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『ワールドブルー物語』 Harvest Blue Moon

これはワールドブルー物語フィクションです。

コンコン

ドアをノックする音が社長室に響く。

「どうぞぉ」

蒼社長の間の抜けた声に応じてドアが開く。



おれの名前はいつき

ワールドブルーの社長である親父は挨拶だけじゃなくて固有名詞で遊ぶのが大好きな変人だ。

蒼樹アオイツキ

蒼い月

彼の中二病中枢を刺激したのだろう。
母親の反対を押し切って樹という名がつけられたらしい。
母曰く目を輝かして親父は言ったらしい。

「このネーミングセンス、小説家みたいじゃない?」

もちろん広樹の一字を継承した形だから表向き変な話じゃあない。

ともかく小さいときはおれもイッチャンと呼ばれ両親の愛を一身に受けた。

自分でも違和感を覚えたのは小学生の時。
周りではしゃぐ同級生が無性にガキに思えて腹が立った。
授業も当たり前の簡単な話を無駄に時間をかけて話される。

何が嫌って決定的なものはなかったけど、ただ学校に行く理由が見つからなかった。

気付けばおれは学校に行かずに家に籠るようになった。


そんなおれを両親、とくに親父は認めたくなかったらしい。

親父は会社におれ専用の部屋を作って、おれが視界に入らないようにした。


ただ広くてなんにもない部屋。
別に外出を禁じられていたわけでもなく、おれは好き勝手に部屋を改造した。

会社中を監視できるブルームーンシステムを勝手に開発し、いつの間にか会社のことは親父以上に把握できるようになった。

そこで知った愛殺文という存在。

こんなものを作ろうと思う人間のエゴに嫌気がさしつつも、あまり興味も持てなくなった世界が壊れることはそれなりに楽しいかもしれないと思い始めた。

ただ、その黒幕がイケてなかった。

蒼衣きんにくん

土曜日サークルSAT】の創設者にして、蒼衣瞳の父親。

名前の通りの脳筋野郎がただ力を求めてこの世界を壊そうとしているなんて。

正直冷めるんだよ。
これはお前きんにくんの話じゃない。

ワールドブルー物語は皆の話なんだよ。



おれは意を決してあいつの部屋を訪ねた。



「どうぞぉ」

蒼社長の間の抜けた声がしてドアを開ける。


社長のくたびれた姿。

毎回会うたびに思う。
どうしてこの人はこんなダメな男を演じているのか。


「やあおじいちゃん。久しぶり。そろそろボクらのターンだ。」


蒼広樹と対峙するのは、孫であるマイトンだった。






久しぶりにワールドブルー物語に参加しました。
書けないのは物語が動いていないから。
そう思ってまずは樹を動かしてみました。

ここから樹がなぜシトラスと行動を共にするのか。
そもそも樹が向かった相手とは?

蒼社長と対峙したマイトンの思惑は?

不意に明らかになった黒幕きんにくん。
彼はいまどこなのか。スットン共和国で何が起こるのか。



えーーー、これくらいの伏線でいかがでしょうか。
どなたか回収くださることをお待ちしています。


以下、参考にしました。

ワールドブルー物語は誰でも自由に物語を紡げる創作の場です。

興味を持ってくださったら遊びにきてくださいね。
参加の仕方は以下に書きました。

参加くださっている皆さんの作品はゆにさんがサイトマップにまとめてくれています。ゆにさん、ありがとう!




今日の勝手に記事紹介はこちら。
よへいさんです。
書くネタに困ってる方必見です。

サポートいただきありがとうございます😊嬉しくて一生懐きます ฅ•ω•ฅニャー