多摩川の生き物とヒト その44 多摩川橋から六郷橋まで工事の下見+22/9/11
多摩川下流の大田区多摩川大橋付近で堤防の補強工事が、六郷橋下流で河道掘削が行われると言う事で下見に行った。
堤防の補強工事は多摩川橋上下流で行うもの。橋の下流には以前は人家があったが、今は家も無く、その代わり、木々が大きく成長している。この樹木などを伐採し、堤防を丈夫にしようとする。ブタ公園というおもしろい名の公園がある。この公園のはずれにある樹木を保存してほしいと要望した。橋の上流にあるシダレヤナギやエノキなどの樹木やニガガシュウが生えていた草原は特に問題はないだろうとした。
2番目の工事予定の六郷橋まで川べりを歩く。この辺は川が蛇行しているため、見えていても遠い。川辺ではカワウなどが休んでいたり、対岸のラジオ日本の電波塔付近では干潟が伸び、アシが広がっていた。
JR東海道線の橋梁付近に着く。
六郷橋下流の河道掘削工事についてはまずゴルフ場の先にある京急と六郷橋の間に土砂を洗ったりする施設を造る。ここから作業用車両が入る工事用道路をグラウンドと平行に広大なアシ原や干潟を壊して作る。その先にある干潟やアシ原を削り、土砂を浚渫するためだ。この工事の目的は泥がたまっている干潟などを削り、川底や流域の面積を増やし、台風などが来た時などに流量を確保する事にある。
これに対して、土砂を洗う施設はホームレスなどはいるが、オオブタクサ以外にもオギやアシが茂り、ゴルフ場の先にはカニの巣もあった。自然が少ない大田区にとって緑は貴重だし、わざわざ、自然があるところに作らなくてもゴルフ場わきの広場などにできないかと提案した。
工事用道路に関しては自然が豊かな干潟やアシ原の中に通してほしくないため、アシ原を削るところまでグランドや大田区の公園の端に通しほしいことを要望した。事実、チゴガニやアシハラガニなどが多数生息していて、干潟などにはコサギやカルガモなどが生息し、珍しいヒヌマイトトンボもいる。削り、浚渫する所は貴重な場所でもある。
洪水予防のためには干潟の一部を削っても仕方がないが、味の素地先の川底を削り、流量を増やせないかもを提案した。
帰りは京急がすみっコぐらしにジャックされたと来たので、六郷橋から蒲田まで歩く。昨日(9/10)ならばラッピングした特別な電車がいたはずだ。さらに、京急蒲田から蒲田まで話題の蒲蒲線みたいに歩いた。少々歩き、怠けた体のため筋肉痛になった。
後日、情報提供したHさんからメールが来た。渡良瀬川のようにアシ原を野焼きできないだろうか。さらに、道路となるアシ原にはウラギクはなく、影響がないと言うものだった。
自然はウラギクだけではなく、それ自体が大切なことがある。
さらに工事する側からもウラギクは確認されていないし、ヒヌマイトトンボはもう少し下流で確認されているため影響なし。味の素付近などの川底を広げるだけでは十分に水を流せないとの回答をいただいた。
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