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多摩川の生き物とヒト その235 水系 調布工事の打ち合わせ    24/7/20

暑い日の午後、陽射を除けるために多摩川原橋の左岸直下に集合。行政4名、業者3名、そして自然保護団体2名が参加。
まず、工事用車両の堤防からの入り口を確認する。堤防から小段へ降りる道がないので、堤防に盛り土をして道を作るそうである。工事予定の堤防の斜面などをざっとだが見るが、特に問題はなさそう。
次に多摩川原橋上流の工事予定地には河川敷から盛土をした道路をワンドの中へ通すとの事。私が要求した影響の少ない橋の近くでは法により工作物が設置できないので、どうしてもワンドを通すことが分かった。このワンドにはガマなどの水生植物が多く生え、大切な場所。工事終了後にはワンドを通した道路を撤去することで了承。
また、工事予定地は特に貴重種などは生えていないので、そのまま了承。予定地の範囲などを確認し、戻る。
橋下の護岸にはカワラケツメイが生えていたが、工事用道路から外れているので、問題なし。下流へと歩く。

多摩川原橋。隣の白い橋は境浄水場から水道水を運ぶ多摩川原水道橋。
多摩川原橋から右岸の上流を見る。小段には野草が多く生えている。
流れは右岸の稲城市側へ寄る。
欄干のすき間から。この辺が工事予定地。
ここが工事予定地。赤っぽいにはオオキンケイギク、白いのはセイヨウカラシナの跡。
通路を作るワンド。ガマなどが生えるいい水辺。
ワンドの上の小段。この辺の小段から工事予定地へと入る。

川岸はケツメイなどは生えていないが、石ころだらけの川原になっている。暑さでムラサキツメクサの花が枯れ、飴玉みたいになっている中を進む。
石原水位観測所を過ぎると、川原にケツメイの群落があった。ここは工事予定地には入っていないが、工事が始まってからは注意してもらう。
工事用道路が通る調布市少年野球場そばにもケツメイがあり、オギ原に混じって生えていた。このケツメイの扱いに関して上流の生えている所に移植してはどうかと提案した。しかし、工事は10月を過ぎたころに始まるので、種子を付けてから種と表層土の一部を採り、移植する事で納得する。
オギ原の中に生えていたエノキヤナギは調布市の計らいでグラウンド側に工事用道路を迂回させることで伐採を免れた。しかし、川辺に生えていたオギなどは刈られ、工事用道路ができる予定。

川原近くに生えていたカワラケツメイ。植生が不安定な所を好む。マメ科。
調布市の少年野球場。岸辺のオギ原に工事用道路を作る。競輪の京王閣迄グラウンドで自然は無く、水辺のみある。
ヤナギやエノキが生えている所は迂回するので、赤い所まで膨らむ。
中洲。ヤナギなどが生え、良い環境になっている。ここも削られる。

京王相模原線付近にある中洲前に着く。この中洲も削られる予定。工事前に植生や動物などについて、調査が行われれているとの事。もし、カヤネズミなどがいれば、順番に刈って動物達を追い出すそうである。
多自然型など一部は自然を残すことで改善が見られたが、まだまだ、河川の水を流すことが大切だと考えた。
でも、少しでも自然が残ればと思い、熱い中、矢野口駅に戻った。
帰り、ローズマリーやビワが河原に植えてあったが、行政の方がいらしていたので、対処の仕方などを聞いておけばよかったと後悔した。
後、打ち合わせは2回行われる。

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