漢字QNKSから漢字けテぶれへ
はじめに
本学級では、漢字ドリルで漢字についての理解を深めたのち、漢字けテぶれを行い、テストをするという過程で行っている。
漢字ドリルの指導で大切にしたい価値
漢字ドリルで漢字の理解を深める過程について進め方を1学期の途中で変えた。
初めはみんなで手を出して空書きして、3回指で漢字ドリルの漢字をなぞって、それからドリルを書いていた。
漢字ドリルを用いてみんなで一斉に学ぶということにどんな教育的価値を期待していたからと言ったら以下の通りだった。
その漢字だけについて学ぶ機会は一生にその一回だけしかないからこの4つは絶対に抑える必要があると思う。しかし、教育的価値はあるのに、みんなで一斉に空書きやなぞりをしているとやらせれている感が強くなり目から輝きがなくなるという姿をよく目にする。
価値は生かして進め方を変える
「知ってるのにめんどくさい」私は小学生のとき漢字の学習にたいしてそう感じていたことを思い出した。みんなで空書きする必要感や目的意識が全く感じられなかったのだ。
もしかしたら同じかもしれない。
そう思い、試験的に子供達に
「5問の漢字を知ろう」
ということで漢字ドリルQNKSを15分の帯の時間でやってみた。
取り組み内容としては、
漢字を見て分かること、気をつけることをどんどんドリルに書こうというものだった。
すると、子どもたちが目の色を変えて取り組み15分の終わりを示すタイマーを聞き、もっとやりたいと言いだした。
その時の学びの姿は、すごくよかった。しかし、漢字テストでは、
一画足りない、一画多い、長さが違う
と正確さに課題があり、普段のテストと平均は変わらなかった。
正確に書くためには新しい漢字を新しい物として見て終わるだけでなく、漢字一画一画がもつ構成の仕方に着目させなければならないと思った。
漢字QNKS Nの視点
漢字一画一画の構成に着目させ、それらの情報を抜き出すNの視点を以下のように子どもたちに示し、再度QNKSを行った。
すると、漢字テストでの間違えが一気に減り平均点も以前までより5ポイント以上上がった。
Kでポイントを抑え、書き順を学ぶ
Kの組み立てでは、Nで抜き出したポイントを踏まえながら書き順を抑える空書きや指なぞりを行った。
すると、子どもたちはポイントを抑え、一生懸命に取り組んでいた。
その要因は以下のようなものであろうと考える
Sは書き順とポイントを意識して書く
Sでは、書き順とポイントを意識して、鉛筆でドリルに実際に書いていく。ここではみんなポイントを落とさないように書いていった。
漢字QNKSの環境設定
全ての活動で自分一人でやってもよいし、友達とやってもよい。大切なことは子どもが選択することだと思う。
本学級では、実際に友達と一緒にやる子が多かった。友達と一緒にやると情報抜き出しの量が多いと子どもたちも実感しているようだった。漢字けテぶれになると個人で行うことが多いと感じた。
漢字QNKSの後の流れ
このように漢字QNKSを行い、漢字について理解を深めたのち、
できる学びのけテぶれ学習を行い、テストを行う。一般的な漢字テストだけでなく、新出漢字を使った熟語やことわざなどを書くと点が上がる上限を解放しているため、100点以上を目指して新出漢字を使った熟語やことわざなどを調べる子どもも多い。この経験から
環境設定により意欲は変わる
ということを学んだ。
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