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『北の国から』 【1981~日本ドラマ】【食べ物:ラーメン】

BGMを聴きながらお楽しみ下さい

【感想】2024年9月5日

作品の中で印象に残る食べ物は、ラーメンです。感動シーンは「北の国から ’84 夏」で登場します。

いかにも昭和のおやじ的な不器用な感じに懐かしさが込み上げてきます。子供を持つ親は一度は経験するであろう、子供が泣きながら正直に告白する場面。

そんなときの親は、子供の成長に喜びを感じてしまうのです。ラーメンを食べるシーンですが、色々な感情が入り混じって混乱から出た「子供がまだ食ってる途中でしょうが!!」は今見ても涙が溢れる名言でした。では、また。

【ラーメン屋のシーン】

昭和59年3月29日
五郎さんが自分で麓郷に建てた丸太小屋が火事になってしまった。
炎に包まれる我が家を見つめ、開いた口が塞がらない純、焦りながらも我が子が飛び出さない様に制する五郎、五郎の胸に顔をうずめる蛍。その火事の原因を作ってしまったのは、純だった。
スキー遊びで濡れた服をストーブの近くに干したまま出かけてしまったのです。
「火の始末、出かけるときには物を干さないこと」と蛍に注意されていたにも関わらず・・。
純は荒れ狂う炎を見つめ絶句しますが、頭の中では一生懸命考えていました。「どういう風に言い逃れしようか・・」と。
その罪を友人の正吉のせいにしてしまいます。まだ幼い純の心に、自分のせいで家が火事になったこと、そして友人に罪をなすりつけ裏切ったことが深く刻まれ、大きな傷となってしまいました。
子供のいたずら。ただ遊んでいただけ
悪気なんてなかった。純がしてきたほんの小さな悪事がどんどん膨らんで大きな罪となり、純の心を圧し潰していきます。
「やっぱり、お前はきったねえ奴だな」
正吉の放った言葉を胸に、純は自分の卑怯さ、ふがいなさを反省する。
閉店間際のラーメン屋で純は、運ばれてきたラーメンには手をつけず、背負っていた自分の過ちを五郎にポツリ、ポツリと話し始めました。
泣きじゃくりながらやっとの思いで自分が卑怯で弱虫だったことを告白した純の言葉を、五郎は怒らず静かに受け止める。
五郎は純が、自分の罪を言い訳で逃れようとする部分があることに感づいてました。
そのため、純が涙ながらに正直に話したこと、その成長を優しく見守ったのだった。
五郎もまた、自分が悪かった部分を純に告白し始めました。しかし、ラーメン屋の店員は、そんな家族の会話などおかまいなしで、店じまいの支度をしたくてイライラしています。純と会話の途中でしたが五郎は先に会計を済ませようとお金を店員に渡したところ、店員は、まだ食べていない純のラーメンどんぶりをもう帰れと言わんばかりに無理矢理下げようとしました。
その瞬間五郎が店員に向かって怒鳴る。
「子供がまだ食ってる途中でしょうが!!」
一度見たら忘れられない、強く印象に残るシーンでした。

【作品情報】

『北の国から』、フジテレビ系で放送されたテレビドラマのシリーズ。原作・脚本は倉本聰。主演は田中邦衛。
1981年10月9日から1982年3月26日まで毎週金曜日22:00 - 22:54に放送された後、ドラマスペシャルとしてシリーズ化、8編のドラマスペシャルが1983年から2002年まで放送。北海道富良野市(主に麓郷地区)を舞台に、北海道の雄大な自然の中で主人公・黒板五郎と2人の子どもの成長を21年間にわたって描く。

連続ドラマ

全24話。テレビ大賞受賞作品。異例の1年2か月間に及ぶ長期ロケを敢行。スタート当初は視聴率も一時は1桁台に落ちたものの尻上がりに上昇し最終回には20%を突破、平均視聴率は14.8%を記録。

ドラマスペシャル

連続ドラマの好評を受け、10年単位で子役の成長を追う大河ドラマというコンセプトで、当初から長期シリーズとする予定で開始。ドラマスペシャルでは常時視聴率20%超えを記録した。




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