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47話 ダブルデート

「そうね。早く登校の準備しないと遅刻しちゃうし」
「僕が朝ご飯作るよ!」
「ありがとう!なら私は先に着替えてるね」
「分かった」10分後。
「もうご飯の用意出来たの?」
「昨日の残り物がほとんどだよ」
「まぁ、いっか!いただきます」
「召し上がれ!」
「やっぱりともきの料理は美味しいな」
「ありがとう!今度一緒に作ろうね」
「楽しみにしてる」
「そういえば、今日から駅の商業エリアが新しくなるんだけど良かったら一緒に行かない?」
「行きましょ!」こうして僕たちは放課後デートすることになった。
「なぁ、ともき!遊び行かない?」
「ごめんな。れん!これからもみじとデートなんだ」
「なら、ダブルデートする?」
「いいけど、れんたちはどこ行く予定だったの?」
「俺らは新しく出来た商業エリアだ」
「実は僕もそこ行く予定だったんだよね」
「いいな!じゃあ、駅集合な!」
「うん!分かった。もみじと行くよ!」
「俺もあやかと行く」
「どこ集合にする?」
「そうだな、たしか駅の近くにレポルテっていうアイス屋があったと思うんだけどそこはどうだろう?」
「いいね!そこにしよう」集合場所が決まったので早速もみじに連絡する僕。
「分かった。レポルテな!」
「じゃあ、帰ってからだから17時でいい?」
「おう!俺も準備とか色々あるからそれくらいでいいよ!」
「分かった!」れんと別れて帰宅した僕はお風呂を沸かしておいた。帰ってすぐに入れるようにするためだ。
「ともき!いる?」お風呂を洗っているとピンポーンとインターホンが鳴った。
「もみじ、いるよ!」
「メール見たよ。ダブルデートすることになったって」
「ごめんね。本当は2人で見に行きたかったけどれんの誘いも嬉しくて断れなくてさ」
「いいんだよ!私もあやかとは仲良くなりたいって思ってたしさ」
「もみじが良いならいいんだけど、また改めて2人で行こうね」
「もちろん!」
「そろそろ出ないとだな」
「集合場所ってレポルテだっけ?」
「うん!」
「ここからでも近いけど一応早めに着いてた方がいいかもね」
「そうだね。ちょっと早いけど出発しようか!れんたちを待たせるのも悪いし」
「そうしよ!」予定より早めに家を出た僕たちはれんたちと同じくらいの時間に到着した。
「よぉ!ともき。早かったな」
「れんも早いね」
「待たせるのは悪いと思ってな」
「それよりアイス食べましょ!」
「あやか。お前、昨日もここのアイス食べたって言ってなかったか?」
「ここのアイスは色々な種類があるのよ」
「そんなに食べて虫歯になっても知らないからな!」
「大丈夫よ!最近はそんなに甘いもの食べなくなったから」
「なら、いいんだけどよ」
「あの、入りませんか?」
「騒がしくてごめんね椎名ちゃん」
「確かに、入口で騒ぐのは良くないな」僕たち4人は店に入ることにした。
「いらっしゃいませ!ご注文はお決まりですか?」
「はい!ミルクバニラ2つとチョコミント1つストロベリーミルク1つでお願いします」
「かしこまりました!少々お待ちくださいませ」僕らは14番のカードを受け取り商品が出来上がるのを待っている間に少し雑談をすることにした。
「実は、僕ともみじから2人に渡したい物があるんだ」
「え、なになに?」
「あたしも気になる!」れんとあやかはプレゼントが何なのか気になっているらしい。
「まぁ、帰る時に渡すから楽しみにしてて!」
「分かったよ」2人とも納得してくれたようだ。
「おまたせいたしました。14番のお客様商品が出来たのでサービスカウンターの方まで取りに来てください!」
「よし、取りに行くか!」
「こちらで全部になります」
「ありがとうございます!」
「よろしければ当店のポイントカードがありますのでお作りになりますか?」
「どうする?」
「僕は作ろうかな」
「じゃあ、私も作ろうかな」結局、4人分作ってもらった。
「はーい!おまたせ!」
「お!待ってました!」
「ここの商品は何度見ても美味しそうね」
「そりゃ、そうだろ。意外と高いしな」
「そなの?」
「いつも値段見て選んでるんじゃないのか?」
「値段?なにそれ、美味しいの?」
「お前ってやつは」
「2人とも、喧嘩はそこまでにして早く食べなよ!」
「喧嘩してるわけじゃないがともきの言う通り早く食べて商業エリア行こうぜ!」
「そうね」レポルテでアイスを食べ終えた僕たち4人は駅に新しく新設された商業エリアに向かった。
「おぉ!やっぱり色んな店が増えてるな!」
「そうね!遠出してきたかいがあったわ!」
「あやかの家はここから遠いの?」
「いや、近いぞ」呆れるように言うれん。
「まぁ、実家は遠いわよ」
「たしかにな」
「え、待って」
「なんだ?」
「2人って一緒に住んでるの?」
「婚約者なんだから当たり前だろ?」
「そうなんだね!おめでとう。れん」
「なんだよ!いきなり。それよりもっと色んなとこ見て回ろうぜ」
「そうだね」この後僕たちは1時間ほど商業エリアを見て回った。
「やば、もうこんな時間だ!」
「そろそろ帰るか」れんとあやかが帰ろうとした時、僕ともみじは2人に声をかけた。
「待って!」
「どうしたの?2人とも」
「さっき言ったでしょ!帰る時に渡したいものあるって」
「そういえば言ってたな」
「うんうん!言ってたね。渡したいものって何?」
「渡したいものはこれよ!」僕ともみじはれんとあやかにお揃いのブレスレットを渡した。
「これ、可愛いな!」
「ありがとう!2人とも」
「いつもお世話になってるからね」
「それじゃ、帰りましょうか」
「じゃあ、また明日な」
「またね!」この日はもみじともここでお別れした。
「もみじも今日は疲れただろうからゆっくり休んでね!」
「そうさせてもらう!」こうして僕たちのダブルデートは幕を下ろした。

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