見出し画像

『名盤ライブ sweet16/佐野元春』 体感と雑感。


だいぶ日にちが経ちましたが去る11月23日に行ってきました『名盤ライブ sweet16/佐野元春』at KT zepp yokohama。
五十を過ぎて忘れっぽさに拍車がかかる私。果たしてどれくらい思い出せるか?脳みそをフル活動させて書きます。
注:
決して緻密なライブレポートではありません。
リリース当時に聴いた記憶とライブの感想を照らし合わせた、ただのミーハーなファンの雑感ですので多少不快に感じられても何卒お許しください。お気軽にご一読くださると幸いです。

『sweet16』

1992年リリース。ということはバブル時代の終わり、私は大学4年生で特になりたい職業もない上にこれといってやりたいこともないモラトリアム人間の候補で、就職活動もマイペースでのほほんと行っていた頃にこのアルバムに出会います(翌年社会に出て人一倍苦労することも知らずに、、、)。
中学で佐野さんの音楽を聞き始め、高校、大学と学生の頃一番聴いていたアーティストが佐野さん。社会に出てからも音楽は聴いてはいたけれども仕事中心の毎日で休みの日や夜寝る前にちょっと聴くくらい。お金を得られる分、CDやライブにお金を費やす余裕が出来ても気持ちの面で余裕がないと音楽ってなかなか聴かなくなるのが大人になったってことなのかな、、、なんて複雑な気持ちと懐かしい気持ちを膨らませいざ横浜へ。


当日開演の20分前くらいに行くと雨の中長蛇の列が。待ちましたよ雨に濡れながら。でももう開演時間過ぎてますやん。

佐野さん若い!カッケー!
リリース時渋谷駅の中張り広告。白い紐が邪魔だな画像見たけど難波では黒いワイヤーだったぞ
30年間佐野さん宅のアトリエに保管されていた
ホンダの《モンキー》銀色のバッタみたい
そして佐野さんは仮面ライダーに見える

写真はしっかり撮りました。トイレも行っておきました。席はもう埋まっております。やば~はよ席に着かねば~まもなく開始のブザー?鳴ったのかも覚えてないほどひとり盛り上がる。
ドラムにしーたか氏!!フー!!久々に元気なお姿を見てこれまたひとりテンション上がる。そして佐野さんきた~!!ひゃあ~~!!(心の中で叫ぶ)

1.ミスター・アウトサイド

アルバムトップバッター。サイケな感じがたまらん。そして30年経った今でもたまに
「ミスター・アウトサイド♪」
と口ずさむほどよく聴いてました。
ライブハウスの2階にいたのですがほとんどの方が立ち上がらず。私も気が小さいので様子見でおとなしく座りながら身を乗り出して聴き入りました。

2.スウィート16

当時36歳の佐野元春が出すアルバムが『sweet16』

「どうした?佐野さん?どうした?」と思ってました。
この曲はずーっと私の中ではキラキラとした疾走感のある印象。ドラムがグルングルン鳴ってるイメージ?です。
まさか30年後に生で佐野さんの「スウィート16」が聴けるとは、、、嬉し~泣

3.レインボー・イン・マイ・ソウル

人気の高いミドル・バラードの名曲。私も佐野さんの曲でも特に好きなナンバー。
「失くしてしまうことは悲しいことじゃない」
一見マイナスに思えることでもそうじゃない、と言われて救われること、ありますよね。しみじみと聴きながらユラユラリズムを取りました。

4.ポップチルドレン

出だしがポエトリーなんですよ。年を重ねた佐野さんのハスキーボイスがよりいいんですよ。リフが急にファンキーになるんですよ。
そしていつも最後の「ポップーポップー」というところがどうしても「パープーパープー」と聴こえてしまう、、、。そしてこの日も「パープーパープー」が頭から離れず。

5.廃墟の街

イントロダクションにある雷の音がステージでも再現されていました。
音源での佐野さんのボイスパーカッションが聴けなくてちょっと残念。だけど渋みが増して今だからこそ味わい深い一曲。

6.誰かが君のドアを叩いている

とうとう勇気を出して席から立ち上がる。楽しんだもん勝ち。だってシングル先攻曲ですよ。
あんなにメディア嫌いだった佐野さんがTDKカセットテープのCMに曲だけでなくご本人が出演するとは!
どうした?佐野さん?どうした?(2回目)

当時はCMが流れる間だけジーっとテレビの画面に釘付けになる私(怖いガチファン)。

「音楽は力。今君は、それを手にしている。」

やっぱりあのフレーズ佐野さんのコピーだったんだ、と最近ネットのインタビューで知る。
そして同時期「サウンド・アリーナ」という音楽番組(すぐに番組終了してもうた)で歌唱すると知りこれはリアルタイムで見なければ!とテレビの前で手に汗握りながら佐野さんの登場を待ちましたよ~。
もし佐野さんにワケわからん質問したら許さんぞ~!!と司会の徳光さんにガンを飛ばしつつハラハラしながら見ていた私(怖いガチファン)。
ドキドキ、ソワソワしながらテレビ出演を見守る(歌詞間違えないかしらん)。歌い終わってホッ(まるで我が子を見届ける親)。
思い起こせばこの頃から「もしかして日本で、いやこの世で(曲・歌唱・ルックス・ライフスタイルetc.すべて引っくるめて)一番カッコいい人は佐野元春ではなかろうか!?」というガチファンならではの飛躍した持論が徐々に確固たるものとなります。

7.君のせいじゃない

非常にダークな曲。「おれは最低」パート2的な?この日もステージ上の照明もダークな世界で一番カッコよかった。
“落ちるところまで落ちていきます”という曲って逆に救われる気がする私。私にとって癒される映画とは「ダンサー・イン・ザ・ダーク」byビョークです、、、。

8.ボヘミアン・グレイブヤード

佐野さんがこのアルバムで一番ポップな曲、と言って演奏された曲。
「冷たいブルーベリーワイン♪シナモンチェリーパイ♪」
この曲も私がいまだに口ずさむということはやはりポップなんだろうな。うん。

9.ハッピーエンド

実は正直あまり印象に残っていない曲でして、、、汗
曲の終わりの

「言葉だけじゃ伝えきれ~ない」

と伸び~るところでやっと思い出すという。
どうやら当時私にとって無意識に飛ばしていた捨て曲だったようで、、、この曲好きな方いたらごめんなさい、と謝っておきます。今聴くとあら、いい曲じゃんと気付きました。遅いよ、、。

10.ミスター・アウトサイド(リプリーズ)

再び「ミスター・アウトサイド」。リプリーズだけでもカッコいい。佐野さんにはこの先ずっとシャウトしててほしい。

11.エイジアン・フラワーズ

変拍子曲大好きな私(変人)。
そしてオノ・ヨーコさんのビブラートがやたら気になる曲。ショーン君のお声がやっぱりお父さんのお声にしか聴こえない曲。
リズムに乗るのが難しくてこのライブでもリズムを取るのに苦戦している自分に可笑しくなり、自然と笑顔になる不思議な曲です←

12.また明日…

アルバムのラスト曲。
佐野さんとアッコちゃん(和田さんではない)の可愛らしいデュエット曲がライブでもコーラスのお二人(佐々木久美さん・TIGERさん)によって見事に再現されていました。素敵。
いつ聴いても癒される。「自転車でおいで」も大好きで。この幸せな世界観がラストにくるのがよい。
あっという間に終わっちゃったよ、、、。


ライブの演奏は佐野さんの歴代のバンド、ザ・ハートランド、ザ・ホーボー・キング・バンド、ザ・コヨーテバンドのメンバーがミックスされた「sweet16 グランド・ロッケストラ」。ギターにハットを被ったとっぽい(失礼)おじさまがいるなあ、と思っていたら昔からとっぽい(褒めてる)長田氏。
当時『sweet16』をレコーディングしたしーたか氏と長田氏がいて嬉しい限り。

アンコールは「約束の橋」と「ヤング・フォーエバー」。
「約束~」は大学入学したての頃自分を励ますためにガンガン聴いていたなあ。1年生だけキャンパスが都外で遠くてつらかった、、。「ヤング~」はギターのリフが好きなのと会社勤めでやりきれないことがあった時に繰り返し聴いていたなあ。本編よりアンコールの方が私ぶち上がっていたような~(おい!)。

ココリコの田中さんに譲ったタカミネのエレアコも目にしたし、しーたか氏や長田氏、素晴らしいミュージシャン方の演奏をじっくり聴けたし、なにしろ佐野さん自身がキラキラしていてあー、このアルバムは30年経った今聴いても全く色褪せていない、『sweet16』という名盤に出会えて本当によかったなあ、と実感した夜でした。

最後にチェリーパイのさくらんぼを形どった赤い用紙に佐野さんへのメッセージを書いて帰りました。

「佐野さん長生きしてください。私も頑張って生きます。」

ガチファン恐るべし、、、。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?