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【withE通信:5000年間で初の月食】

 冬がもうすぐそこまでやってきていますね。皆さん元気ですか?朝夜の寒さ, 空気の乾燥など, 風邪をひきやすい季節がやってきました。年末はイベントがたくさんありますね。楽しむためにも, 元気に毎日過ごしましょうね!
 さて, 先日は皆既月食がありましたね。皆さんは見ましたか?寒かったですが, 非常に天候にも恵まれてきれいに観察することができたかなと思います。月食のすごさ, 不思議についてぜひ皆さんに知ってもらえたらなと思います🌕

〈超激レアな月食〉
 今回の皆既月食の見どころだったのはやはり, 天王星食と同時に起こったところです。月食と天王星食が同時に起こるのは5000年間で初という非常にレアな天体ショーです。月食は, 月が地球の影に隠れて欠けていく(食べられる)ことから, 月食と言います。天王星食は月に隠れて起こるのです。天王星食が起こるのを私も非常に楽しみにしていたのですが…。天王星は非常に小さく, 肉眼で見えるか, 見えないかくらいの大きさしかないのです。それもそのはず。地球から月までの距離は約38万km。対して, 天王星は地球から最も離れている惑星で, その距離は約29億万km。肉眼で観察するには遠すぎますよね。残念ながら私の家には望遠鏡がなく, 肉眼で目を凝らしてみるしかありませんでした。こういうときのために, 望遠鏡欲しいなと思った1日でした🙄

〈約80分の月食〉
 今回の月食は86分もの間, 月が地球の影に隠れていました。その間, 月はどうなっていたか, 覚えていますか?新月のようにまったく見えなくなるのではなく, 赤黒い月になっていたと思います。「赤銅食(しゃくどういろ)」と呼ばれます。なぜ色が変わったのでしょう。「朝や昼は青空なのに、夕方になると夕焼けで空が赤くなる」など、空の色の変化は光の曲がりやすさが大きく関係しています。光が曲がる?難しいですね。皆さんはプリズムを知っていますか?

 このように, 側面から光を当てると反対側の側面から虹色に光が分かれて出てくるものです🌈太陽の光は, 白色に見えますが, あれは様々な色が合わさっています。そのため, 光がプリズムを通るとこのように虹色のような光に分けることができます。その中でも, 赤色と青色に着目してみましょう。どちらの方か光が大きく曲がっているでしょう。青色の方が曲がっていますね。このように, 青色は, 非常に曲がりやすい性質をもっています。
 地球の周りには大気があります。この大気はプリズムのような役割を果たし, 光を分散させてしまいます。「太陽-地球-月」と一直線に並んだ時, 太陽の光は地球の大気を通って月にやってきます。そのため, 青色のような曲がりやすい光は, 特に分散されて月を照らすことができません。そのため, 赤っぽい色の光のみによって照らされた月は, 「赤銅食(しゃくどういろ)」の月となって, 私たちに観察されたのです👀

 毎日同じようで違った姿を見せてくれる月や星。冬は空気が澄んで, きれいに見ることができます。ぜひ空を見上げてみてください。


作・サバちゃん(理科担当)


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