ユニバーサルデザインと授業作り

もうすぐ新年度。学校現場は新体制に向けての準備でバタバタです。しかし、それと同時に今年度の振り返りや、次年度に向けての勉強をしやすい時期でもあります。

短いが バカにできない 春休み

さて、今日は私が今年度の授業において最も意識したことを書きたいと思います。タイトルにも書きましたが、「ユニバーサルデザイン」というのがキーワードです。

まず、ユニバーサルデザインについて簡単にまとめます。ユニバーサルとは「普遍的な」という訳語が当てられることが多いです。

要するに「みんなにとって使いやすい」ということです。特定の人に配慮した「バリアフリー」とは似て非なるものです。

このユニバーサルデザイン(以下UD)を学習の中に取り入れようという考え方が最近出てきてるようです。これは「学びのUD」と呼ばれてるそうです。

学びのUDを踏まえた授業作りにおいて、押さえておくべきポイントが3つあります。
それが、① 焦点化 ② 可視化 ③ 共有化の3つです。順番に例を挙げながら説明します。

①で気を付けておくべきことは2つです。
1つ目は「大切な部分とそれ以外を区別する
2つ目は「話は短く、端的にまとめる
教師は話好きの方が多いので、ついつい情報を詰め込んでしまいがちですが、情報の精選を心掛けることがとっても大切。
また、焦点化についてもう1つ。板書やパワーポイントなどで授業をする場合、大切なことは四角で囲ってやると、より見るべき部分がハッキリします。見る側にとって優しい板書(スライド)のいっちょうあがり。

次に②の可視化です。
生徒にはいろいろなタイプがいます。中には聞いた情報がすぐに頭から抜けてしまう子も。そういう子は指示を出した矢先、「え?何すんの?」と言い始めます。その都度怒るのって精神衛生上良くないですよね。それならいつでも参照できるように目に見える形で示しておこう!これが可視化です。(視覚的に書いてたものを見てませんでしたー!という強者もたくさんいますが笑)
ポイントは「いつでも参照できる形にしておく」です。

最後に、③の共有化です。
これはスキルというより雰囲気づくりです。ある問いに対して様々なアイデアが出たとします。それをペア・グループ・全体で共有することがナチュラルにできるかどうか。また、分からない問題に直面したとき、隣の子に気兼ねなく助けを求めることができるか。言い換えると、「分からないに正直になれるかどうか」です。これは一朝一夕にはできません。1年かけてこの空気を育てていく必要があります。

ユニバーサルデザインという考え方を学び、まず最初に感じたのは、「自分の授業がいかに優しくなかったか。」ということです。苦しい思いをさせながら我慢させてたこともあったんだろうなと想像できてグサッときました。

子どもたちに不要な我慢を強いることのないようにこれからも学び続け、自分の授業を進化させていきたいと思いました。

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