奥田先生と相対性理論と私 〜ホンシャカによせて〜
以前、「ガクテンソク奥田さんと理論や哲学について語ってみたい」という内容をnoteに認めたところ、本当に叶ってしまった。
トークライブは「ホンシャカ」にて。
(正式なタイトルは「奥田先生と田渕くんの『本当は楽しい社会科』」です。現在は配信終了)
インライで「相対性理論について語りたい」とお話されていた時に「こりゃ行かねばなるまい」と音速で思考、爆速でチケットを取った次第です。
※ここから先は超個人的な思い出話に限定されます。
私が初めて「相対性理論」というワードを目にしたのは、約10年前に読んだアダム・ファウアー作「数学的にありえない」という本からです。
一応ミステリではあるけど、内容は衒学的とでも言いますか。
この時はどちらかと言えば「シュレディンガーの猫」の理論の方に興味がありました。
よって、奥田先生が前に趣ラジオで相対性理論について語っておられた時、「よくアウトプット(説明)出来るなぁ」と完全によじょうさん側の立ち位置で聴いていました。
その後、私の中でいろいろと心境の変化があり(?)、「そういや相対性理論って何だったっけ」と思い出し、本格的に物理学の本を買ったり、Youtubeで動画を観て理解を深めることに。
そんな訳で、概要を理解出来たのは割りと最近の話。だからこそ、私の好きな方がこの話をライブでするなんて絶対行きたい!となった訳です(酒も飲めるし)。
当日。
「特殊」は比較的説明しやすいのは解っていたので、個人的には「一般」をどう説明するのかめっちゃ興味ありました。
超絶狭いロフトの舞台(←実は某ライブで実際にマイク持って舞台に登壇したことがあるので知ってる)にホワイトボード置くとかウケる、等と思っていたら何もなくてシンプルに驚愕。
え、口語で全部説明するの…???
奥田先生半端ないって。
私は最早、完全に「聴講して復習、最終的に飲んべえ」という気でおりましたので、まさか奥田先生が「ふわっとでも説明出来る人いる?」と観客側に振ってくるとは露ほども思わず。
千載一遇のチャッチャチャース!!
といえば聞こえは良いですが(そうか?)、単に「(せっかく勉強したことだし)喋ってみてぇーーー!!!」と今をときめく武内重夫の如くに血湧き肉躍った瞬間であったことは疑いようもございません。
恐る恐る挙手してみむとてするなり。
ちなみに、「どうやったら簡潔に説明出来るか」としがない脳みそをフル回転させた後、カーネーション岡下さんという伏兵にチャチャを入れられるという奇襲を受け、実はこの辺り記憶が真っ白であります。
あな、勿体なし。
会場が笑いで沸いてる時もかなり考えていたので、実際のところ私が奥田氏と見つめ合えていたのか否かは定かではなかったりします。
(ついでに言いますと、舞台側から観客の顔は暗すぎて殆ど見えません…)
なお、説明し終えた感想は「分かりやすく言えて良かった〜!」だったので、やさしいズのタイさんとエルフのはるさんに「え?」と言われたときはこちらも「あれ?」て感じでした。
あれはマジで時空間が歪んでた。
しゃしゃり出た結果の代償としてその辺、前述した通り、なかなかの記憶の欠如をきたした為、配信を買って俯瞰で観ることに。
俺の声、めっちゃマイクに入ってる…!!
講義が始まる前に、ジブリクイズでお客さんも芸人さんとやり取りしていたことで、みんなマイク持ってカジュアルに話してた気がしていましたが、ホントに気がしていただけだった。
恥ずかし〜〜!!!!
(人は冷静になって漸く視野が広がるという好例)
ちなみに、奇襲によって多少オコな声になってもうたのはココだけの話です。
(否、配信で見るとココで必ず笑ってしまうくらいのナイス過ぎるチャチャで。やっぱり芸人さんて流石だな、と思わずにはいられません)
タイさんの「イヤだった〜!」については、何度見てもホント笑っちゃうし、まあまあ代弁でもあります笑
そして何よりも。
私の説明を奥田さんがうん、うん、と頷いて聴いてくださっていたこと。
体の芯から湧き上がるような熱量と、得も言われぬ甘やかな感動に包まれ。
「アラ、素晴らしい〜」と拍手まで頂いて。
(この時は先生というよか奥田家のオバサマでしたが)
こういう瞬間の為に私は生きてるんだ、と。
そう思わずにはいられませんでした。
誰かがくれる甘言を掻き集めても、もしかしたらこの瞬間には敵わないかもしれない。
それ程、甘美にして劇的な一刻。
余りにも忘れ難い思い出になりました。
「そう言われたら何か聞いたことあるわ〜」と仰って頂いたアイロンヘッドの辻井さんの言葉や、はるさんの温かな拍手、「お姉さんスゴイやん!」と褒めて下さった田渕さんの驚き顔もしっかり至近距離で堪能出来て、私は幸せ者です。
(多分お姉さんというシロモノではないのですが、誠に有り難いことです)
誰かの記憶に残ることもなく、風に散る砂のように去りゆく時間であっても、私だけはこの一瞬に生かされることでしょう。
時間は概念に過ぎない。
一瞬は半永久的にもなり得る。
…ほら、アインシュタインが「絶対的な時間など無い」と述べていることにも、繋がってくるように。