見出し画像

自分だけの物語の編集者に出会う 前編 ーコトバ化の鉄人

これは、鉄人コーチ集団 「Withコーチ」 の "コトバ化の鉄人"こと、星野良太が、コーチングについて悩む人向けて、自分だけの物語の編集者との出会いについて綴ったものである。鉄人コーチとは困難な現実・テーマに、タフに楽しく気迫を持ってwith(伴走)する、強さとしなやかさと愛に溢れるコーチのことを呼ぶ。

変化の年、変わり始めた人たち

こんにちは、withコーチの星野です。
2020年はまさかの事態からスタートしましたが、そんな中でも時間は変わらず過ぎ、そろそろ今年も暮れを迎えそうです。感染症による様々な取り組みの影響がじわじわと出始めた様に思います。これまでのルールが次々と変わっていくのでしょう。正解らしいことも変化してきているのを感じます。
皆様の中にも、「何かを変えなければ」と思う方が増えているのではないでしょうか。でも、どう変えるのか。そもそも変えられるのか。これまで続けてきたことを変えるには、エネルギーも勇気も要ります。変えていく方法をきめるのも簡単じゃない。いろいろ考えながら足踏み中だったり。でも、周りには何かを決断して生活や仕事、生き方を変えている人たちが現れ始めているのを見ているのでは。

変化とは、自分の物語を書き始めること

何かを変えるにあたり、正解は元々ありません。何をすればよいのかは人それぞれ。では、何が結果を変えていくのかを考えると、自分の物語を自分で進めていこうとするかどうか、だと考えています。主人公になれるかどうか、です。たとえば、自分にとってビビビと来ることや人に出会えるかどうか。そこから自分だけが担える役割をつくれるかどうか。その役割の中で成長していけるかどうか。とはいえ、しかるべきタイミングでその役割を手放し、次に担うべき役割に飛び移れるかどうか。このあたりは、「ヒーローズジャーニー」という考え方ともリンクします。ヒーローズジャーニーとは、神話など古来の物語によくみられる構造のことです。物語の主人公の成長に必要な要素をジョゼフ・キャンベル氏が世界中の神話を研究しまとめた考え方です。いずれ、自分の来し方を振り返るとき、自分の歩んできた物語に共感できるかどうか。そこを基準にできればいいな、と思います。

その役割は自分の物語か、人の物語か

ポイントは、自分の物語を自分で書いていく、ということです。カンタンそうに言いましたが、ただしこれは中々に難しいことです。こんなことを書いているぼく自身、気を抜くとすぐに周囲の中で求められているポジション、役割を探ってしまいます。前回の記事にも書きましたが、ぼくもマーケットイン型発想で考えてしまう傾向があります。もはや染み付いているので、意識しておかないといつの間にか他人の物語の登場人物にばかりなってしまい、自分の物語に戻ってこれません。念のため言っておきますが、これは、頼まれごとを引き受けるな、という話ではないです。その役割が自分の物語にとってどういう意味を持つのかを、頭の中に描きながら役割を受け、役割を果たしていく、という事実の認識の仕方が大切、ということです。ちなみに個人的には頼まれごとは自分の物語の幅や分岐点をつくるキーポイントだと考えているので大好物です。

同じく、自分の出会いかどうか

出会いについても同じ見方ができると思います。自分の物語を生き始めると、これまで何となく付き合っていた人や物事の意味を考え始めたりします。初めて出会う人に対しても同様です。「この人初めて会ったけど、自分の物語にとってどういうポジショニングの人なんだろう?」などと考え始めたら、こんな発想にもつながるかもしれません。「この人のやっているこの活動は、自分のこの興味と結びつきそうだ。ぜひ一緒に何かできないか声をかけてみよう」と。とはいえ、すべての出会いにがっつくのも少し無理がある気がします。「これは自分の物語に必要な出会いだ」と感じられた時につながれるように動いたらいいのだと思います。
面白いことに、同じ人に対してもタイミングによって自分の出会いかどうかが変わってくることがあります。以前から知っていた人でも、自分や相手の心の持ちようによって、自分の物語にとても重要な人物だと思えてくる時があります。

振り返りからつながりが見えてくる

でも、日々こんなことを常に考えて生きていくのは大変です。その時その時は、目の前のことに集中してはたらいたり、出会ったりしているものです。意味を考えながらでは集中できないことも多いはず。なので、一日の終わりや週末などに、振り返ってこうしたことを考えていくタイミングをつくってみること。これが自分の物語を書くための第一歩です。日々起きている様々な出来事や行動、自分の選択は、振り返ってつながりを探し始めてみると、自分でも気づいていないような、大きなあらすじの一部が見えてくるかもしれません。これに慣れてくると、日々の中でも自分の物語の主人公たる自覚が出てくるようになります。

物語をつくるには、編集者がいる

色々と前提の話をつづけてきましたが、これを一人でできる人は多くありません。自分の日々を振り返り、そこに意味づけをし、他の出来事や興味、人と結びつけて物語を導く線を見つけていく。なかなか大した作業だと思いますし、自分のことなので客観的にとらえることも難しい。そこで求められるのが第三者的に振り返りをしてくれる存在です。
「ほら、こことあそこはつながりそうですよ」「この線はあの辺りに向かうんじゃないですか」「まるで昔話のはじまりの様な出来事でしたね」などと、自分一人では気付かないものを見つけて、つないで、意味づけの手伝いをしてくれる存在。あくまでも物語を描くのは自分自身ですが。そして物語が動き始めてからは、熱心な読者になってくれる存在。小説を書きあげたい新米小説家にとっての編集者かの様な存在。そんな存在を自分でも目指してきましたし、世の中に増やせたらいいなと思います。Withコーチの活動も、その気持ちでやっています。

後編に続く…


コトバ化の鉄人が気になる方は、こちらのプロフィールをご覧ください。♯コトバ化の鉄人 でも検索できます。

画像1


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?