心臓ひとつきで、絶命。
被害者a
長らく、影に怯え、迫る足音に、
逃げる毎日。
近頃、昼間でも、つけられる。
なんの目的なのか、
顔見知りなのか、嫌がらせなのか。
被害者b
雑踏を曲がる姿に
少し早歩き、
同じように、
ペースを上げる相手に驚きつつ、
落とし物を届けに来たのに…
2メートルほどの距離、
ゆっくり振り向くすがたに、手を出すと同時、
後ろに倒れ込む姿に、
声なく、走り去る数人、
追われる恐怖か、振り向くよりも、
生きるため逃げる切る。
一人は、右手に、血に濡れた刃物と
返り血。
落とし物はナイフ
妻を殺された恨みをはらすと、
ずっと狙っていた。
aは、過剰防衛で刑に服す。
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