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債券業務

債券の発行市場

次に、債券の発行市場とその関係性について
解説したいと思います。

債券の発行市場における4者とは…

発行者
投資者
引受会社
社債管理者

この4つに分類されます。

その中でも引受会社とは…
有価証券の販売を目的に有価証券の発行者から全部、
一部を取得する買取引受会社のことをいいます。
引受会社は引受責任の分散のために複数の会社が集まって
引受シンジケート団を組んで共同で引受業務にあたります。

地方債、政府保証債の引受シンジケート団
→銀行などの金融機関と証券会社。

事業債などの引受シンジケート団
→証券会社のみです。

社債管理者とは…
社債権者のために弁済を受けるなどの業務を行うに
あたって必要な一切の権限を持った会社。
銀行、信託銀行、担保付社債信託法による
権限を持った会社に限られます。
証券会社はなれません。

国債の発行市場

国債の発行方式は、大まかに次の3つに分類されます。
「市中発行方式」
「個人向け販売方式」
「公的部門発行方式」

市中発行方式…公募入札基本としており、
市場実勢を反映した条件設定。
主な入札方法は価格競争入札。

価格競争入札
とは
財務省が提示した発行条件に対して、入札参加者が
落札希望価格と落札希望額を入札し、その入札状況に
基づいて発行価格と発行額を決定する入札方式。

価格が高いものから順に、原則として予定額に達するまで
の額が落札されます。
その際に発行する種類によって日本では
コンベンショナル方式ダッチ方式を使いわけています。

個人向け販売方式…個人向け国債など
金融機関などの募集取扱いで販売されます。


プライマリーディーラー
国債管理政策の策定や遂行に協力する者であって、
国債市場に関する特別な責任及び資格を有する者を
「国債市場特別参加者」として財務大臣が指定する。

社債の発行市場

スプレッド・プライシング方式
格付の高い社債を中心として投資家の需要調査を
する際に、利率の絶対値で条件の提示をするのでは
なく、国債等の金利に上乗せする利率(スプレッド)を
提示することで、金利変化に対応したうえで
きめ細かく投資家の需要を探ろうとするもの。


流通市場の特徴

流通市場は、大きくわけて、
取引所市場店頭市場の2つになります。

債券の売買のほとんどは、店頭市場での取引です。

債券ブローカーは、 債券ディーラー間の売買だけを
専門に取り扱う証券会社をいい、通称BBとも呼ばれている。

変動要因

次に債券の変動要因について解説していきます。

株価同様、債券の価格も変動します。
債券の価格は、一般的に金融情勢を反映して
同一歩調、同一方向の相場変動を示すのが特徴。


債券価格と金利の関係が重要で、
世の中の金利が上昇すると債券価格は下落します。
逆に金利が下落すると、債券価格は上昇します。

景気動向

景気の上昇局面
金融機関が資金調達をするコール市場、手形市場
CD市場などの短期金利が上昇します。
→債券価格は下落する。

景気の下降局面
短期金利が低下します。
→債券価格は上昇する。

まとめると、
一般的に、景気が良くなる金利が上がり債券価格は下落する。
一方、景気が悪くなる金利が下がり債券価格は上昇する。
債券は金利上昇やインフレに弱いとされている。

金融政策
日本銀行が景気対策や物価対策の観点から
金利を政策的に変動させることがある。

金融緩和
日本銀行が基準貸付利率を引き下げたり、
資金の供給量を増やしたりする政策。
この場合、金利は低下し債券市況はプラス要因になる。
逆に金融引締めは債券市況にマイナス要因になる。

海外金利動向
米国の金利動向は日本の債券市場に大きな影響を与えると
いわれてます。
米国の金利が上昇すると日米間の金利差が拡大する為、
より有利な対米投資に資金が流れ、日本の債券市場から資金の
引上げが起こります。その結果債券市場は下落し利回りが上昇する。

ここまで、債券市場、流通市場、変動要因まで見てきました。
債券価格の変動は景気などから変動することがわかったと
思います。

ここまでお読み頂きありがとうございました。
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