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多摩川の生き物とヒト その38 番外 バンクス展       22/10/28

バンクス展が三鷹のICU(国際基督教大学)で開かれている。バンクスは18世紀に活躍したプラントハンターの一人である。例えば、イギリスにはなく、地中海原産のチューリップやシクラメンなどを本国へ持ってくる、このような人をプラントハンターという。江戸時代のシーボルトもそうで、こともあろうに妾のお滝さんを学名につけたアジサイなどをオランダへと持ち込んだ。
バンクスは1回だけ、オーストラリアなどへ採集したが、2回目以降はスポンサーに徹した。パトロン的な要素は三菱を造った岩崎弥太郎などと似ている。
親が持っていた資産を利用したのはどことなく、牧野博士に似ている。牧野氏は造り酒屋を、バンクスは医者だった両親の遺産を利用し、牧野博士は植物を1500種発見し、バンクスは3000種以上採取し、ユーカリ科のバンクス属などで名を残していて、ともに学校を中退するなど、などなど、生い立ちや活躍などが似ている。その後、牧野博士は植物分類学を、バンクスはキュー王立植物園の園長などになった。
このバンクスが集めた植物を画集としたのが、200年たった1991年の事であった。今回はバンクスがキャプテンクックと世界一周の時、フエゴ島に寄った時の植物を展示している。ナンキョクブナなど細かく書いてあるのもあるし、モウセンゴケなどは小さく、弱弱しいのもあるが、いずれも、特徴が出ていて、面白い。
このバンクスの展示会はICUの構内にある湯浅八郎記念館で行われている。なお公開は11月10日までで、火、水、木、の13時から17時までの予約制となっている。11月3日は休みなので、残りは5回となる。ICUは大学なので配慮が必要。
私もキュー植物園や湖水地方に行きたくなった。

ICU バンクス展の案内 上のQRコードから予約できる

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