突発的に仕事を辞めた女の末路

やってしまった。

最初に感じたのは開放感。でもそれが絶望感に変わるだなんてこの時は思ってなかった。

私は今月に仕事を辞めたてほやほやの人間なのだが今は不安感でいっぱいなのだ。

そもそもこんなに早く仕事を辞めるつもりはなかった。
まさか相談したその日に辞められるなんて誰も思うまい!

あれは日差しが強くセミが元気いっぱいに泣き叫ぶお昼頃。
社員の様子を見るための面談があり、そこで私は今年で退職したいと申し出た。
私もまさかその日に辞められるとは思っておらず、「まあ、早くて来月、遅くて3月かなぁ」などと考えていた。
ところが職場は「じゃあ今日中に辞める?」と提案してきた。

え?
そんなことが出来るんすか?

話を聞いてみるとそういった社員は過去にもいたらしく、辞めたいと思っている社員を長々働かせるのは可哀想だというホスピタリティ溢れる精神からだった。

「…じゃあ、辞めさせて頂きます。」

予想外すぎる。
でも辞めたいのは事実だし、これ以上ここにいるのも針のむしろ感が強いのでその面談の後退職願を書き、そうそうに家に逃げ帰った。

以上が事の顛末なのだが私は少し、いやかなり後悔していた。

ヤベェ早まったかも!!
次の職なんのプランも立ててない!!

焦りだけが加速しそれに体がついて行かない。
無気力というより気持ちが先行しすぎて呆然としてしまう感覚に襲われている。

これはそんな女の一人語りである。



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