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多摩川の生き物とヒト その174 水系 多摩川狛江 二ヵ領用水堰改修工事   立合い         ‘23/10/30

東京都狛江市二ヵ領用水の改修工事の連絡が入ったので、立ち合いに向かう。
登戸駅から川を渡る。例により、早く着いたので狛江付近の川辺を見る事にする。多摩水道橋の上から川崎側を見る。ボート屋は無くなり、グラウンドが出来、傍らにはトレーラハウスが3台置いてある。何のためか。(後で川崎市と小田急が計画した「登戸・多摩川カワノバ」と言う余計な事業という事が判明。)
橋の途中で都県境があり、東京都へ入る。橋の上から見ると、都側にもあったボート屋は無くなり、その跡も無い。その代わりのように、四角く、ワンドみたいに内側にくぼんだ所があった。このくぼみは何のために使うのか。ワンドや川辺には鮮やかなウチワゼニクサが川べりを覆っていた。
川べりを歩く。さっきほどのウチワゼニクサがびっしりと岸辺を覆い、不思議な光景。そのそばにはゴキズルがあった。これは外来種と最初、思ったほどはこび凝っていた。(のち、在来種と判明。)ゴキヅルがアレチハナガサミゾソバなどに絡まり、覆っている。

川崎側の河川敷。ボート屋などがあった所はグラウンドやトレラーハウスに変わっていた。これは小田急や川崎の仕業とわかった。奥は小田急小田原線。
都県境付近から見た下流の多摩川。電車は乗り入れている東京メトロの16000系。
川面一帯に広がるウチワゼニクサ。いつの間にか、このような光景になったのだろうか。
ゴキズル。お椀のように合わさる合器から名が来ている。
どうして、ここに生えているのか。
ヒレタゴボウ。ゴボウと言っても、アカバナ科。
かなり、大きくなる。
ヒレタゴボウと思う。。
花が白いヒレタゴボウか。
狛江市側の多摩川。護岸が切り立っている。話を聞くと、土砂を置いた時、切り立ったようだ。

小田急線下流へ。集合場所のシダレヤナギ近くへと向かう。マツヨイグサみたいな外来種があり、鉄橋を越えると、セイバンモロコシが茂っていた。川辺は急勾配になっていて、川に落ちそうだった。
ヤナギの近くになると、やっと、川べりが緩やかになった。岸辺を歩くと、ベンチがあり、先は水の中だ。夕涼みなどにたたずむにはちょうど良いと思う。遠くの堰近くの川辺ではマコモが茂っていて、緑が美しい。

カモが来ていた。種別は不明。
セイバンモロコシなどが生えていた草原は刈り払われていた。
水の中も外来種。オオカナダモ。アナカリスと熱帯魚屋さんなどでは言われている。
水辺にウチワゼニクサ、ヒレタゴボウなどが生えている。
水辺にマコモが生えている。緑が鮮やか。
サンカクイ。

集合時間前に国交省の方と工事関係者が集合。工事現場へ行き、工事関係者から工事の説明を受ける。二ヵ領用水の都側の水門を開閉するシリンダーを交換するのが今回の工事。船を入れたりするので、大きな重機が入るとの事。重機が入る所は前回(2022年)工事をした所で、草を刈った所。今年にはすでに草が生えていた。ここが私が指摘した川原みたいになっている所の正体だった。重機が出入りしていた道の跡とは知らなかった。また、ここから重機を入れる事には了承した。下流にある湿地は入らない事が告げられた。また、工事用の車輛は草が生えていない緑地の端の砂利道に置くそうである。そうすれば、湿地や通路上流の草原の影響は少なくて済む。また、重機を積む船は反対側の川崎市にある取水口付近に係留するそうである。
湿地が保たれ、他の植生にも、特に問題点がないので、案を了承した。

多摩水道橋から上流を見る。護岸工事により、ワンドが無くなり、単純な川原になった。
マコモなどが生えていた水辺は無くなり、草原になった。
上流を見る。中洲の先では一人乗りのカヌーがいる。
川面。

帰り、水道橋の上流側の歩道を渡った。眼下に単純となった護岸が見える。以前はワンドがあり、アシなどが生え、多くの草が生えていた。今は石ころだらけの単調な川原になった。
川幅が広くなり、川底の石もはっきりと見える。水深も浅いようで、川に入り、渡りたくなる。ヨットみたいに一人乗りの立って漕ぐカヌーの人達がいた。
これからも、多摩川が変わっていくのを少しでも見届けたい。

住民が作った自由広場。これからも、その精神を生かして欲しい。

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