見出し画像

薬局でのアルバイトの成果と薬局の未来

皆さんお久しぶりです。
今回は、成田さんのクライアントさんの薬局で1年間働いてきて出た成果と今後についてまとめます。

薬局の課題:物販を伸ばしたいが、処方業務やレセプト業務で手が開かない。
求められている役割:販売員としてお客様の待ち時間に商品をおすすめして、お客様の課題を解決し売上に繋げる。

具体的には…

お客様の薬を作っている待ち時間に、お客様の悩みを聞き出し、それを改善する食品や商品の提案を行う販売員


(流れ)
①処方箋の受付
②待合室での待ち時間(10分ほど)
→ここで健康サプリメントや栄養ドリンクの試飲や試食を勧めて、気に入っていただいた方に購買を促す。
③薬のお渡し

という流れで真ん中の待ち時間に商品を進めるという業務を主に行った。

また、その他にも商品のレイアウトの変更、popの作成、新商品の追加、新サービスの導入など。

成果

①接客スキルの向上


患者さんとの対話を通じて、ニーズを把握し、適切な商品を提案する能力が身につきました。
→お客様の6割は高齢者であり、相手の話をしっかりと聞くことが重要であり、悩みを解決する商品を提案する力が身につきました。
最初は商品を売ることばかりに気が向いてしまい、ほとんど売れませんでした。しかし、途中から相手の話をしっかりと聞くことにより、むしろ相手からこういう商品はないのか?やこんな悩みを解決する商品はないのか?と言ってくれるようになりました。

②若甦の売上倍増


若甦ドリンクの売上の倍増に貢献。
→今取り組んでいるのは、「若甦(じゃっこう)」という栄養ドリンクの試飲です。このドリンクは、不眠症や冷え性や疲れなどを改善する飲み物で毎日朝にお湯割りで飲んでいただくとかなり効果のある飲み物です。
お待ちのお客様全員にお声がけをして希望のお客様に試飲をしていただき、効果を実感できた方やお口に合う方に購入を促し、売上につなげました。

栄養ドリンク

③店内のPOP作成やレイアウト変更、各キャンペーンの企画、新サービスの導入

店内のレイアウトを月に1回ほどのペースで変更し、お客様の購買促進につなげました。また周年キャンペーンや母の日キャンペーンなど企画を実施しお客様への購買喚起をおこなった。
→スタッフさんと協力して、店内のPOPや商品の入れ替えなどをおこないました。
特に大きく変えたのがお待ちのお客様におしぼりを提供することです。薬局では珍しく、夏には冷たいおしぼり、冬には温かいおしぼりを提供しました。
おしぼりを提供することのメリットは2つです。
①病院の帰りで手の汚れを気にされている方が多く喜ばれる。
②会話のフックになる。
特に②が大事で最初におしぼりを渡すことで相手の状況を判断する材料になります。受け取ってくれた方は、そのまま返報性の法則を活用して商品の提案もしやすくなります。また受け取ってくれない方には、会話を早めに切り上げるか、別商品の切り替えをしました。

おしぼり

今後の目標

まず、現状の薬局の課題として・・・

調剤薬局業界では、高齢化の進行に伴う医療費削減政策の一つとして、医師の診療報酬の減額と同時に、薬剤の価格の引き下げ・調剤報酬の減額などが進行しています。今の調剤薬局業界は、収益確保において厳しい位置に置かれているのが現状です。
門前薬局は処方箋だけに頼らない薬局経営を
門前の病院やクリニックから処方箋枚数が多くることで、在宅関連業務であったり、オンライン服薬指導の業務を行えず、要件を満たすことが難しい調剤薬局は、調剤報酬が減少してしまい、利益が減少しています。
集中率が高い調剤薬局や、処方箋だけに頼ってしまっている調剤薬局においては、大きな課題となってくるでしょう。

今までのように処方箋だけに頼るのではなく、時代にあった薬局経営が今まさに求められております。

© 2024 CB Consulting Inc.

つまり、処方箋以外の業務で売上を上げることが重要です。薬局は現在全国に約60,000店舗あり、これはアメリカの薬局数よりも多い数です。今後、大手のM&Aや統廃合が進み、店舗は減少すると予想されています。生き残るための一つの手段は「物販」です。診療報酬の減額に左右されることなく、物販が伸ばせれば安定的な売上につながります。また、栄養ドリンクなどの定期購入を推進すれば、安定的な売上が上がるだけでなく、患者様と定期的に接触することができ、物販の追加購入や他薬局への顧客流出の阻止にもつながります。しかし、現状の薬局の多くは販売員のポジションがほとんどなく、多くは薬剤師や医療事務員のみで構成されています。さらに、薬局には積極的に販売を促す文化がなく、受動的な接客をしていることが多いです。そこで、僕のような販売を専門にするスタッフを配置することで、お客様の購買促進につなげられます。また、待ち時間にお客様の悩みを聞き出すことで、薬剤師へ追加情報を連携でき、よりお客様に寄り添った対応が可能になります。

例えば、高血圧で病院にかかっているお客様がいます。処方される薬は降圧薬のみですが、待ち時間の間に日常の悩みを聞き出すことで、例えば「最近夜によくトイレに起きる」などの症状がある場合、糖尿病の前兆かもしれません。それを聞き出すことで、発症前に予防できる可能性があります。

話が飛躍しますが、今の日本人は病気になってから病院に行くという文化が当たり前になっています。これを症状を改善する食習慣や生活習慣の改善で病気が発症する前に抑えることができる予防医療の考え方が大切だと思います。これはお客様にとって医療費を抑えられるだけでなく、自分の身体を大切にする習慣を身につけるチャンスでもあります。社会全体で見ても、医療費の削減ができ、多くのメリットを享受できると考えています。

最後に、今後の薬局は調剤に頼るだけでなく、積極的に予防医療に取り組む必要があると思います。その一つが栄養ドリンクや栄養サプリメントの販売だと考えています。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?