転職について

Twitterでベンチャー企業を二社続いて半年くらいで辞めた人が文句を言っているのがバズっていた。要すれば転職先の会社がひどすぎて(Web会議が一日12コマ、10年選手が冷たいなど)こっちから辞めてやった的な投稿。そこに皆辛辣なツイートをするのだが、そのうちの一つに「一社目で10年以上勤めて成功した人が何を血迷ったか転職して、その後転職先をすぐにやめるケースが多く、ビズリーチにはそんな人が多い。そんな人はたまたま一社目で輝いただけでなんもすごくない。」と書かれていて、心にグサっと来るものがあった。私も新卒一社目を10年以上勤務し、給料の安さから外が見たくなり、金融系に転職し、そこを1年ちょっとで退職、今2社目で、2年くらい過ごしたら転職しようと思っている30代半ば~後半人材なので、まさにビズリーチに乗っているそんな人なのである。

幸い、転職先では評価されていると思いたいが(ただ2回の転職直後はやはり社内で認めてもらうには大変だった。特に実力のある若手はいきなり高給で変な人が入ってくるから実力を試すために攻撃的にあたってくる傾向が強い)、私が転職を考える理由は、一つに不安でしかない。一番大きいのは、自身のない分野で責任者になりたくない、ところである。2社目では、人がいろいろ抜けてきて投資責任者っぽいポジションにさせられかけたところで退職した。3社目もおそらく、来年あたりDirectorへの昇進の可能性が高いようだが、この昇進は鬼門であり、仕事の質が一気に営業に代わって、これまではエグゼキューションメインであったのが(ぶっちゃけ今の仕事の半分以上はオリジネーションになってしまったが)、完全にオリジネーションになる。プロフェッショナルファームはフロービジネスなので、毎期案件を取らないといけない、自転車操業である。安くない給与を支払われる対価は目に見えた成果、収益なのであり、これができないと上には立てない。もう若くはないのだ。

若い時はもう言われたこと+αを正確にこなすことが求められ、そこで評価を上げてきた自分にとってみれば、いきなりリーダーとなり、まずは難しいDealを成功裏に仕上げるための潤滑剤としてリーダーシップを取って働くだけでもかなりしんどいのに、そこにオリジネーションが入ってくると相当しんどい。実際今年はオリジネーションが多いので、全然成果が出てない自分の状況は相当もどかしいし、ぶっちゃけ向いてないとは思う。

こういう状況下なので、Directorに昇進したところで、パーフォームできないのがかなり目に見えているのである。自分で言うのもなんだが、かなり謙虚でいつも自信なさそうにしているので、頼りない面もあるのだろう。これは新卒から案件を取ることをせずにJTCでぬくぬく10年超も生きてきた結果である。

あとTwitterでは特に商社を辞めて後悔している人をよく見る。それは本当にその通りだと思う。給与なんてものは1500万円くらいあれば、謎の高級車等、相当な贅沢しない限り、都内でもある程度はお金を気にすることなく生きていけるのである。ここから先はワークとライフのバランスを考えるべきだ。2000万を超えてくると、JTCでない限りはほぼ何らかの責任が付きまとう。

私も結局後悔しているのである。正直、給与は低いが1社目が懐かしい。WLBが完璧だった。あとは一度転職してみて、金融プロ職の厳しさもある程度分かった。自分は40半ばで「あれ、やっぱこいつ使えないな」ってなった時に放り出された時にどこも取ってくれないことを気にしているのである。それが故にまたJTCのぬるま湯に戻りたいと思っているが、今JTCに行くとほぼ管理職又はその一歩手前の採用となるため、責任からは逃れられない状況になる。なので、結局変わらないかな、と思いつつ今日も働くのだ。

ただ、JTCも問題がある。プロファームだと仕事上の厳しさはあるが、私個人的な意見ではJTCは人間関係が辛い。人も多いので、「あれ、この人なんでこんな攻撃的なの?」って人に必ずあたる。人間関係は本当に難しく、すぐ病む要因になってしまう。

こんな人がビズリーチには溢れてるんでしょうね。ただ、そういう人を馬鹿にせずに私みたいに色々悩んで生きているということを分かってもらえるといいなと思っている月曜日の朝でした。


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