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FaOI新潟2023二日目現地感想②【GLAMOROUS SKY】

他スケーター達の演技

FaOI新潟二日目、現地で印象に残ったスケーター達の演技を挙げていきます。

織田信成さん
一部、二部で舞った2曲とも圧巻ノーミス。
そうだった…彼は今現役復帰して、試合に出ているのだった。
しっかり三回転を決めてくるあたりに、現役選手としての技術力の高さを感じました。
演技にかなりの気合が入っているように感じられたんですよね。
そういえば幕張で見た彼の演技もノーミスでした。
見ていてスカッとしました。
相変わらずジャンプの猫足着氷も美しかったし。膝が柔らかい。

宮原知子さん
平昌オリンピックで彼女の事を知り、そこから彼女が競技引退するまでずっと応援していました。
そんな彼女の演技を今回近くで見ることができて感無量です。
「ゲームオブスローンズ」で見せてくれる力強い姿と、
「ORION」でのしっとりと情感たっぷりに滑る姿、
どちらも本当に魅力的でした。
中島美嘉さんが歌う「ORION」もとても素敵で、
思わず涙腺が緩むほどでした。
昔から中島美嘉さんの歌声は涙腺にくるなぁと思っていたけれど、思った通りで聴き惚れてしまいました。

三原舞依ちゃん
幕張に続き見た「Shake It Off」が可愛すぎました…。
羽生選手が、存在自体が「美」だとしたら
三原舞依ちゃんは存在自体が「愛」かな。
…この表現伝わりますかね笑
もう仕草がいちいち愛くるしくて、スケートもうまいし、見ていて胸が高鳴るので私彼女に恋しちゃったのかな!?と毎回錯覚を起こしそうになります(迷惑)。
二部の中島美嘉さんとのコラボも本当に綺麗だった。彼女の雰囲気に合っていました。これからもっと大人になったらどんな演技になっていくのか、楽しみな選手ですね。
このコラボ「雪の華」の照明がまた素晴らしかった。曲のクライマックスの時に雪が舞っているような演出があったんですよね。思わず「GIFT」の時の「notte stellata」の照明を思い出してしまいました。「GIFT」は羽でしたけれど。新潟でのそれはとてもゴージャスな雪の照明でした。


GLAMOROUS SKY

今回私が行ったのは二日目なので、初日で公演を観てきた方々からのネタバレはとっくに把握済でした。

幕張の「if…」の特は全く前情報無しで見て見事に記憶が飛んだので、今回は少しネタバレを知ったうえで現地鑑賞したら落ち着いて見られるのかなと思っていました。

しかし…。

落ち着いて見られるはずがない。
黒い大きな帽子を被り、赤いジャケットを肩に羽織って静かに登場した羽生選手の姿を見てしまったら、正気を保てるはずがありません。

細身の身体に良く似合う黒いパンキッシュな衣装。
サラリと羽織った赤いジャケットをなびかせて。
筋肉隆々な男性が着たら決して似合わない。
羽生結弦選手だからこそ似合う、ジェンダーレスで妖艶な雰囲気。

映画「NANA」に出てくる中島美嘉さんのフォルムそのものでした。

衣装のことですが、正直オープニングの時の衣装はあまり印象に残っていなくて。羽生選手の横顔ばかり見ていたせいです笑。
(余談だけど、あんまり透け透けな衣装は私は苦手。)

この「GLAMOROUS SKY」の衣装の赤いジャケットは、印象的すぎて目がそこに釘づけになってしまいました。
照明が暗く、羽生選手は全身黒の衣装だったので、余計にその赤一色のジャケットが目に鮮やかでした。


静かな曲調で始まる冒頭。
中島美嘉さんの前で俯き加減に佇む羽生選手。
その二人の並びを見た時、私は「尊い」と思いました。
息を飲むとはこのことです。

中島美嘉さんも、とても美しい女性。
細くてスタイルがすごく良いんです。

美の神と美の女神。
新潟駅にある「三美神」の像に、このお二人も加えたいくらいです。
宮川大聖さんも入れて六美神で。

宮川大聖さんのTweetで少し話題になってた三美神の像(撮影:流星)

この現地レポで私は一体何回「美」という漢字を使っているのだと我ながら呆れます。とにかく私の見てきたものたちを「美」とでしか表せない己の力不足を痛感してしまいます。語彙力もっとほしいなぁ。


羽織っていたジャケットを脱いで、リンクの中央に置く羽生選手。
そして帽子も取ってポーンとどこかへ投げてしまった気がします…もうこの辺はあまり記憶が無い。

映画「NANA」で中島美嘉さんが演じたナナのように、髪をタイトに撫でつけておでこを出し片側に前髪を垂らした羽生選手が、リンク内を縦横無尽に駆け抜けていきます。

「NANA」だけに7つ飛んだのではないかと言われているジャンプ達、この日は全て綺麗に決まっていました。

エキシビション(ショー)用のプログラム一曲のうち計7本のジャンプを入れたのは初めてなのではないでしょうか?

「今が一番上手い羽生選手」なので、曲の中に溶け込むようなジャンプを軽々と決めてきます。

あまりに自然に飛ぶので、羽生選手は実はすごく体力を使って難しいことをしているということもうっかり忘れそうなほど。

どう考えてもひとつのプログラムの中で7本もジャンプを跳ぶなんて、大変なことです。

ジャンプも印象的でしたが、私が特に覚えているのが羽生選手のベスティスクワットイーグル。
間近でそれを見ました。


深く腰を落として、こちらに向かって滑ってくる。
ものすごい迫力。スピード。
足を曲げている状態でも分かる、その長さ。
ザーッと氷の削れる音。

もちろん一瞬のことだったけれど、あそこだけはスローモーションの記憶が微かに脳内に残っています。

5年も憧れた人の演技を、手が届きそうなくらいの距離で見ることが出来た。
もうこれを書いている今はそんな体験をしたなんて信じられないくらいに記憶が薄まっているけれど、
どうにかして残したい、私の大切な記憶です。


プログラムの間じゅう、ずっと鳥肌が立っていました。
距離が近いぶん、彼が発する圧というかオーラが凄く伝わってきて…。
前のめりになるなんてとんでもない、
むしろ仰け反ってしまいたくなるくらいのオーラを感じていました。

切なさのあるラスト


全部見どころだったのに、やっぱり記憶が忘却の彼方へと吹き飛んでいます。
必死に残っているモノを掻き集めて感想を書いています。

他に印象に残っているシーンといえば、
「SUNDAY MONDAY…」という歌詞が特徴的な場面で、
羽生選手が膝をついて氷上を触る振付と、

そしてプログラム終盤、氷上に置かれた赤いジャケットの周りをハイドロしながら旋回し、最後ジャケットを拾い上げるところ。

曲の終わりで、羽生選手がジャケットを大事そうにギュッと抱きしめたような気がしたのです。

それを見た私は、何か切ない気持ちになって。

それまでジャンプたくさん飛んでスケートの技を次々と出して颯爽と滑っていた「GLAMOROUS SKY」の主人公が、急にセンチメンタルに、ともすると壊れそうに繊細な人に見えてきたのです。

「NANA」の原作をほとんど知らないし、「GLAMOROUS SKY」は明るい曲調なので、てっきり「Let Me Entertain You」のようなノリで会場全体が盛り上がるんだろうと思っていました。
だから私は手拍子もしていたんだけど、周りの皆さんは何もせず静かに見ていましたね。
食い入るように羽生選手の演技を見つめているという感じ。
このままじゃ周囲から浮きかねない、と思った私は手拍子を途中でやめて、後はずっと羽生選手の演技に集中していました。

あっという間に演技が終わってしまったという印象の「GLAMOROUS SKY」。
瞬きもせず目を凝らして見ていたはずなのに、どうしてあんなに短いと思ってしまうのでしょう?

羽生選手のスケートの凄さに圧倒されっぱなしでした。

最後に感じたあの切なさは何だったのか?
赤いジャケットにはどういう意味が?

原作や映画を観たらヒントがあるのでしょうか。
もう今週末で神戸公演が始まり、
始まってしまえば終わってしまうのもあっという間です。

それまでに原作や映画をチェックする時間はおそらくありませんが、いつかこの答え合わせができたらいいな。

羽生選手のインタビューがあれば、きっとこの曲に込めた気持ちなどを語ってくれそうですね。

新潟では全くインタビューが無かったようなので、神戸に期待です!


続きます。

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