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51話 性別反転

翌朝、目が覚めると男に戻っていた。
「どうなってるんだよ僕の身体」昨日寝る前までは確かに女体だったのに朝起きてからは元の体に戻っている。
「こりゃ、領主様に聞かないとな」そういう訳で僕は領主様のところへ向かった。
「あの、ニーナ!領主様に会いたいんだけどいいかな?」
「どのようなご用件でしょう?」
「僕の身体のことです」
「分かりました。ちょうど領主様がギルドにいらしているのでこのままギルマスの部屋に進んでください」
「分かりました」ニーナの指示に従いギルマスの部屋に来た僕。
「失礼します」ドアを3回ほど叩いてノックした。
「アイザワか!今日はなんの用だ?」
「領主様に聞きたいことがあるのですが」
「領主殿ならついさっき出ていったぞ」
「入れ違いだったんですね」
「だが、まだギルド内にはいるはずだ!受付嬢と話してみたいって言ってたからな。だから受付に行ってみるといい!」
「分かりました。ありがとうございます!」ギルマスにお礼を伝えてから受付に向かった。
「君は確かニーナと言ったか」
「はい!」
「君から見てアイザワ殿はどのように見える?」
「どのようにですか?」
「あぁ、私の娘の婚約者にどうかと思っているんだよ」
「婚約者!?」
「アイザワ様が面識のない女性と関係を持つとは思えませんが」
「それは、どうとでもなるだろ。お互い顔合わせの場をセッティングすればいいだけだ」
「そうかもしれませんがアイザワ様にも想いを寄せている方がいらっしゃるかもしれません」
「そんなことか。君、知らないのかい?」
「なにがですか?」
「今後、我が国は少子化問題を解決する為、一夫多妻制に移行されることになったのだよ」
「なんですか?それ。ただ、今の制度とは対照的だということは分かります」
「まぁ、なるんだ」
「あの、領主様」受付嬢のニーナと話し込んでいる時、アイザワが話しかけてきた。
「どうしたんだい?アイザワ」
「ちょっと聞きたいことがあるんです」
「ほう、聞きたいことか!何でも聞くといい」
「ありがとうございます!僕の体のことなのですが、、」僕は領主様に全て話した。主に身体の性別が時々変わることを。
「性別が変わるというのは聞いたことがないな」
「そうですか」
「力になれなくて悪いな」
「いえいえ!大丈夫ですよ」
「ところでアイザワ、異世界人なのは本当なのか?」
「本当ですよ」
「そうか!」
「それがどうかしましたか?」
「それが、最近になって判明したことなんだがこちらの世界の魔法を他の世界で使うと性別が反転する時間も増えるみたいなんだ。それと若返る」
「若返るのは魅力的ですが性別反転時間が増えるのはよろしくないですね」
「とりあえず、私が分かるのはここまでだ」
「ありがとうございます!」
「頑張れよ!」
「はい!」僕はこの後、世界を渡り統一神のところへ向かった。


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