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会いたくない人に会うかどうか

試される大地にも夏が来ています。
暖かくなると人間は頭が沸くので、各方面から連絡がきています。
有難いかと言うとそうでもありません。


あまり例のないことですが「会いたくないセフレ」がいます。
セフレというのは基本的に「会いたい」と思っている相手なのですが、この彼に関してはもう「面倒くさい」が勝ちます。
何が面倒くさいのか?


初対面の時から「顔は良いけど話し方が変だな・・・声もちょっと高くて耳障りだな・・・」という印象だったのですが、話を聞くとIQ60程度の軽度知的障害を持っていました。
本人曰く「男子小学生程度の知能」。
実際その通りで、私が「〇〇でさ・・・」と話しかけると「〇〇?」と必ず復唱します。話題を自然に広げることが苦手なので、ひとつのテーマをひたすら掘り下げます。もうその話はいいよって感じ。
けれど沈黙を避けたいのか質問を繰り返すので、自然と「うるせえ・・・」という気分になってきます。


知能的に幼いので、雰囲気を作るということもできません。「さ、やろっか(脱衣)」みたいな。年齢的にはいい大人なのですが、大人らしい落ち着きや色気がないため、私もシフトチェンジができず、そういう気分になれないのです。


こういう難ありの異性とは一度寝たらすぐに連絡先をブロックして二度と会わないのが定石なのですが、知り合ったタイミングで私のメンタルが落ちていたことと、ある意味では無邪気な子供っぽさに可愛げを感じて癒されていたので、セックスは微妙だけど暇潰しにはいいかと思いキープしていました。顔は良いので、顔見れば微妙なセックスも許せるかな、と。


ただ、最近は彼を遥かにしのぐプロクズと知り合い、「もうこのプロクズで十分だな」という気分。量より質派になっていました。
そこに夏の暑さで沸いた彼から「遊ばない?」という連絡がくると、ウッ・・・となってしまいます。


ホテル代の半分を払って会う価値はないなというのが正直な感想です。
というか、一応育児で忙しい身なので、タダでも「会いたい」と思えない相手と会うために時間を割くべきなのか疑問です。


これが謝礼をいただくお客さんからの「会いたい」であれば、収入源ですので時間を調整して会うでしょう。
お客さんに積極的に会いたいと思うほどお金に困ってもいないのですが、お金に対しては敬意を払います。


好きなセフレであれば、どんな手を使ってでも時間を繰って会います。実際に夕方「いまから会える?」→「夕飯作ってんだけど!?」という家族団欒の時間でも何とか会いに出かけたこともあります。


慣例で言えば 家族サービス<セフレ という比重なのですが、こと彼に関しては家族サービスしてるほうがいいかな、と思います。そろそろ切り時かなと思うのですが・・・


彼「土日どっちか遊ぼ?」(←この語尾の「?」も結構嫌い)
私「予定なかったらね」
彼「俺、優先順位低め?笑」(←この笑も結構嫌い)
私「最優先ではない」
彼「俺、何番目?笑」


こういうやり取りがだんだん鬱陶しくなりました。
鬱陶しいので「他の子当たりな」と言うと「誰もいないよ笑」と食い下がり、何度無視しても追尾連絡をしてくる。
こういう鬱陶しい男って(お客さんは除いて)ある程度の年齢になると出会わなくなりましたので、めっちゃ懐かしい感覚です。



年を取れば引き際がわかるし、脈がないことを悟ったらカッコ悪いことはしなくなります。
でも彼にはそういう見栄を張る知恵がないのか、私に対してカッコ付けるほどの好意がないのか、とにかく連絡テクニックが稚拙なのです。
「会いたい」と言えば会えると思っているフシがあり、さすが男子小学生と思います。(実際は26歳)


彼「(私)ちゃん会いたい」
私「今は気分じゃないな」
彼「土日ならいい?」
私「そういうんじゃなくて」
彼「いい人見つかった?笑」
私「(ウザッ)そう、〇〇くんより好きだからそっちと会うのに時間使いたいの」
彼「そうなんだ笑 じゃあ俺は二番目でいいよ」


二番目じゃないの、ランキング外なのよ・・・


自分を優先していない気配のあるセフレなんて私なら即ブロックしますが、そこまで性欲に支配されている彼にもゾッとします。
彼と知り合ったマッチングアプリをたまに新アカウントで覗くと、それを私と気付けない彼から「初めまして!会いたいです!」とメッセージがきます。飢えてるなあ。
彼のそういう采配の下手さ、寝るなら誰でも良いけど手頃な女が探せなかったから私に連絡したんだろうなという無神経さ(がバレてしまう軽率さ)が嫌なんだろうなと分析しています。
クズ度が足りないとも言える。プロクズはこういう失態はしません。


セフレが自分以外の女と寝ている話は聞きたくありませんが、自分以外の女と寝ていないような箸にも棒にもかからないセフレは嫌という二律背反の気持ちがあります。
彼の場合、マッチングアプリでマッチするところまでは可能でしょうが、障害のこともあり定期的に会っていける女性と知り合うことは難しいのかもしれません。
結果としてやりたい時に声を掛けられる女性が今は私だけなのでしょう。
それが生理的に距離を取りたい気持ちにさせます。
モテない男とは寝たくないのよ。


彼を完全に切れない理由は、私が精神的に下降して「誰でも良いからセックスして気を紛らわせたい」という状況に陥った場合に、頼りになるかもしれないからです。
「好き」という感情がないので自分の精神衛生維持に利用することに躊躇いがなく、迷惑をかけて嫌われる心配も無用だからです。
どんなに冷たくあしらっても離れて行かない(お客さん以外の)存在って30歳過ぎたら稀有ではありませんか?


彼といて楽しい期間も確かにあったのですが、彼といてももう昂揚感はなく、疲れた、会わなきゃよかった、と思います。
連絡がくると「これが〇〇くん(好きなセフレ)だったらな・・・」とも思います。
顔が良いだけでは好きになれないことを学んだし、色気やセックスのテクニックはやっぱり大事ということに思い至ったのでした。

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