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【臨時配信】 追悼・谷村新司 「遠くで汽笛を聞きながら」
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2023年10月8日
谷村新司が突然、逝ってしまった。
個人的には熱狂的なファンというほどではなかったが、それでも我々の青春時代を賑やかに彩ってくれた一人である。
あの調子で90歳、100歳近くまで飄々と生きながら円熟味を増した歌を書いていくのだろうという楽天的なイメージを勝手に持っていただけに、ショックと淋しさはひとしおだ。
今の時代に74歳での逝去はちょっと早過ぎるし、本人も無念であったに違いない…
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彼の曲で思い出深いものは何なのだろう。
アリスの時代を知るシニア世代なら、「今はもうだれも」、「帰らざる日々」、「冬の稲妻」、「涙の誓い」、「ジョニーの子守唄」、「チャンピオン」、「秋止符」、「狂った果実」などだろうか。
もう少し後の世代なら、彼がソロとしての活動を始めてからの『いい日旅立ち』、『昴』などだろう。
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今では知る人はほとんどいないだろうが、僕は1967年に彼が高校在学中に結成して関西で人気を誇っていたフォークバンドのザ・ロック・キャンディーズの時代から知っていて、録音テープを入手していた。
『どこかに幸せが』(1968年)
作詞:栗原玲児 作曲:谷村新司
今の人が聴くとあまりにシンプルでナイーブな曲調で驚くだろうが、日本のフォークソングの先駆けである「カレッジ・フォーク」と呼ばれていた時期のものだ。
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それはともかく、僕の心に残る思い出の曲はこれ。
神田川が傍を流れる東京・杉並の三畳一間の小さな下宿で孤独な学生生活を送っていた頃、この歌の光景がそのまま当時の自分の境遇に重なり、胸に滲みて仕方なかった。
『遠くで汽笛を聞きながら』(1976年)
作詞:谷村新司 作曲:堀内孝雄
(1番を堀内、2番を谷村が歌っている)
悩みつづけた日々が
まるで嘘のように
忘れられる時が
来るまで心を閉じたまま
暮らしてゆこう
遠くで汽笛を聞きながら
何もいいことがなかったこの街で
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ペン、水彩(葉書サイズ)
谷村新司さん
多くの人を歌で勇気づけた
豊かな人生でしたね
合 掌
朝日新聞「天声人語」(10月18日)
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