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PAiN RAiN ~痛みは見えない~

誰もが、何かしらの痛みを抱えている。
でも、他者からは見えない。

気づいて欲しいのに見てもらえない人もいれば、
気付かれたくなくて、必死で隠している人、
見せないことを選んでいる人もいる。

わたしたちは、そうやって、知らず知らずに、
他人の痛みも、自分の痛みも見過ごしてしまう。

今日は、Re-Designing The Fashionの演出のひとつを解説していきます。

雨は「外的な痛み」を
レインポンチョは「内的な痛み」を隠し
守るベールとして表現しました

彼女は骨肉腫という、骨のがんサバイバーです。

右骨盤に出来た大きな腫瘍と大腿骨を途中まで切り落とし、再発なく、12年目を生きています。ワンピースには、がん治療研究を応援するNPO法人のロゴを、家具用の絵の具で塗り塗りしました。「C」はcancer 「がん」という意味で、それを手話で消す演出を。

delete C 

「がん」と聞くと、「死の病」と言うイメージが強いと思います。ドラマや映画でヒットするのはやはり「死」が絡むものですが、こういった悲しい現実が起こる確率を減らすために、新薬の開発と研究がすすめられてきたわけです。

ここ10年での抗がん剤分野の進化は目まぐるしく、今のがん生存率は、早期で見つかれば5年生存率は90%以上の分野も増えてきました(すごい!)
とても喜ばしいことですが、生存率が上がったということは、通院で治療しながら働ける人が増えたということ。ただ、働けるからといって体調が良いわけではありません。でも、多くの患者さんは周りに気づかれないように平気なふりをしがち。ですから、もし、がんサバイバーの仲間がいたら、ちょっとだけ気にしてみてほしいです。「大丈夫?」と聴くと、大抵反射的に「大丈夫!」と返してしまうので、「今、手伝って欲しいことある?」とか、少し具体的に話しかけると頼りやすいかな?と思います。

がんと、共に、生きることが出来る時代から、
がんをみんなで消し去る時代へ向かって。

そっと傍でサポートを意識してくれる人や企業を増やしていくことも大切で、それは、けっして、特別なことじゃなくて大丈夫です。

お互いの痛みはちがうけど、ちがうから、
一緒に、生きていこう。

少しの工夫で、生きやすく。

LIGHT FORCE
make 廣田 純也
photo Takuya Sogawa
WHILL Japan model F

#deleteC #がんサバイバー

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