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買わなきゃ当たらん

どなたかが宝くじの話を書いていたので、ちょっと思い出したこと。

昔働いていた高校に(これでもわたしは教諭と呼ばれるひとだったのだ)、N先生という同僚がいた。
えーと確か国語の先生だったな。

で、その先生、自分ではあまり口にしなかったが、宝くじで1000万円当てたことがある。
それも2回もである。

1回目で家を新築して、2回目は・・・、
よく知らないが、もう人生の大概の問題にはけりがつく目処が立ったらしい。

これはなかなかすごいことだ。

例えば授業が2時間も空いていれば、ふと学校からいなくなって、散髪して戻ってくるようなことを平気でやっていた。
もちろんその間は休みの届を出していたのだろうが、なかなか普通の感覚ではできない芸当だ。

腹がすわっている。
というか、ぺいぺいの教員なんか、いつだって辞めて構わないという余裕のなせる技だろう。

一度飲み会のときに、勇気を出してことの顛末を聞き出した猛者がいた。

N先生の語ったところによると、2度目の当選の年、正月1日に御来光を見に富士山頂に行ったらしい。
そしてまさに上りくる朝日を前に、ハラハラと涙が止まらなかったのだと、そして、今年は何か決定的なことがあるとの予感があったらしい。

一同、そうなんですかとただ感心したとか。


その後わたしは教職を辞したので、N先生がどうなったか知らない。
今しあわせでいるだろうか?


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