側に間ノ岳があった。日本一位の富士山、二位の北岳、三位の間ノ岳がそろい踏みした。橋での素晴らしい光景を見ようと、何人かが立ち止まり、カメラに収めていた。橋の途中では都県境があり、よく地図で出てくる点線を実感する。
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渡り切り、右岸の堤防の上を歩く。河川敷のゴルフ場には多くのゴルファーが来ていた。河川敷に降りても、車の往来が激しく、油断できない。
ゴルフ場と野球場の間を進む。ボールを川辺あたりまで飛ばしてきた。グラウンドと河川敷の間を進もうとしたが、試合を行っているので、危ないので、河川敷の草むらをかき分ける。踏み跡があるが、久しぶりのヤブコギだった。端にやっと行ったが、川沿いに進めないので、グラウンドの隅へチェンジの間に行こうとした。ピッチャが下手なのか、なかなか、交代にならない。やっとスリーアウトになり、チェンジ。その間に慌てて走り、馬場近くに移動した。端ではカナムグラにナミテントウ、ヨツボシテントウ、ダンダラテントウの3種のテントウムシがそろっていた。
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馬場のトラック沿いには道があり、このトラックに沿って進む。残念ながら、馬は走っていなかった。そう、うまくいかなかった。トラックには砂の山がいくつかあった。排水がうまくいかず、水たまりがあちらこちらに出来ている。馬場沿いの道にはサザンカがいくつか、植えてあった。
そのあとは川に出ようとも出られない。対岸から見ている干潟にも出られなかった。でも、シャクチリソバが咲き、カワヤナギやシダレヤナギの大木があった。途中ではモズが鳴き、チョウゲンボウが飛んで行った。
馬場の先にはラジオ日本の鉄塔があった。「白と赤の模様が5つ以上あるので100m以上ある」と会員の方から教えていただいた。ここから、主に神奈川を中心として放送がされている。競馬放送も行っている。競馬場に近いのも何かの縁だろう。アンテナとそれを支える脚があるが、フェンスは無く、入れて、通過できる。
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溝になっている排水を越える。コンクリートの脚を越え、アシ原などを抜けると、堤防に出た。カーブの内側を通っているので、彼方を見ると多摩川大橋が見えている。
6月頃、工事を行っていた矢向の現場を通る。この工事は緊急河川敷道路の橋を作るためだった。
今度は堤防と岸辺にへばりついた僅かな樹林地の間を進む。樹林にはセイヨウトネリコや実をたわわにつけたトウネズミモチがあった。
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対岸では、日曜日で休みだが、工事が行われている。今日、歩いている所と同じような樹林地を伐採し、堤防みたいに高くなっている所を削り取っている。これはしゅんせつ工事の支障をきたすという事と洪水の時、樹々があると流れにくくなるために伐採するとの事。そのため、樹々をすべて、伐採し、休んでいる重機で高くなっている所を削り取っている。誰かが言っていたが、多摩川ではグラウンドばかりで、川辺に近づける親水公園みたいのが少ない。特に、下流域では今日のようにグラウンドやゴルフ場脇に安心して近づける道などが無い。川の自然を損なわない程度に整備してもいいだろう。
河川敷が狭くなってきたところで昼食。冬になり、川面にヒドリガモがいて、これを見つつ、食べた。
レンガ造りの旧明治製糖の護岸を上がる。その時、タカがヒヨドリを襲った。慌てて、現場に駆け付けたが、襲った方も襲われた方もいなかった。タカの種名も不明だった。
歩道橋を渡り、川崎駅へ。途中で、路上にヒメクロホウジャクの死体が。S氏やÝ氏は目が肥えていて、昆虫などを本当に良く見つける。だから、面白い。
下流ではゴルフ場などの脇を通ったので、見るものが少なかったが、現在の状況が分かった一日だった。
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