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UTAU音源を作ってみたけど、色々あって断念した話。



皆さんこんばんは。Skyです。

まずはじめに、皆さんはUTAUをご存知でしょうか。自分の声を使って音声合成が出来る魔法のようなツールです。

私自身、はじめは良いと思っておりました。

…しかし!!


良質なUTAU音源を作りあげるには、いくつかの落とし穴がありました。そして、私はその複数の落とし穴にまんまとハマってしまったのです。

•UTAU音源の録音に特化したソフト、OREMOを使ってみたが、とにかく良い音が録れない。

マイクの問題なのか、パソコン側の問題なのか、はたまた、OREMOの問題なのか、それとも私の録音方法が悪いのか。様々な推測をしましたが、いずれも正解を導き出す事はできませんでした。そこで、OREMOでの録音をやめ、GarageBandやStudio Oneでの録音を始めました。録り始めると、あまりの良質な音に感動しました。ですが、その感動は後の出来事により、簡単に砕かれてしまうのでした。

•GarageBandやStudio Oneで録ったものの、TIPSに対応していない。

TIPSとは、UTAU用歌声合成プログラムで、音素の雑音を綺麗に無くしてくれる効果があるのですが、どうやらOREMOで録音したリニアPCM形式のモノラル音源にしか対応していないようでして、当然私の音源は、全て無意味と化しました。TIPSを使い、音を鳴らそうと粘っても、何度やっても音が出ない。辛かったです。
Studio OneでリニアPCM化する事も試みましたが、それもダメでした。それでも諦めきれなかった私は、自分の勘を頼りにAudacityに手を伸ばしたのです。すると、出力ファイルがOREMOの出力ファイルと同じ事が分かり、歓喜しました。ところが、喜んだのも束の間、さらなる問題が私を苦しめるのでした。

•自分の耳を信じて、手動でUTAUの原音設定をしてみたが、その音質は劣悪なものだった。

原音設定を無事に終え、既存曲を歌わせたカバーを、YouTubeやニコニコ動画にあげました。しかし、その結果は最悪で、再生回数は伸びず、高評価は1か0。一向に誰からも見向きもされません。その原因をつきとめるべく、自分の身元を隠して、専門家に聞いてみたところ、以下の回答が来ました。

「論外。声を聴かせるようなMIXではなく、声を判断できる段階に無い。原音がこの音質なら劣悪が過ぎる。
原音設定が粗悪。子音がほとんど聞こえず活舌が皆無、かつリズム音痴。原音がこの活舌だとしても原音設定で補える範囲のことがまるでされていない」

何という激辛な評価でしょうか!


この批評は衝撃的でした。また、否定的な評価をもらった事により、私のUTAUへの情熱は一気に冷めてしまいました。おそらく、補助ツールも何も使わずに、勘で自己流に原音設定をやってしまったのがまずかったのでしょう。

•UTAUの原音設定を自動で設定しようとしたが、それも不可能に終わる。

原音設定は手動ではなく、自動で行う事も出来ます。単独音に限り、UTAUの隠し機能で自動設定が可能でした。しかし、問題は連続音やCVVCです。これらはUTAUに内臓された隠し機能では、作る事が出来ませんでした。そこで、補助ツールsetPramの出番です。実はこれもTIPSと同じで、モノラルのリニアPCM音源にしか対応していないんですよね。さらに、自動設定するには、録音した音声の発声開始位置を全て同じにしなければいけませんし、収録テンポもきちんと把握していなければなりません。当然、私は録音時にOREMOもガイドBGMも使った訳ではないので、どのくらいのテンポ数を入力すればいいのか分かりませんでした。それにより、自動での原音設定を何度試しても上手くいきません。目の前が真っ暗になった瞬間でした。

•結局、私が作れたのは単独音のみだった。

連続音もCVVCも作れなかったので、音源作成は単独音だけにとどまりました。UTAU本体自体に連続音とCVVCを自動で原音設定出来る機能があれば、どんなによかったか。単独音のみのUTAUキャラもいますが、多くのUTAUキャラ達は様々な音源のバリエーションを持っている訳です。そんな中で単独音しか作れないとなると、音源を配布しても明らかに使ってもらえる可能性は少ないのです。厳しいUTAU界隈の中で自分のキャラが生き残るには、豊富なバリエーションと良質な音素が音源に備わっていなければ、競争に勝つ事はできません。
だから私は、UTAU作りを断念し、UTAU界隈からも離れる事を決意しました。それでよかったのです。


実は、オリジナルUTAUキャラの4コマ漫画を描いて、Xへアップした事もあります。当然人気が無いので、何の反響もなく、閲覧数は伸びてもたったの3いいね...酷くないですか。
少しは、私の漫画にリプライでコメントしてくれたり「可愛い」とか「素敵」とか言ってくれてもいいのに、誰も言わないのですから、世の中の冷たさと厳しさを感じましたよ。


とまあ、散々な結果になってしまいました。

最後に。


フリー音声合成ツールといえど、ナメてかかったら痛い目を見ます。UTAUを扱うには、きちんと専門的な勉強をし、ツールを使いこなすためのスキルやテクニックを身に付けた方がいいです。UTAUでオリジナルの音源を作りたい時は、よく考えてから、覚悟して作りましょう。

それでは、また次回の記事で。

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