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2nd step #2 冷え切ったアメリカンジョーク

6月に入ってから、DMM英会話で日頃お世話になっている先生たちが、相次いで休みを取り始めてしまった。
海外では年度末が6月らしいので、その影響だろうか。
日頃受け慣れている先生達が休みだと、なんだか調子が狂ってしまう。

若い先生達には色々なライフイベントがあるので、入れ替わりがあって当然なのだけれど、楽しくレッスン出来ていた先生たちが不在だと、どうしても寂しく感じてしまうのだ。

しかし落ち込んで歩みを止めるわけにはいかない。
気を取り直して今日もレッスンに向かう。

こういう時は初めて受ける先生に加えて、暫く受けていなかった先生のレッスンも受けてみる。

3回受けたけれど暫くレッスンを受けていなかった先生がいた。

レッスンの時にロマンティック・コメディが大好きな先生がオススメしてくれた映画が、予想に反して私の好みではなかったからかもしれない。

久しぶりの受講は少し緊張しながらスタートした。

画面に現れた先生は、私が予約したことを喜んでくれていた。
先生によれば、私の受講は実に20日ぶりだったらしい。
それに、以前受けた時は名前も覚えていない様子だったけれど、今回は覚えてくれたみたいだった。

レッスンはNetflixのコンテンツについての討論を選んだ。

また映画の話題だなとは思ったが、前日に別の先生とこの記事を取り上げた時、殆どフリートークで終わってしまって消化不良だったのだ。

レッスン中、先生から「イカゲームを見たことはありますか?」という質問が飛んできた。
バイオレンスな映画らしいという認識しかなく、私は見たことがない。

先生にそう伝えると、
「この映画はすごく流行っていて、僕の学校でも殆どの生徒が見ているんですよ。なんで人気かって?それは私が見るのを拒否した映画だからです。 アハハハハ」と一人爆笑するではないか。

私は何が面白いのか分からなかった。
というかそれ以前に、【拒否した=refuse】の意味が分からず、前後の文から推測しているので、理解が追いついていない。

とりあえず何か反応しなきゃと思い、
「オ、オッケー」と答えた。

ところが先生は急に冷めたようになり、冷静に説明を始めた。

先生はロマンティック・コメディやコメディ映画は見るけれど、残虐な映画は見ないのだ。だから先生も【イカゲーム】は見ないのだそうだ。

ようやく先生の言いたいことが理解できた。

しかし、先生があの時楽しそうに笑いながら言っていたことが何だったのかとても気になった。

私はレッスンのあと、辞書を使いながら録音を聞き返した。
全部理解できるまで4,5回くらい。

そしてやっと気づいた。

先生は【アメリカンジョーク】を言っていたのではないかと。
【となりのサインフェルド】で見たようなアメリカンジョークと同じ感じがしたからだ。

一応Chat GPTで確認してみた。
先生のジョークは【なぜ人気か尋ねている】所と【実際には見ていない】所に逆説的なユーモアが含まれているアメリカンジョークなのだそうだ。

実に分かりにくい。

久しぶりの受講だからか、ややテンションが上っているなと開始直後から思ってはいたが、上級者に言うならまだしも、単語の意味さえおぼつかない私相手に、こんなハイレベルなジョークをかますとは、アメージング。

あの時冷静になってイカゲームを見ない理由を説明し始めたのは、私が全く笑わなかったからだろう。
むしろ白けていたように感じたのではないだろうか。

それに気づいた時、思わず一人で苦笑いしてしまった。

先生には申し訳ないが、一休さんの【とんち】より頭を使うアメリカンジョークは、理解するのに時間を要する。

失礼だっただろうなと反省した。

レッスンの後半でプリティーウーマンが大好きな先生に、【ノッティングヒルの恋人】を勧めたらとても喜んでくれた。
まだ20代前半の彼は見たことがないそうだ。
そして先生はこう続けた。
「僕たちは趣味が合いますよね‼」と。

趣味が合うのかどうか多少の疑問は残ったけれど、とにかく礼儀正しくて、とても丁寧にレッスンしてくれる所がこの先生の良さだと気付いた。

彼もまた卒業間近で、卒業後はフルタイムの仕事を探すのだそうだ。

それを聞き、記事を読みながら「淋しいな」と思った。

昔の自分なら【合わない】と少しでも感じたらそれ以降は受けなかっただろう。
でも今は【もう少し受けてみたら印象が変わるかも】と、少し大らかに捉える事が出来るようになってきた。

それだけ歳をとったということなのかもしれない。

彼のレッスンが受けられるうちに、なるべくアメリカンジョークに慣れておこうと思った。

#英語が好き #オンライン英会話 #DMM英会話 #がんサバイバー












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