外に出て気付く今の価値〜コトバ化の鉄人 星野良太
これは、鉄人コーチ集団 「Withコーチ」 の "コトバ化の鉄人"こと、星野良太が、キャリアで成功の道を探る大学生に向けたレターコーチングである。鉄人コーチとは困難な現実・テーマに、タフに楽しく気迫を持ってwith(伴走)する、強さとしなやかさと愛に溢れるコーチのことを呼ぶ。
クライアント 翔太さん(仮名) 20歳
Withコーチのみなさん、はじめまして。現在大学3年生で、経営学を勉強してます翔太です。よろしくお願いします。
今、キャリアで考えていることがあって、自分としては結構大きな決断なんで、相談させてもらいます。僕は、そのまま大学院に進学するか、一旦就職して留学するかを考えています。行きたいのはMBA(経営学修士)です。なぜかというと、広い世界で幅広く活躍できる人材になりたいのと、グローバルな世界で活躍したく、そのために学歴は院卒以上が当たり前になってきているからです。
留学は大学に入ってから意識するようになりました。日本にいると、価値観が狭まると感じることがあります。でも、周りの友達は、かなり現状に満足してるみたいで、勉強もしないですし、就職も金ではなくやりがいだというんです。もちろんそれも大切ですけど、そういう友達は金に困っていることが多くて(笑) 金じゃないと言いながら金に困っていて、それでも飲み会には金を使う。ただ、そういう僕も大学1年目はそんな環境に染まってた部分もあります。このままこういう大学生活を送るのはどうかと思い、大学院留学を考え始めました。
僕は将来、自分がやりたいことができる幅が広がるように、20代を無駄にせず過ごしたいと思っています。具体的に何がというのはまだないんですけど、それは状況で結構変わると思うので、やりたいことが出た時にできるように準備しているのが現状です。
大学院の留学をする場合は、一旦日本で就職して3年ほど働いてから受験する予定です。合格したら預金を全部はたいて行くつもりです。海外はアメリカとシンガポールに行ったことがあり、そこで世界のスケール感を目の当たりにして、また行きたいと思いました。
僕の持論なんですが、人の生涯の成長は若い時の成長の大きさで決まる。なので、若いうちにできるだけ成長をして、いい刺激を海外で受けたいと思っています。ただ、MBA留学は基本的に最低3年の職歴が必要なので日本で就職することになりますが、僕にとっては長い3年です。
日本で大学院に進学する場合は費用面は楽になりますが、海外でのMBAと比べるとキャリアにあまりインパクトがありません。しかし、大学院での時間を使って、就職先で海外も目指す方法もあるかと思っています。
僕が広い世界で幅広く活躍できる人材になるためのキャリアのポイントはどこでしょうか?Withコーチさんは、海外の話や若者向けのコンテンツも発信されているので、ぜひ僕のキャリア相談にも乗ってください!よろしくお願いします!
レターコーチング コトバ化の鉄人、星野良太
翔太さんへ
こんにちは、Withコーチの星野です。
こどもの保育園入園とともに引っ越した今の家も、そろそろ3ヶ月が経ちました。
ご近所に畑を借り始めて、お隣さんに同い年のお子さんがいることがわかって、穴場のおいしいパン屋さんも見つけました。
ちなみにぼくは生まれてから18回引っ越ししてきました。
これまでにかかった引っ越し代と敷金礼金などは計算したくもないですが、段々と、その土地に馴染む方法がうまくなってきたように思います。
さてさて、翔太さんメールありがとうございます。
今、20歳でしょうか。5年後のMBA留学をお決めになったとのこと。
大きな決断ですね。
夢を持って別の環境に飛び込みに行くこと、大賛成です。
外に出るとわかることが色々とあります。
中でも一番いいなと思うのは、今いる場所を客観視できること。
同じ場所にいたままでは気付けなかった魅力に、外に出てはじめて気づける。
そんな体験、翔太さんもお持ちじゃないでしょうか。
掃除も洗濯も、何もかも自分でやる一人暮らしを経験して、
普段口うるさいだけと思っていたおかんのありがたさに気付けたり、とか。
ぼくも引っ越しで環境を変える度に何度も同じ体験をしてきました。
翔太さんも、ぜひ外からの目線で、今いる場所を見てきてください。
もう一つ、外に出て気付けることがあります。
文化が違い、ルールが異なり、言語も違う。
そんな新しい環境の中では、自分が元居た場所が持つ要素がつよみになります。
海外に行けば、日本人である、という特徴がつよい個性になり得る。
上京すれば、北海道や沖縄出身であることが、周囲につよい印象を与えたりもします。
きっと、翔太さんが今いる場所でも、ご自身のこれまでの経験が個性になっているはず。
外を目指すにしても、今いる環境で得られることは、得ておいた方がつよいです。
今の環境に満足できていないのであれば、別の場所を目指すのはいい選択だと思います。
納得できていないことを頑張ることは、とても難しいことですから。
あ、ただ、ひとつアドバイスがあります。
大学に残り2年通い、3年就職してからではなく、今すぐ海外へ行くことをつよくおススメします。
翔太さんはまだMBA留学体験していないですよね。
その状態で決めてしまうと、今回と同じような後悔が待ってるかもしれません。
思うに、理想の環境なんて世の中には存在しません。
自分の顕在欲求も潜在欲求も反映したカリキュラムがあり、お節介で教え上手な教授がいて、自分と同程度の熱と努力ができる学び仲間がいる理想の環境。
そんな、あるかどうかもわからないもののために、これからの5年を費やすのも不幸な気がします。
だから、お試し海外インターンなんかいかがでしょうか。
今理想だと考えている場所を実際に体験し、そこから見た今の環境の魅力を知り、その上で、今の環境をどう生かすのかを考える。
そこを経た上でのMBA留学であれば、パーフェクトです。
ガガーリンは宇宙から見て初めて地球の青さに気付いたそうです。
ぼくは何度も引っ越しを繰り返して、故郷というもののありがたさに気付きました。
(実家も転々としてるので、故郷ないんですよね…)
翔太さんは、外から今の環境を見て、どんなことに気が付くのでしょう。
もし、面白い発見があれば、ぜひ教えてほしいと思います。
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