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会陰を切るって怖い!予防できる?

みなさん、こんにちは。
ミッドワイフのまいです。

妊娠しているみなさんも、これから妊娠したいと思っているみなさんも、一度は「出産時に会陰を切る」という話を聞いたことがあるかもしれません。
事前にバースプランを書く時には、「会陰切開を希望しません」という意思をお持ちの方がいらっしゃいます。
では、会陰切開はどのような場合に必要なのか、会陰切開を避けるためになにができるのかについて、今回はお話ししていきたいと思います。

1.「会陰」とは

会陰(えいん)とは、腟の後ろの外小陰唇が接する部分から肛門までの部分のことです。
伸縮性があり、分娩時には赤ちゃんの頭が通れるくらいまで伸びます。

引用:https://meiiku.com/howtonavi/delicatezone/

2.会陰が裂ける「会陰裂傷」

膣や会陰がやわらかくなり、広がるとはいえ、小玉スイカほどの大きさもある赤ちゃんの頭を出すことになります。
そのため、どうしても会陰に負荷がかかり、裂けてしまうことがあります。

会陰裂傷は傷が小さく済んだり、血管の走行を避けて裂けたりするので、痛みは長く続きません。
しかし、中には大きく裂けて縫合に時間がかかったり、裂け方によっては痛みが強くなる場合もあります。

裂け方には4段階あります。

引用:https://www.kango-roo.com/learning/8542/

会陰が裂けないようにするポイント

  • 会陰をやわらかくして、伸びやすくしておきましょう

  • 赤ちゃんが出る時はゆっくりと。

  • 出産は時間をかけて会陰を伸ばしていきましょう

  • 赤ちゃんの頭が股に挟まっている時は息を吐き、身体の力を抜きましょう

3.会陰を切る「会陰切開」

では、どのようなときに会陰切開を行うのでしょうか?

会陰切開とは、児娩出時に剪刀(手術用のはさみ)で会陰や腟壁を切開することです。
切ったところをくっつけるだけなので、縫合もしやすく、傷の治りも早いです。しかし、血管や筋肉の走行に関係なく切断するので、傷の痛みが続きやすいです。

また、会陰切開は少なくとも2度裂傷以上で、切開部分から裂けると3度や4度になってしまうこともあります。

会陰切開は、医学的な適応がある場合に行われます。

会陰切開の主な適応

  1. 会陰が硬く、伸びが良くない場合

  2. 前回会陰切開部の傷痕の盛り上がりによって、会陰の伸びが不十分な場合

  3. 約4000g以上の赤ちゃんなど大きな裂傷が予測される場合

  4. 鉗子や吸引器など器械を使った急速遂娩の必要がある場合

  5. 赤ちゃんの頭ににかかる圧迫を回避する必要がある場合

  6. 逆子の経腟分娩で赤ちゃんの頭を出す際に、会陰の抵抗が強いと予測される場合

4.会陰の傷が引き起こす産後の痛み

会陰裂傷がない場合はもちろんのこと、第1度裂傷の場合も、ほとんど痛みがないといわれています。
しかし、会陰切開を含めた第2度裂傷以上の場合は、産後の生活に工夫が必要です。
ほとんどの方が産後1週間程度で痛みが和らいできますが、中には産後1か月以上たっても、痛みが残るという方もいます。

引用:https://epark.jp/kosodate/enjoylife/k-episiotomy-pain_22848/

痛みを和らげるためには、

  • 痛み止めの内服

    • 授乳中に使用できる薬を処方してもらいましょう

  • 円座の使用

  • 便をやわらかくする

    • 便をやわらかくする薬の内服

    • こまめな水分摂取

    • バランスの良い食生活

などがあります。

5.妊娠中からできる予防法

必要があれば会陰切開をすればよいけれど、できたら避けたいという方が多いと思います。
そんな方に是非行っていただきたいのが、会陰マッサージ会陰オイルパックです。

会陰マッサージ

会陰マッサージを行うメリット

  • 産道がやわらかくなり、赤ちゃんが降りてきやすくなる

  • 陣痛の時に上手に力を抜きやすくなる

  • 会陰に傷ができにくくなり、できても小さくおさまる

会陰マッサージの効果は、会陰の裂傷予防だけでなく、赤ちゃんの出口である膣や会陰に実際に触れて、出産時の心構えや出産のイメージがついてくるという効果もあるようです。

会陰マッサージのやり方

トライするのは35週以降に行ってください(^^♪
お腹が張る時は無理せずお休みしましょう。
腟炎や会陰に静脈瘤がある方は、主治医や助産師に相談してから行ってくださいね。

①入浴中、または入浴後の温まった身体で行う
入浴中や入浴後以外に行うときは、手を清潔な状態にしましょう。

②自然由来のオイルを手に取る
オリーブオイルやカレンデュラオイル、馬油などがおすすめです。ベビーオイルでも代用可能です。
※妊娠中はお肌が敏感になっているので、使用するときはパッチテストを行いましょう。

③親指が腟に全部入る姿勢で
座る、台に足をかける、四つん這いなどの姿勢で行うとやりやすいです。

引用:https://www.amoma.jp/ch/column/maternity/21874/

④辛くない範囲でマッサージを行う
可能であれば、5分間または100回マッサージするとよいでしょう。

引用:https://www.amoma.jp/ch/column/maternity/21874/

会陰オイルパック

会陰マッサージの他に、会陰のオイルパックも効果的です。オイルが浸透して皮膚がやわらかくなります。
乳頭乳輪部のパックも一緒にやってもよいかもしれません。

会陰オイルパックのやり方

①コットンにオイルを浸し、会陰に当てる

② 下着が汚れないように、ナプキンなどをあて、30分~1時間浸透させる

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いかがだったでしょうか?

会陰切開や会陰マッサージについて悩んだら、いつでもミッドワイフにご相談ください。
Xをしている方は「#ミッドワイフコール」をつけて、ご相談いただくこともできます。

では次回のコラムでお会いしましょう!

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